薬学生の進路相談はどこにすべき?大学・外部の相談先を比較
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薬剤師に向いてないかも、薬剤師になりたくないかも。薬学生が進路を相談できる場所を大学内・大学外に分けて紹介。相談先の選び方と活用法を解説します。
登場キャラクター

薬剤師じいさん
薬剤師歴70年の大ベテラン。病院・薬局・ドラッグストアすべてを経験してきた生き字引。豊富な経験と公的データに基づいて、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ
新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!
💬
読者からの質問
薬学部5年生です。実務実習を終えてから、薬剤師に向いてないかもと感じています。進路について誰かに相談したいのですが、こんな悩みをどこに相談すればいいのかわかりません。薬学生の進路相談ってどこにすればいいんでしょうか。「薬剤師になりたくない」なんて相談しても大丈夫なんでしょうか。
📌この記事のポイント
- 薬学生の進路相談は「まだ決まっていない」状態でもOKで、大学内・大学外に複数の相談先がある
- 相談先ごとに得意な領域が異なるため、「実習の悩みを整理したい」「具体的な求人を探したい」など目的に合わせて使い分けるのが効果的
- 「薬剤師になりたくない」という相談も問題なく、早い段階で第三者に話すことで新しい選択肢が見えることがある
薬学生の進路相談は「まだ決まっていない」状態でもOK

まず最初に伝えておきたいことがある。「薬剤師になりたくないなんて相談していいのだろうか」「まだ何も決まっていないのに相談するのは申し訳ない」と感じている方がおるかもしれんが、まったく問題ないぞ。

えっ、何も決まっていない状態で相談に行ってもいいんですか?

むしろ、そういう状態で相談する方が一般的なんじゃよ。進路相談は「こうしたい」が決まっている人だけのものではない。「何がしたいかわからない」「選択肢を知りたい」「考えを整理したい」。そういった相談の方が多いくらいじゃ。

相談のプロの方は、答えが出ていない人の話を聞くのに慣れているんですね。

その通りじゃ。話すだけで、自分では気づかなかった気持ちや選択肢が見えることがある。一人で考えて堂々巡りになっているなら、誰かに話してみることで状況が動き始めるぞ。
大学内で相談できる場所

では具体的な相談先を見ていこう。まずは身近にある大学内の相談先じゃ。ハードルが低いところから始めるのがおすすめじゃよ。
キャリアセンター

まず1つ目は、大学のキャリアセンターじゃ。就職課とも呼ばれるな。最もアクセスしやすい相談先じゃ。

キャリアセンターでは、どんなことを相談できるんですか?

就活全般の相談に対応してくれる。求人情報の紹介、エントリーシートの添削、面接対策など、就活の実務的なサポートが得意なところじゃ。

薬剤師以外の就職先についても情報を持っていますか?

持っている場合がある。「薬局・病院以外に興味がある」と伝えれば、一般企業向けの就活情報を提供してもらえるぞ。就活の進め方を知りたい方や、どんな求人があるか情報収集したい方に向いておる。
ゼミの教授・研究室の先生

2つ目は、ゼミや研究室の教授じゃ。業界に関する知見を持っておる。

教授に進路の悩みを相談するのは、ちょっとハードルが高い気もしますが…。

気持ちはわかる。ただ、製薬企業やCROに卒業生を送り出している研究室であれば、就職先の雰囲気やキャリアパスについてリアルな情報を聞ける可能性がある。推薦を出してもらえるケースもあるぞ。

ただ、「薬剤師以外の道を考えている」と伝えたときの反応は、先生によってさまざまかもしれないですね。

そこはそうじゃな。教授の専門分野や人脈によって、提供できる情報の範囲も異なる。研究職や開発職のキャリアパス、業界の動向を知りたい場合に向いておるぞ。
実習担当教員

3つ目は、実習担当教員じゃ。実務実習で「向いてない」と感じた場合、担当教員に話してみるのも選択肢じゃ。

担当教員なら実習先の状況も把握していますよね。

その通りじゃ。「実習先の環境の問題なのか、薬剤師自体の問題なのか」を一緒に整理してくれる可能性がある。実習中の体験に起因する悩みであれば、背景を理解している人に話す方がスムーズじゃよ。
学生相談室

そして4つ目は、学生相談室じゃ。進路の悩みが精神的な負担になっている場合は、こちらの利用も検討してほしい。

学生相談室って、メンタル面のサポートをしてくれるところですよね。

うむ。カウンセラーが常駐しており、進路の悩みだけでなく、それに伴うストレスや不安感についても相談できる。

「進路の問題」と「メンタルの問題」って、切り分けにくいことがありますよね。

まさにそうじゃ。「考えすぎて眠れない」「何も手につかない」という状態であれば、まず気持ちのケアから始めるのが先じゃ。進路の判断は、心が落ち着いてからでも遅くないぞ。
大学外で相談できる場所

次は、大学外の相談先を見ていこう。大学内の相談先では解決しない場合や、外部の視点がほしい場合に活用できるぞ。
就活エージェント

まず1つ目は、就活エージェントじゃ。求人の紹介から選考対策まで一貫してサポートしてくれるサービスじゃ。

薬学部生向けのエージェントもあるんですか?

あるぞ。一般的な就活エージェントに加え、理系向けや薬学部生向けのエージェントもある。自分の希望を伝えると、それに合った企業を紹介してもらえるんじゃ。

「薬剤師以外の仕事を具体的に探したい」「どんな求人があるか見ながら考えたい」という段階の人に向いていそうですね。

まさにそうじゃ。具体的な求人を見ながら進路を考えたい方や、選考対策をしてほしい方におすすめじゃよ。
キャリアカウンセラー

2つ目は、キャリアカウンセラーじゃ。進路の方向性を一緒に整理してくれる専門家じゃ。

就活エージェントとの違いは何ですか?

よい質問じゃ。就活エージェントは特定の求人を紹介することが目的じゃが、キャリアカウンセラーは「自分が何を大切にしたいのか」「どの方向に進むのが合っているのか」を整理することに重きを置くんじゃ。

「薬剤師になるべきか、別の道を選ぶべきか」という根本的な問いに向き合いたい人には、カウンセラーの方が合っているかもしれないですね。

その通りじゃ。進路について第三者と話してみたい場合は、キャリア相談を活用する方法がある。実習で感じた違和感や、薬剤師以外の選択肢についても相談できるぞ。まだ決まっていなくても相談してOKじゃ。
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先輩薬剤師・OB/OG

3つ目は、先輩薬剤師やOB/OGじゃ。実際に薬学部を卒業して働いている先輩の話は、リアルで参考になるぞ。

薬剤師として働いている先輩だけでなく、薬剤師以外の道を選んだ先輩の話も聞けるといいですよね。

そうじゃな。大学のOB/OG名簿やゼミのつながり、SNSなどを活用して、話を聞ける人を探してみてほしい。現場のリアルを知りたい方に向いておるぞ。
相談先の選び方

相談先がいくつかあると、「どこに行けばいいのか」で迷うこともあるじゃろう。選び方のポイントは、「今の自分が何を求めているか」で決めることじゃ。

具体的にはどう選べばいいですか?

整理するとこうなる。実習での違和感を整理したいなら実習担当教員。気持ちが沈んでいて何も手につかないなら学生相談室。そもそもどの方向に進むか決められないならキャリアカウンセラー。就活の進め方を知りたいならキャリアセンターか就活エージェント。具体的な求人を見ながら考えたいなら就活エージェント。現場のリアルを知りたいなら先輩薬剤師やOB/OG。業界の知見や推薦がほしいならゼミの教授じゃ。
| 今の状態 | おすすめの相談先 |
|---|---|
| 実習での違和感を整理したい | 実習担当教員 |
| 気持ちが沈んでいて何も手につかない | 学生相談室 |
| そもそもどの方向に進むか決められない | キャリアカウンセラー |
| 就活の進め方を知りたい | キャリアセンター、就活エージェント |
| 具体的な求人を見ながら考えたい | 就活エージェント |
| 現場のリアルを知りたい | 先輩薬剤師・OB/OG |
| 業界の知見や推薦がほしい | ゼミの教授 |

一つに絞る必要はないんですよね?

うむ。複数の相談先を使い分けることで、多角的に考えを整理できるぞ。
相談前に整理しておくとよいこと

最後に、相談前に整理しておくとよいことを伝えておこう。事前に少し準備しておくと、話がスムーズに進むんじゃ。

でも、完璧に整理できていなくても大丈夫ですか?

もちろんじゃ。メモ程度で構わん。整理しておくとよいのは4つじゃ。まず「今感じていること」。「薬剤師になりたくない」「向いてないと思う」など、率直な気持ちじゃ。

2つ目は何ですか?

「きっかけ」じゃ。何がきっかけでそう感じるようになったか。実習での経験、授業、就活など。3つ目は「聞きたいこと」。選択肢を知りたいのか、気持ちを整理したいのか、就活の進め方を知りたいのか。4つ目は「現在の状況」。学年、就活の進捗、国試の勉強状況じゃ。
!相談前に整理しておくとよいこと
- 今感じていること(率直な気持ち)
- きっかけ(何がきっかけでそう感じるようになったか)
- 聞きたいこと(何を得たいか)
- 現在の状況(学年、就活の進捗、国試の状況)

話しているうちに考えがまとまることもありそうですよね。

そういうことじゃ。「うまく話せなかったらどうしよう」と思う必要はないぞ。相談のプロは、まとまっていない話から本質を引き出すことに慣れておるからの。
まとめ

最後に整理しよう。薬学生が進路を相談できる場所は、大学内にも大学外にも複数あるんじゃ。

「まだ何も決まっていない」「こんなことを相談していいのかわからない」と感じていても、相談して問題ないんですよね。

その通りじゃ。むしろ、決まっていないからこそ、第三者に話すことで自分では気づかなかった選択肢が見えてくる。

まずはハードルの低いところから始めてみるのがいいですね。大学のキャリアセンターに一度行ってみるだけでも、状況が動き始めることがありそうです。

うむ。一人で考え続けて堂々巡りになっているなら、誰かに話してみる。それが、次の一歩につながるんじゃよ。
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