ママ薬剤師、子供の熱で早退ばかり|肩身が狭い原因と理解ある職場の選び方
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ママ薬剤師・ワーママが子供の熱で早退ばかりになり肩身が狭い…でも、それはあなたが悪いのではなく職場の構造のせいです。「迷惑そうな空気」が生まれる2つの構造と、子育てに理解のある職場の選び方を解説します。
登場キャラクター

薬剤師じいさん
薬剤師歴70年の大ベテラン。病院・薬局・ドラッグストアすべてを経験してきた生き字引。豊富な経験と公的データに基づいて、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ
新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!
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読者からの相談
今年から子供を保育園に預け始めたママ薬剤師です。月に何度も発熱で呼び出されて早退や欠勤を繰り返していて、独身が多い職場では「またですか…」みたいな空気を感じます。自分だって好きで休んでるわけじゃないのに、頭を下げ続けるのが本当にしんどい。このまま、育児をしながら仕事を続けられるのか不安です。
📌この記事のポイント
- ママ薬剤師の早退連鎖は、あなたが悪いのではなく、保育園入園期の子供は誰でも頻繁に体調を崩すという構造的事実として起きていること
- 同僚から感じる「迷惑そうな空気」の正体は、ママ薬剤師個人ではなく職場の構造(2パターン)の問題であること
- ママ薬剤師として続けることは諦めなくていい。「子育てに理解のある職場」は実在し、求人条件として具体化できる
まず結論:ママ薬剤師の早退連鎖は構造的に起きるもの

保育園に通い始めた1年目の子供は、集団生活の中で次々と感染症をもらってくる。月に何度も発熱して呼び出される、というのは特別なことではなく、保育園デビュー時期の乳幼児にはよくあることなんじゃ。

月に何度も呼び出される…!仕事をしながら毎月何度も対応するのって、想像以上に大変ですよね。

うむ。じゃが、ここでまず伝えておきたいのは、それはあなたの育て方や免疫力の問題ではないということじゃ。子供を保育園に預けて働くママ薬剤師なら、誰にでも起きること。

つまり、月に何度も早退するのは、自分が悪いから起きているわけじゃないんですね。

その通りじゃ。それでも、独身が多い職場で「またですか…」「勘弁してくれよ」みたいな空気を感じると、「自分だけ周りに迷惑をかけている」「私のせいで職場が回らない」と思ってしまいがちじゃ。

自分だって好きで休んでるわけじゃないのに、頭を下げ続けるのは本当にしんどいですよね…。

うむ。この記事では、その「しんどさ」の正体を整理していこう。結論を先に言うと、「迷惑そうな空気」の原因はあなたではなく、職場の構造にある。そして、構造を変える方法は、現実に存在するんじゃ。
「迷惑そうな空気」の正体は、ママ薬剤師個人ではなく職場の構造

同僚の「またですか…」という反応は、その人の人格ではなく、職場の構造から生まれておる。具体的には、2つのパターンに分けられるんじゃ。

2つに整理されるんですね。自分の職場がどちらに当てはまるか、わかると見方が変わりそうですね。

両方に該当することも多い。例えば「人数が少ないうえに独身ばかり」みたいに、組み合わせで起きる。自分の職場のパターンを見極めると、対応の方向性が見えてくるんじゃ。
!あなたの職場はどのケース?セルフチェック
- 人員配置に余裕がなく、1人欠けると業務が回らない(処方箋枚数に対して薬剤師人数がギリギリ/応援体制がない)(ケース①)
- 子持ちが自分だけ、または同僚の世代が独身寄り(ケース②)
ケース①:人員配置に余裕がない(1人欠けると業務が回らない)

1つ目は、人員配置に余裕がない職場じゃ。ここで言う「余裕」は、単純な人数の話ではなく、処方箋枚数とのバランスの話なんじゃ。

人数だけじゃなくて、処方箋枚数とのバランス…?

うむ。例えば4人いる薬局でも、1日の処方箋が160枚あれば1人40枚を担当することになる。逆に2人でも1日80枚なら同じ1人40枚じゃ。同じ人数でも、処方箋枚数によって業務密度はまったく違うんじゃよ。

なるほど…!「薬剤師4人以上」のような見方だけだと不十分なんですね。

そう。実は処方箋枚数に応じた薬剤師の配置人数は、法令で目安が決められておる。じゃが、その上限ギリギリで運用している職場は多い。ギリギリの人員配置だと、誰か1人が早退・欠勤しただけで業務が崩壊する。これが「肩身が狭くなる」根本構造なんじゃよ。

ギリギリじゃなくて、「余裕がある」かどうかが本質なんですね。

その通り。学生時代の実務実習でも、ギリギリの人員で回している薬局があったじゃろう?1人体調を崩すと残った人に処方箋が一気にのしかかる。残った薬剤師に負荷が乗り、待ち時間が伸び、患者からのクレームも増える。同僚の不満は「子育てへの理解のなさ」ではなく、目の前の業務が回らない焦りから出ておるんじゃ。

同僚が冷たいというより、人員配置の余裕のなさが原因なんですね。こういう職場で続けるのは難しいと感じたら、どう動けばいいんですか?

ポイントは「1人欠けても業務が回る余裕」がある職場を探すことじゃ。処方箋枚数と薬剤師人数のバランス、繁忙期と閑散期の差、本部応援や近隣店舗からのヘルプ体制があるかどうか。求人段階で転職エージェントに直接聞くべき項目じゃぞ。
ケース②:独身中心の職場文化(理解の不公平感)

2つ目は、独身中心の職場文化じゃ。人数は足りていても、職場に子持ちの薬剤師が自分だけだと、独身の同僚から「なぜ自分だけが負担を被るのか」という不公平感が生まれる。

人数は足りているのに、構成比が問題ということですね。

うむ。これは独身の人が悪いというより、構成比そのものが課題じゃ。わしが調剤薬局に勤めていた頃、独身ばかりの店舗にママ薬剤師が1人入ったケースを見てきた。本人がどれだけ気を遣っても、構成比が変わらない以上、不公平感は消えないんじゃ。

つまり、「自分が頑張れば理解してもらえるはず」という発想だけでは乗り切れないってことですか…。対処法はどうなりますか?

ママ薬剤師の比率が高い職場へ移ることを検討してほしい。人数よりも構成比が重要じゃ。ママ薬剤師が多い職場では、お互い様の文化が自然と成立するぞ。
「子育てに理解のある職場」は実在する — 早退に理解のあるママ薬剤師向け職場の条件

ここまで読んで、「自分の職場の構造は分かったけど、変えられるの?」と思ったかもしれん。結論から言うと、子育てに理解のある職場は実在する。求人条件として具体化できるレベルで、はっきりした特徴があるんじゃ。

それは知りたいです。「子育てに理解のある職場」って、具体的にどんな条件なんでしょうか?
「子育てに理解のある職場」の構造的条件

具体的にどんな職場が「子育てに理解がある」と言えるのか、構造的な条件を整理しよう。
!子育てに理解のある職場の3つの条件
- 人員配置に余裕がある:処方箋枚数に対して薬剤師人数がギリギリでなく、1人欠けても業務が回る応援体制がある
- ママ薬剤師の比率が高い:人数よりも構成比が重要。ママ薬剤師が多い職場では、お互い様の文化が自然と成立する
- 子の看護等休暇が実際に運用されている:制度が「ある」だけでなく、過去の取得実績がある/有給扱いになっている職場なら、休む際の心理的・経済的負担が軽い

3つの条件、整理できました。

すべての条件を満たす職場は少ないかもしれん。じゃが、「2つ以上の条件を満たす職場」を目安に探すと、現実的な候補が見えてくるぞ。

条件はわかりましたが、求人を見るとき、どこを具体的にチェックすればいいんでしょうか?数値の目安や、看護休暇が「実際に運用されている」かをどう確かめるのかも知りたいです。

条件ごとの数値目安(処方箋枚数あたりの薬剤師数や、子育て中の薬剤師の比率の目安)、子の看護休暇の制度の中身と「実際に取れている職場」の見極め方、そして希望の言語化→転職エージェントへの確認→職場見学までの具体的な動き方は、別記事『ママ薬剤師が働きやすい職場の見極め方』で網羅的にまとめておる。そちらも合わせて参照してほしい。
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求人票だけでは見えない実態は、複数の転職エージェントから情報を集めると見えてくるぞ。
いきなり転職じゃなくていい — まずは求人を眺めるところから

ここまで読んで「分かったけど、いきなり転職活動するエネルギーはない…」と感じる人もおるじゃろう。焦らんでよい。最初の一歩は2つだけじゃ。

「いきなり辞める覚悟」をしなくていいんですね。それは助かります。

うむ。1つ目は、自分の職場が2つのケースのどちらに当てはまるか書き出してみることじゃ。これだけで「自分のせいじゃない」と腹落ちしやすくなる。

構造を可視化するだけで、見え方が変わりそうですね。

2つ目は、転職サイトに登録だけして、求人を眺めてみることじゃ。応募する必要はない。「子育てに理解のある職場の条件」を実際の求人で確認するだけで、自分の選択肢の幅が見えてくる。

「動く」と「眺める」は別なんですね。眺めるだけなら今夜にでもできそうです。

その通りじゃ。この2つは、辞める/続けるの判断材料を集めるための一歩であって、転職を決める一歩ではない。焦らず、まず情報を集めることから始めればよいぞ。
転職は「逃げ」ではなく「自分と子供を守る選択」

「同僚に申し訳なくて転職するなんて、逃げているみたいで…」と感じる方もおるかもしれん。じゃが、それは違うぞ。

「逃げ」じゃないんですか?

転職は「同僚への申し訳なさから逃げる」のではなく、「自分と子供の生活を守る選択」じゃ。今の職場で消耗し続けた結果、メンタルを崩したり、子供との時間が削られたりするほうが、はるかに大きな損失じゃよ。

自分を守るための選択、と捉え直すんですね。

うむ。保育園入園を起因とした転職は、面接でも理由として十分に成立する。「家庭環境の変化に合った職場で長く働きたい」と伝えれば、ママに理解のある企業ならむしろ前向きに受け止めてくれるんじゃ。

短期離職になることへの心配はありませんか?

短期離職が気になる場合は、現職での経験(処方箋枚数、業務範囲、患者対応など)を具体的に伝えることでカバーできる。「子供が落ち着くまで」と一時的に派遣やパートを選んで、その間に次の正社員職を探す、という選択肢もあるぞ。

いきなり応募するというより、まず転職サイトで情報を集めるところからですね。

その通りじゃ。求人検索で具体的にチェックすべき項目を知りたい場合は、転職サイトの選び方をまとめた記事を参考にしてみるとよい。
比較ガイド
薬剤師転職サイトの選び方・使い方
登録から内定まで、自分に合うサイトの選び方を解説
まとめ:ママ薬剤師は頭を下げ続けなくていい
この記事のまとめ
- 1ママ薬剤師の早退連鎖は、あなたが悪いのではなく、保育園入園期の子供は誰でも頻繁に体調を崩すという構造的事実
- 2「迷惑そうな空気」の正体は、ママ薬剤師個人ではなく職場の構造(人員配置に余裕がない/独身中心文化)
- 3子育てに理解のある職場は実在し、求人条件として具体化できる(人員配置に余裕がある/ママ薬剤師の比率が高い/子の看護等休暇の取得実績がある)
- 4いきなり転職じゃなくていい。まずは自分のケースを書き出し、転職サイトで求人を眺めるところから始めればよい

「早退ばかりで肩身が狭い」と感じている読者に伝えたいのは、あなたが悪いわけではないということじゃ。子供が頻繁に体調を崩すのは構造的事実、そして「迷惑そうな空気」は職場の構造から生まれておる。

自分のせいだと思って頭を下げ続けていた読者にとって、「あなたは悪くない」と最初に伝えてもらえるだけで、気持ちがだいぶ軽くなりそうですね。

うむ。ママ薬剤師として続けるために、毎日同僚に頭を下げ続ける必要はないんじゃ。職場の構造が合っていないだけじゃから、合う職場を選び直せばよい。「子育てに理解のある職場」は実在するぞ。

「子育てに理解のある職場は実在する」と知るだけで、視界がパッと開ける気がします。「自分のせいじゃない」と思えるだけで、次の一歩が踏み出しやすくなりますね。

子育てに理解のある職場を探したい場合は、まず転職サイトの選び方から確認してみるとよいぞ。
比較ガイド
薬剤師転職サイトの選び方・使い方
登録から内定まで、自分に合うサイトの選び方を解説