転職サイトからの電話がしつこいのに、調剤中で折り返せない薬剤師へ。希望する連絡方法や頻度が伝わっていないと電話は続きやすく、断り方が下手なせいではありません。今日送る1通に書く3つのことと、それでも止まらないときの担当者変更・連絡停止・退会の順番を解説します。
💬
読者からの相談 調剤薬局に勤めて3年目の薬剤師です。どんな求人があるのか見てみたくて転職サイトに登録したら、翌日から電話がかかってくるようになりました。日中は調剤と投薬で手が離せず、気づいたときには不在着信が3件。バックヤードには他のスタッフがいて折り返せませんし、夜にかけ直そうとしたら営業時間が終わっていました。正直しつこいと感じているのですが、無視しているみたいで気まずくもあります。かといって強く断って、求人を紹介してもらえなくなるのも困ります。角が立たない断り方はあるのでしょうか。
📌 この記事のポイント
転職サイトの電話が続きやすいのは断り方の問題ではなく、連絡の条件が伝わっていないから 今日送るのは1通だけ。連絡手段・電話の扱い・今の温度感の3つを書けばいい それでも止まらないときは担当者変更 → 連絡停止の依頼 → 退会の順。いきなり退会しなくていい 1 まず結論:電話を止めるのは、断り文句ではなく「連絡の条件」を書いた1通 2 電話が鳴り続けるのは、断っていないからではなく「連絡がついていない人」だから 3 転職サイトへ今日送る1通に書くのは、3つだけ 4 それでも止まらないときは、担当者変更 → 連絡停止の依頼 → 退会の順で試す 5 転職サイトに登録した判断は間違っていない。決まっていなかったのは連絡の条件だけ 6 次に使う転職サイトは「連絡の条件を先に決められるか」で選ぶ 7 まとめ:断り方を探すより、連絡の条件を先に決める まず結論:電話を止めるのは、断り文句ではなく「連絡の条件」を書いた1通 先に答えを言っておこう。転職サイトからの電話を止めるのに、うまい断り文句は要らん。メールかマイページから1通送れば済む話じゃ。
断り方を探していたのに、送るだけでいいんですか…? 相談者さんは「何と言えば角が立たないか」で悩んでいるみたいですけど。
そこが入れ替わるところじゃ。書くのは3つだけ。今後の連絡はメールでほしいこと、電話を止めてほしいか出られる時間を伝えるか、今どのくらい転職を考えているか 。ここが伝わっておらんと、電話は続きやすいんじゃ。
逆に言うと、伝えれば相手がかける理由を減らせるということですね。
そうじゃ。そしてもうひとつ大事なのは、電話に出られないままでも止められる ということじゃな。世の中の解説記事が教えてくれる「角が立たない断り方」は、そもそも電話の中で使う道具じゃ。
ああ…日中ずっと手が離せない人には、使う場面そのものが来ないんですね。私も病棟に上がっている時間は、携帯を見ることすらできません。
文字なら、相手の営業時間も自分の休憩時間も関係なく届く。それだけの話じゃ。
ただ、はっきり断ったら求人を紹介してもらえなくなる、という心配はどうなりますか。相談者さんもそこを気にされていました。
連絡を止めることと、求人を見られなくなることは別の話じゃ。連絡の条件を決めても登録は残る。それでも止まらんときには担当者の変更・連絡停止の依頼・退会という段階があるが、順番は後半で話そう。
電話が鳴り続けるのは、断っていないからではなく「連絡がついていない人」だから まずは相手がなぜかけ続けるのかを知っておこう。そこが分かると、どこを塞げばよいか見当がつく。
登録直後のヒアリングが終わるまで、相手には電話をやめる理由がない 多くの転職エージェントは、登録の後にまず電話で希望条件を聞き取る。この聞き取りが終わっておらん登録者は、担当者から見ると「まだ連絡がついていない人」として残り続けるんじゃ。
それって、返事をしないでいるほど電話が減らないということですか…? 私はてっきり、放っておけばそのうち諦めてもらえるものかと思っていました。
逆じゃな。返事がないこと自体が、次に電話をかける理由になる。つまり無視は「止める行為」として働いておらん。
じゃあ、着信を放っておいた時間は、不誠実だったから責められるようなものじゃなくて…単に止まる仕組みが動いていなかっただけなんですね。
そういうことじゃ。それと、複数のサイトに登録しておれば、その社数ぶんの着信が同時に走る。1社が特別しつこいわけではないことも多い。
3社登録したら3社から鳴る、と考えると当たり前ですけど、受け取る側は「みんなしつこい」としか感じないですよね。
担当者に成約の目標があるのも事業の構造の話でな。相談者さんが狙い撃ちされとるわけではない。
折り返せる時間が一日のうちに無いのは、あなたの落ち度ではない 一方で、薬剤師の勤務は電話と相性が悪すぎる。調剤も監査も投薬も、途中で手を離せんからの。
少人数の日だと、席を外す時間そのものがないですよね。うちも新人が1人減っただけで、その日は一日中どこにも行けなくなります。
休憩に入る時刻が読めんのも大きい。「この時間なら出られます」と約束することすらできん。しかも調剤室やバックヤードは、通話の内容が他のスタッフに聞こえる。
出られたとしても、転職の話はできないですね…。相談者さんの「不在着信が3件」「夜にかけ直したら営業時間が終わっていた」も、まさにその形だと思います。
わしが調剤薬局におった頃も、昼に入れる時刻など読めんかった。ようやく携帯を見たら着信だけが並んでおる、というのはよくある話じゃ。上位に出てくる解説記事の多くは「気づいたらすぐ折り返しましょう」と書くが、この勤務ではその前提が成り立たん。
だから解決策が電話ではなく文字になる、ということなんですね。順番がつながりました。
転職サイトへ今日送る1通に書くのは、3つだけ ここからが本題じゃ。登録のときに伝えておく話ではなく、もう鳴っておる電話を今日のうちに止めるための1通でな。文面を考える気力がなくても書けるように、空欄を埋めるだけの形にしておこう。
送り先はどこになりますか? マイページから送るのか、メールに返信するのかで迷いそうです。
転職サイトのマイページにある問い合わせフォームでも、担当者から届いておるメールへの返信でもよい。どちらでも構わん。
「何度もお電話をいただいたのに出られず申し訳ありません」みたいな書き出しは、必要ですか?
要らん。理由の説明も謝罪もいらん。そこから書き始めると、そこで手が止まってまた送れなくなるからの。用件だけで十分じゃ。
たしかに、謝る文章を考え始めた時点でハードルが上がりますね…。
それと、その1通を送るまでの数時間をどう凌ぐかも決めておくと楽になる。勤務中は通知を見ない、と自分の中で決めてしまうことじゃ。
違う。着信のたびに緊張する状態を今日のうちに終わらせるための、一時的な措置じゃ。放置を続けるためではなく、1通を送るまでのつなぎとして使うとよい。
分かりました。ちなみに、メールやショートメッセージのほうも多いという声を友人から聞いたことがあります。そちらは別に頼むことになりますか?
同じ1通の中で一緒に指定できる。頻度を抑えてほしい、と書き添えればよい。
そのまま使える文面:連絡手段・電話の扱い・今の温度感 🗣️
1つ目:連絡手段 今後のご連絡はメールでお願いできますでしょうか。
シンプルですね。2つ目の電話の扱いは、どう書きますか?
ここは希望で2つに分かれる。電話そのものを止めてほしいのか、出られる時間だけ伝えたいのか。近いほうを1行選べばよい。
🗣️
2つ目(電話を止めたい場合) 電話でのご連絡は停止していただけますでしょうか。
🗣️
2つ目(時間を調整したい場合) お電話の場合は◯曜日の◯時以降であれば出られます。
止めたい人は、出られる時間を無理にひねり出さなくていいんですね。ちょっと安心しました。
そうじゃ。止めたいなら止める側の1行だけでよい。そして3つ目が今の温度感じゃ。自分の状態に近いものを、そのまま使うとよい。
温度感というと、「転職する気があるかどうか」ですか?
そうじゃ。3つのうち、自分に近いものを1行だけ足せばよい。
すぐに動く気はない場合:今すぐの転職は考えておらず、良い求人があれば検討したい段階です。 情報だけ見たい場合:まずは求人情報を見て、相場を知りたい段階です。 転職は進めたい場合:転職は進めたいので、ご連絡はメールでいただけると助かります。 転職したい人まで入っているんですね。てっきり「今は結構です」と伝えるための記事かと思っていました。
電話の量が合わんだけで、転職そのものは進めたい人も多いからの。進めたい気持ちを書かずにおくと、話がこじれる。
逆じゃ。自分のために書く。伝えておらんと、相手は「まだ意思が固まっていない人=話せば決まる人」として電話を続ける。書いておけば、電話で確かめる必要がなくなるんじゃ。
話す気があるなら「◯曜◯時に15分だけ」と自分から枠を出す 🗣️
任意:話す気があるときだけ足す1行 ◯曜日の◯時から15分ほどでしたらお話しできます。
基本は3つで足りる。この1行は、話す気がある人だけが足せばよい。ただ、正直に言うておくとな。
3つで足りると聞いて安心したところなので、ちょっと身構えます…。
連絡の条件を伝えるだけでは止まりきらんことがある。希望条件の聞き取りが終わっておらんうちは、相手側にかける理由が残り続けるからの。そのときは、こちらから枠を1つ出すのがいちばん短く終わる。
なるほど…。かかってくるのを待つより、15分と決めて自分から出したほうが早い、ということですね。時間を区切っておけば長電話にもならなさそうです。
そのとおりじゃ。もちろん話したくないなら枠は出さんでよい。その場合は3つだけを送ればよい。
それでも止まらないときは、担当者変更 → 連絡停止の依頼 → 退会の順で試す 1通送っても連絡が変わらんときは、次の3段階がある。順番に意味があるから、いきなり最後まで飛ばんことじゃ。
連絡を止める3段階と、それぞれで頼むこと
段階 伝えることの例 補足 担当者変更 担当の方を変更していただくことは可能でしょうか 担当者との相性だけが合わない場合の選択肢 連絡停止の依頼 転職活動をいったん止めるため、ご連絡を停止していただけますか 一時停止・休止など名称や可否はサービスごとに異なる。マイページやヘルプで確認する 退会 退会の手続きをお願いします 利用自体をやめる場合。手続きは各社の案内で確認する
退会する前に、連絡だけ止めてもらう頼み方があるんですね。退会しかないと思っていました。
連絡量が合わんだけなら、担当者を変えるだけで解決することがある。今は動きたくないだけなら、登録を残したまま連絡の停止や転職活動の一時停止を頼む手がある。呼び方や手続きはサービスごとに違うから、マイページの案内で確かめるとよい。
そうじゃ。登録を続けたまま頼める手を先に使えば、相談者さんが心配しておった「求人を紹介してもらえなくなる」を避けながら試せる。利用そのものをやめる退会は、最後でよい。
転職エージェントを退会しても、法令上残る記録がある。ただし連絡は止められる 退会したら、登録した情報はどうなるんでしょうか。そこも気になります。
まず前提の切り分けじゃ。求人のあっせんまで行う転職エージェントは、法律上は有料職業紹介事業者にあたる。求人情報を載せるだけのサイトは別の制度なので、ここから話すのはエージェント型のほうじゃ。
同じ「転職サイト」と呼んでいても、法律上の扱いが違うんですね。
そうじゃ。有料職業紹介事業者には、求人求職管理簿と手数料管理簿を備え付けることが職業安定法で義務づけられておる。職業安定法32条の15と、施行規則24条の7じゃな。
帳簿ということは、名前や連絡先が残るということですか?
求職者については、氏名・住所・生年月日・希望職種・求職受付年月日・求職の有効期間・職業紹介の取扱状況などを記載することとされておる。保存期間は、厚生労働省の業務運営要領で、求人求職管理簿は求人または求職の有効期間の終了後2年間と示されておるの。
ということは、「完全に消してください」とお願いしても、その部分は消えないんですね…。
法定の帳簿にあたる情報はそうじゃ。事業者が渋っておるのではなく、備え付けが義務づけられとるからでな。プロフィールやメールアドレスなど、それ以外の登録情報をどこまで消せるかは、各社のプライバシーポリシーで確認することになる。
全部は消せないかもしれない前提で、何をお願いすればいいんでしょう。
営業目的の連絡を止めることじゃ。これは記録の削除とは別に頼める。出すべき要求は「削除」ではなく「連絡の停止」でな。
「削除してください」ではなく「連絡を止めてください」と言えばいいということですね。要求する中身が変わると、話が早く進みそうです。
退会後も連絡が続くなら、都道府県労働局に相談できる 退会の手続きをしたのに連絡が続く場合の話もしておこう。職業紹介事業の許可と指導監督は、都道府県労働局が担っておる。窓口は需給調整事業の担当部署でな、局によって需給調整事業部だったり課だったりと名前は少し違うから、迷ったら労働局の代表窓口で聞けばよい。
そこが相談先になるんですね。使う場面は多くなさそうですけど…。
ほとんどないじゃろう。ただ、最後の逃げ道があると知っておくだけで気持ちが軽くなる。それだけの意味で覚えておけばよい。
転職サイトに登録した判断は間違っていない。決まっていなかったのは連絡の条件だけ 連絡が止まると、今度は別の気持ちが出てくることがある。
電話が止まったら、それで一段落だと思っていました。まだ何か残るんですか?
「登録したのが間違いだった」「転職なんて考えなければよかった」という総括じゃな。これは切り分けておきたい。
たしかに、あれだけ着信で消耗したら、登録そのものを後悔しそうです。
しんどかったのは、連絡の条件が最初に決まっておらんかったことだけじゃ。転職を考えた判断でも、転職サイトを使うという選択でもない。
でも、「条件を決めずに登録した自分が悪かった」とも思ってしまいそうです。
それも違う。登録の時点で連絡手段や時間帯を細かく聞かれんほうが普通じゃし、条件は後からでも決め直せる。今回それを実際にやってみたわけじゃから、次はもっと早く同じことができる。
担当者の方を責める話でもない、ということですよね。
成約の目標がある事業の構造で、担当者個人の人格の話ではないからの。そのうえで、担当者を変えても連絡の仕方が合わんなら、サービスごと変えて構わん。退会は撤退ではなく、移動じゃ。
「辞める」ではなく「移る」と考えると、だいぶ気持ちが違いますね。
在職中に動いていることが職場に伝わらないか気になる方は、こちらの記事で気づかれる経路と対処を整理しています。
あわせて読みたい薬剤師が転職サイトに登録すると職場にバレる?在職中に転職を進める際の注意点
登録後の一般的な流れ、職場に気づかれる主な原因、電話・メール・応募時に確認したいこと、登録済みの場合の対処法を解説
次に使う転職サイトは「連絡の条件を先に決められるか」で選ぶ 最後に、次に登録するときの話をしておこう。今回しんどかったところを、そのまま確認項目にすればよい。
同じことを繰り返したくはないですよね。次はどこを見て選べばいいんでしょう。
! 次に登録するときに確認する3つ
登録フォームの時点で、連絡手段(メール・電話)を選べるか
電話が可能な曜日・時間帯を、最初に伝えられる欄があるか
伝えた条件が実際に守られているか、登録から2週間で振り返る
3つ目は、登録前ではなく登録した後に確かめる項目なんですね。
書けるかどうかと、守られるかどうかは別じゃからの。大事なのは会社名ではなく、連絡の設計ができるかどうかじゃ。
「連絡が少ない会社ランキング」みたいな記事も見かけますけど、あれを見て選ぶのとは違うということですか。
ああいう並びには、どうしても紹介する側の都合が入る。自分の条件を先に決めて、それを受け止めてくれるかで見たほうが確実じゃ。
条件を伝えたのに守られなかった場合は、どうすればいいですか?
求人の質とは別の問題として、早めに見切って構わん。連絡の約束が守られん相手と、条件交渉の話はできんからの。
何社使うか、担当者をどう見極めるかといった使い方の実務は、転職サイトの選び方をまとめた記事にあります。登録する前に、選び方だけ見ておくのでも十分です。
🔍 比較ガイド 薬剤師転職サイトの選び方・使い方
登録から内定まで、自分に合うサイトの選び方を解説
まとめ:断り方を探すより、連絡の条件を先に決める 転職サイトの電話を止めるためのポイント
1 電話が続きやすいのは断り方ではなく、連絡の条件が伝わっていないから 2 今日送る1通に書くのは、連絡手段・電話の扱い・今の温度感の3つだけ 3 止まらないときは担当者変更 → 連絡停止の依頼 → 退会の順。退会は最後でいい 4 エージェントの退会では法令上残る記録もあるが、連絡の停止は別に頼める 断り文句を探しておる時間のほうが、実は長くかかる。順番さえ知っておれば、着信のたびに緊張する日は今日で終わりじゃ。
最初は「何と言えば角が立たないか」の話だと思って読み始めたんですけど、言い方の問題ではなかったんですね。条件を決めていなかっただけ、と分かると気が楽になります。
そうじゃ。次に転職サイトを使うときは、連絡の条件を先に決めてから登録すればよい。同じことは起きん。
求人を見ること自体は諦めなくていい、というのが何よりありがたいです。
🔍 比較ガイド 薬剤師転職サイトの選び方・使い方
登録から内定まで、自分に合うサイトの選び方を解説