イミフィンジ点滴静注に高リスク筋層非浸潤性膀胱癌を追加
薬の概要
- 販売名
- イミフィンジ点滴静注 120 mg、同点滴静注 500 mg
- 一般名
- デュルバルマブ(遺伝子組換え)
何が変わったのか
イミフィンジ点滴静注は、抗PD-L1抗体で、これまで非小細胞肺癌、小細胞肺癌、肝細胞癌、胆道癌、子宮体癌、膀胱癌の術前・術後補助療法などに使われてきました。今回、高リスク筋層非浸潤性膀胱癌に対する効能・効果が追加され、BCG(Bacillus Calmette-Guérin:カルメット・ゲラン菌)との併用で使う用法・用量が設定されました。 新たに追加された効能・効果は「高リスク筋層非浸潤性膀胱癌」です。審査報告書では、BCG膀胱内注入療法歴のない高リスクNMIBC(non-muscle-invasive bladder cancer:筋層非浸潤性膀胱癌)患者を対象とした国際共同第III相試験で、BCG単独よりも無病生存期間(DFS, disease-free survival:無病生存期間)が延長し、膀胱全摘除術までの期間が延長する傾向も示されたとされています。 用法・用量は、BCGとの併用で、デュルバルマブとして1回1,500 mgを4週間間隔で最大13回、60分以上かけて点滴静注する内容です。体重30 kg以下では1回20 mg/kgにします。あわせて、BCGは乾燥BCG膀胱内用(日本株)80 mgを、導入療法として週1回6週間、その後は3、6、12、18、24カ月時点で週1回3週間の維持療法を行うことが、用法・用量に関連する注意として示されました。
実務上のポイント
処方監査では、まず適応が「高リスク筋層非浸潤性膀胱癌」であることを確認します。審査報告書では、臨床試験での高リスクの定義として、T1、high grade/Grade 3、上皮内癌、または多発・再発かつ最大腫瘍径3 cm以上が示されているため、患者背景がこの範囲に入るかを確認することが重要です。 投与設計では、デュルバルマブの投与量と間隔に加えて、併用するBCGのスケジュールも必ず確認します。 - デュルバルマブ:1回1,500 mg、4週間間隔、最大13回 - 体重30 kg以下:1回20 mg/kg - BCG:乾燥BCG膀胱内用(日本株)80 mgを導入6週、その後は3、6、12、18、24カ月時点で各3週 安全性面では、既承認のPD-1/PD-L1(programmed cell death-1/programmed cell death-ligand 1:プログラム細胞死-1/プログラム細胞死-リガンド1)阻害薬で注意が必要とされる免疫関連有害事象に加え、BCGに伴う膀胱炎や播種性BCG感染のリスクにも注意が必要です。特に排尿症状、発熱、肝機能異常、下痢、皮疹、甲状腺機能異常、膵炎などの有無を確認し、BCG休薬や本薬休薬の判断につながる変化がないかを見ます。 また、膀胱全摘除術が可能な場合には、本併用療法の必要性を慎重に判断するよう注意喚起されています。
まとめ
高リスク筋層非浸潤性膀胱癌に対して、イミフィンジ点滴静注のBCG併用投与が追加されました。実務では、適応患者の確認に加え、デュルバルマブとBCGの投与スケジュール、免疫関連有害事象、BCG感染リスクを確認することが重要です。
詳細は審査報告書をご確認ください。
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