そもそも力価とはどんな意味でしょうか?
このページでは、力価計算をする上で必ず理解しておきたい力価の定義について簡単な言葉で解説します。
力価とは薬の強さを表す指標の1つで
『一定の効果を発揮するのに必要な薬の量に基づいた薬の強さ』
のことを指します。
これだけだと、意味が分からないと思うので具体例を出します。
A・Bの2つの鎮痛薬があるとしましょう。
これらの薬は、10段階中5レベルの痛みを和らげるのに、それぞれ10mg ・20mgが必要です。
仮にAとBが10mgずつ処方された場合、BはAの半分しか痛みを取ることができません。
これはAがBよりも、2倍の力価があることを意味します。
次に剤形ごとに力価の具体例を紹介します。
〇〇ドライシロップ20%という薬を例に考えましょう。
薬の名前についている20%とは、有効成分の割合です。
そして粉薬の力価の単位は、mg/gで表されます。
つまり〇〇ドライシロップ20%には、1g中20%が有効成分が含まれていることになります。
1gの20%は0.2gなので、〇〇ドライシロップ20% 1g中に含まれる有効成分は0.2gです。
0.2g=200mg、つまり〇〇ドライシロップ20%の力価は200mg/gということになります。
薬によっては、〇〇細粒100mg
これは「1g中に100mgの有効成分が含まれている」という意味です。
つまり、〇〇細粒100mgの力価は、100mg/gということになります。
次は液剤の解説です。
〇〇シロップ5%という薬について考えてみましょう。
粉薬と同様、液剤も薬の名前についている数字は、有効成分の割合を意味します。
粉薬の力価と違うことは単位です。
粉薬の力価はmg/gでしたが、液剤ではmg/mLで表します。
【例】
100%=1000mg/mL
100%=1000mg/mL
10%=100mg/mL
1%=10mg/mL
0.1%=1mg/mL
0.01%=0.1mg/mL
〇〇シロップ5%は、1mL中50mgの有効成分を含むことになります。
つまり、〇〇シロップ5%の力価は50mg/mLということです。
錠剤・カプセルの力価は、もっとも簡単です。
〇〇錠剤 5mgと書かれている場合、5mgが〇〇錠の力価となります。
△△錠10mgであれば10mgが力価だし、××カプセル 100mgであれば100mgが力価です。
簡単ですね。
力価とは何か分かったところで、次は力価計算のやり方について学んでいきましょう。
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