イミフィンジに胃癌の術前・術後補助療法を追加
薬の概要
- 販売名
- イミフィンジ点滴静注 120 mg、同点滴静注 500 mg
- 一般名
- デュルバルマブ(遺伝子組換え)
何が変わったのか
イミフィンジは、PD-L1(programmed death-ligand:プログラム細胞死リガンド)に対する抗体薬で、これまで非小細胞肺癌、小細胞肺癌、肝細胞癌、胆道癌、子宮体癌、膀胱癌などに使われてきました。今回、胃癌における術前・術後補助療法が効能・効果に追加され、あわせてフルオロウラシル、レボホリナート、オキサリプラチン、ドセタキセルとの併用で使う用法・用量が追加されました。 胃癌における術前・術後補助療法では、術前に4週ごとに2回まで、術後に4週ごとに2回まで本剤を点滴静注し、その後は4週ごとに10回まで継続します。いずれも1回1,500 mgで、体重30 kg以下では1回20 mg/kgに設定されています。 今回の審査では、胃癌に加えて食道胃接合部腺癌も評価対象に含まれていましたが、最終的な効能・効果は「胃癌における術前・術後補助療法」とされました。一方で、効能・効果に関連する注意として、食道胃接合部腺癌患者も投与対象となり得ることが明記されています。 また、試験成績からは、臨床病期Ⅱ~ⅣAの患者で有効性が検討されましたが、病期によって有効性に差がある可能性が示唆されています。このため、臨床試験に組み入れられた病期を確認したうえで、適応患者を選ぶ必要があります。
実務上のポイント
処方監査では、まず適応が「胃癌における術前・術後補助療法」であることを確認します。食道胃接合部腺癌が含まれ得る点は、見落としやすいので併せて確認したいポイントです。 用法・用量では、FLOT(fluorouracil, leucovorin, oxaliplatin and docetaxel:フルオロウラシル、レボホリナート、オキサリプラチン、ドセタキセルの併用)との組み合わせであること、投与回数が術前2回まで・術後2回まで・その後10回までであることを確認します。体重30 kg以下では1回20 mg/kgになるため、体重変動がある患者では投与量の再確認が必要です。 服薬指導・病棟対応では、免疫関連有害事象としての間質性肺疾患、肝機能障害、下痢・大腸炎、内分泌障害などを念頭に、咳、息切れ、下痢、倦怠感、発疹、発熱などの変化を早めに共有してもらうことが大切です。併用化学療法による好中球減少症や発熱性好中球減少症にも注意し、採血結果と症状をあわせて確認します。
まとめ
今回、イミフィンジに胃癌の術前・術後補助療法が追加され、FLOT併用の具体的な用法・用量も設定されました。実務では、適応患者の病期と食道胃接合部腺癌の扱い、そして免疫関連有害事象と骨髄抑制の確認が重要です。
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