誰でもできる!力価計算の簡単で分かりやすいやり方

薬剤師お姉さん

先生、 前回教えていただいた力価の話 、とても分かりやすかったです。でも、実際に力価計算をやってみたら、ちょっと難しくて…。もう少し詳しく教えていただけますか?

薬剤師じいさん

ほう、力価計算に挑戦してみたとは感心じゃな。力価計算は、確かに最初はややこしいかもしれんが、基本を押さえればすぐに慣れるもんじゃ。まずは、計算の基本からじっくりやってみようかの。

薬剤師お姉さん

ありがとうございます。力価計算には2種類あるって聞いたんですけど、それぞれどう違うんですか?

薬剤師じいさん

うむ、力価計算には大きく分けて2種類があるんじゃ。一つは「成分量から製剤量を求める計算」、もう一つは「製剤量から成分量を求める計算」じゃ。

薬剤師お姉さん

もし力価とは何かを理解できていない場合は、まずは下のページを読んで復習しておくと良さそうですね!

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力価とは何かを学ぶ→

製剤量を求める力価計算のやり方

薬剤師お姉さん

まずは成分量から製剤量を求める計算を教えてください。

薬剤師じいさん

よし、では「Aドライシロップ1.5% 10mg」という処方を例に考えてみよう。処方せんにAドライシロップ1.5% 10mgと書かれている場合、この10mgの有効成分を得るためにはどれくらいのAドライシロップ1.5%を量り取れば良いかを計算するということじゃ。

薬剤師お姉さん

あ、つまりその薬をどれだけ準備すればいいかを計算するんですね。でも、1.5%っていう数字がどう関わるんですか?

薬剤師じいさん

良い質問じゃ。この1.5%というのは、1gの中に15mgの有効成分が含まれているという意味じゃ。これを使って、実際にどれくらいの量を取れば良いか計算するんじゃが、ここで比例式を使うんじゃ。

薬剤師お姉さん

比例式ですか…?ちょっと難しそう...

薬剤師じいさん

比例式というのは、2つの関係を等しく保つための式じゃな。例を使って説明するから、よく聞いておくれ。

薬剤師お姉さん

はい、お願いします。

薬剤師じいさん

さっきも言った通り、この1.5%というのは、1gのドライシロップに15mgの有効成分が含まれているということじゃ。

薬剤師お姉さん

1gのドライシロップの中に15mgの有効成分が入っている。1gは1000mgだから、残りの985mgは有効成分以外の添加物などで構成されているということですね。

薬剤師じいさん

その通りじゃ。ワシらが求めたいのは、「10mgの有効成分が含まれるためには、ドライシロップを何グラム量り取れば良いか」ということじゃったな。ここで比例式の出番じゃ。

薬剤師お姉さん

どうやって計算すればいいんですか?

薬剤師じいさん

ここで比例のルールを使うんじゃ。「15mgの有効成分が1gに含まれるとしたら、10mgの有効成分が含まれる量はどうなるか?」という問いを立てるんじゃ。

薬剤師お姉さん

ちょっとまだ分からないです…

薬剤師じいさん

1gの中に15mgの有効成分を含むから、Xgの時に10mgの有効成分を含むように設定する。これを式にすると、「1g : Xg = 15mg : 10mg」になる。この式を解けば、Xが何gか、つまり10mgの有効成分が含まれるグラム数が分かるんじゃよ。

【比例式】
1g : X g = 15mg : 10mg
薬剤師お姉さん

えっと…15X = 10だから、Xは…10 ÷ 15で0.67g!これが必要な量ですね!

【計算式】
15X = 10
X=10 ÷ 15 = 0.666 = 0.67g
薬剤師じいさん

その通りじゃ!実際に計算してみると分かりやすいじゃろう。この0.67gがAドライシロップ1.5%の中に、10mgの有効成分を含む量になるんじゃ。毎回比例式をするのは面倒じゃから、公式を使うとさらに簡単じゃぞ。

薬剤師お姉さん

公式があるんですか?それなら覚えておいたほうがいいですね。

薬剤師じいさん

公式はこうじゃ。「製剤量(g)= 成分量 ÷ (〇〇%の数字 × 10)」じゃ。この公式に数字を当てはめるだけで、サクッと計算できるようになるんじゃ。

【公式】
製剤量(g)= 成分量 ÷ (〇〇%の数字 × 10)
薬剤師お姉さん

Aドライシロップ1.5% 10mgの場合、10 ÷ (1.5 × 10)で0.67gですね。公式を使うと確かに簡単です!

薬剤師じいさん

ちゃんと理解できたかを確認するために、練習問題をやってみると良いじゃろう。これで、成分量から製剤量を求める力価計算をマスターできるはずじゃ。

成分量を求める力価計算のやり方

薬剤師お姉さん

次は、製剤量から成分量を求める場合も教えてもらえますか?

薬剤師じいさん

もちろんじゃ。それも重要な計算じゃから、しっかり覚えるんじゃぞ。例えば「B散50% 0.9g」という処方があったとしよう。この場合、0.9g中に何mgの有効成分が含まれているかを計算するんじゃ。

薬剤師お姉さん

成分がどれだけ入っているかを逆に求めるんですね。どんなふうに計算するんでしょう?

薬剤師じいさん

ここでも比例式が役立つんじゃ。「1g : 0.9 g = 500mg : Y mg」という式になるんじゃが、これを解けばYが出てくる。実際にやってみるんじゃ。

薬剤師お姉さん

えっと…Y = 500 × 0.9で450mg!0.9gの中に450mgの成分が含まれているんですね。

薬剤師じいさん

その通りじゃ!Yが450mgということは、0.9gのB散50%に含まれる有効成分が450mgということじゃ。これも公式を覚えておくと良いぞ。

薬剤師お姉さん

えっ、公式があるんですね!

薬剤師じいさん

そうじゃ、「成分量(mg)= 〇〇%の数字 × 10 × 製剤量(g)」という公式を使えば、計算がもっと簡単になるんじゃ。これで、製剤量から成分量を求める力価計算もマスターできたのう。

【公式】
成分量(mg)= 〇〇%の数字 × 10 × 製剤量(g)
薬剤師お姉さん

先生、これなら力価計算も怖くなくなりそうです!公式を覚えて、現場でしっかり使っていきます。

薬剤師じいさん

うむ、それでこそ薬剤師じゃ。しっかりと練習して、力価計算に自信を持つんじゃ。必要な知識はしっかりと吸収して、患者さんに役立てるんじゃぞ。

薬剤師お姉さん

はい、先生!練習問題もやってみて、もっと理解を深めます。ありがとうございました、次回もよろしくお願いします!

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