ゲムシタビンで上咽頭癌を追加 導入療法と再発・遠隔転移に対応
薬の概要
- 販売名
- ①ゲムシタビン点滴静注用 200 mg「タカタ」、同点滴静注用 1 g「タカタ」
- ②ゲムシタビン点滴静注液 200 mg/5 mL「NK」、同点滴静注液 1 g/25 mL「NK」
- 一般名
- ゲムシタビン塩酸塩
何が変わったのか
ゲムシタビン塩酸塩は、代謝拮抗剤に分類される抗悪性腫瘍薬で、これまで非小細胞肺癌、膵癌、胆道癌、尿路上皮癌、手術不能又は再発乳癌、がん化学療法後に増悪した卵巣癌、再発又は難治性の悪性リンパ腫に用いられてきました。今回、効能・効果に局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法と、再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌が追加されました。 用法・用量も上咽頭癌向けに追加されています。局所進行上咽頭癌では、導入療法として白金系抗悪性腫瘍剤との併用が基本です。再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌では、単独投与と白金系抗悪性腫瘍剤との併用の両方が示されました。 白金系抗悪性腫瘍剤と併用する局所進行上咽頭癌では、投与は最大3コースまでとされています。なお、単独投与については有効性及び安全性が確立していないため、局所進行上咽頭癌ではシスプラチンとの併用が前提です。
実務上のポイント
処方監査では、まず対象が上咽頭癌のどの病態かを確認します。局所進行例の導入療法なのか、再発又は遠隔転移例なのかで、選ぶ用法・用量が異なります。 投与方法の確認ポイントは以下です。 - 局所進行上咽頭癌の導入療法では、白金系抗悪性腫瘍剤との併用であることを確認します。 - この併用では、ゲムシタビンは1コースあたり週1回を2週連続、3週目休薬です。 - 局所進行上咽頭癌で白金系抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、最大3コースまでです。 - 再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌では、単独投与か併用かを処方どおりに確認します。 安全性面では、既知の注意事項として骨髄抑制、間質性肺炎、感染症などに注意します。がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用する前提のため、血算や肝機能、腎機能などの推移もあわせて確認するとよいです。
まとめ
ゲムシタビン塩酸塩に、局所進行上咽頭癌の導入療法と再発・遠隔転移上咽頭癌の効能・効果、ならびにそれに対応する用法・用量が追加されました。実務では、病態の確認、白金系抗悪性腫瘍剤併用の要否、局所進行例での最大3コースを押さえることが重要です。
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