まずは成分量から製剤量を求める計算を教えてください。 よし、では「Aドライシロップ1.5% 10mg」という処方を例に考えてみよう。処方せんにAドライシロップ1.5% 10mgと書かれている場合、この10mgの有効成分を得るためにはどれくらいのAドライシロップ1.5%を量り取れば良いかを計算するということじゃ。 あ、つまりその薬をどれだけ準備すればいいかを計算するんですね。でも、1.5%っていう数字がどう関わるんですか? 良い質問じゃ。この1.5%というのは、1gの中に15mgの有効成分が含まれているという意味じゃ。これを使って、実際にどれくらいの量を取れば良いか計算するんじゃが、ここで比例式を使うんじゃ。 比例式というのは、2つの関係を等しく保つための式じゃな。例を使って説明するから、よく聞いておくれ。 さっきも言った通り、この1.5%というのは、1gのドライシロップに15mgの有効成分が含まれているということじゃ。 1gのドライシロップの中に15mgの有効成分が入っている。1gは1000mgだから、残りの985mgは有効成分以外の添加物などで構成されているということですね。 その通りじゃ。ワシらが求めたいのは、「10mgの有効成分が含まれるためには、ドライシロップを何グラム量り取れば良いか」ということじゃったな。ここで比例式の出番じゃ。 ここで比例のルールを使うんじゃ。「15mgの有効成分が1gに含まれるとしたら、10mgの有効成分が含まれる量はどうなるか?」という問いを立てるんじゃ。 1gの中に15mgの有効成分を含むから、Xgの時に10mgの有効成分を含むように設定する。これを式にすると、「1g : Xg = 15mg : 10mg」になる。この式を解けば、Xが何gか、つまり10mgの有効成分が含まれるグラム数が分かるんじゃよ。 【比例式】
1g : X g = 15mg : 10mg
えっと…15X = 10だから、Xは…10 ÷ 15で0.67g!これが必要な量ですね! 【計算式】
15X = 10
X=10 ÷ 15 = 0.666 = 0.67g
その通りじゃ!実際に計算してみると分かりやすいじゃろう。この0.67gがAドライシロップ1.5%の中に、10mgの有効成分を含む量になるんじゃ。毎回比例式をするのは面倒じゃから、公式を使うとさらに簡単じゃぞ。 公式があるんですか?それなら覚えておいたほうがいいですね。 公式はこうじゃ。「製剤量(g)= 成分量 ÷ (〇〇%の数字 × 10)」じゃ。この公式に数字を当てはめるだけで、サクッと計算できるようになるんじゃ。 【公式】
製剤量(g)= 成分量 ÷ (〇〇%の数字 × 10)
Aドライシロップ1.5% 10mgの場合、10 ÷ (1.5 × 10)で0.67gですね。公式を使うと確かに簡単です! ちゃんと理解できたかを確認するために、練習問題をやってみると良いじゃろう。これで、成分量から製剤量を求める力価計算をマスターできるはずじゃ。