テクベイリ皮下注で承認事項一部変更 トアルクエタマブとの併用用法を追加
薬の概要
- 販売名
- テクベイリ皮下注 30 mg、同皮下注 153 mg
- 一般名
- テクリスタマブ(遺伝子組換え)
何が変わったのか
テクリスタマブ(遺伝子組換え)は、BCMA(B-cell maturation antigen:B細胞成熟抗原)を標的とする二重特異性抗体で、再発又は難治性の多発性骨髄腫に用いられてきました。今回、トアルクエタマブ(遺伝子組換え)との併用投与に関する用法・用量が追加されました。 今回追加されたのは、髄外性形質細胞腫(EMD:extramedullary disease)を有する患者での併用投与です。単独投与ではこれまでどおり、漸増期を経て1.5 mg/kgを1週間間隔で皮下投与しますが、併用投与では漸増期の後に3 mg/kgを2週間間隔で皮下投与します。 併用投与では、継続投与期の投与間隔も変更されました。初回の継続投与を起点に23週目以降は4週間間隔に延長でき、15週目以降で最良部分奏効(VGPR:very good partial response:最良部分奏効)以上が得られている場合は、その時点から4週間間隔にできます。
実務上のポイント
実務では、まず併用対象がEMDを有する患者に限られる点を確認する必要があります。EMDの有無は処方前に確認し、単独投与かトアルクエタマブとの併用かで投与スケジュールが異なることを取り違えないようにしてください。 また、漸増期ではサイトカイン放出症候群(CRS:cytokine release syndrome:サイトカイン放出症候群)対策として、投与1~3時間前の副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤の前投与が必要です。休薬後の再開基準、発熱性好中球減少症、血小板減少、感染症、ICANS(immune effector cell-associated neurotoxicity syndrome:免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群)にも注意し、入院管理や観察期間の指示が守られているかを確認するとよいです。
まとめ
テクリスタマブは、EMDを有する再発・難治性多発性骨髄腫に対するトアルクエタマブ併用の用法・用量が追加されました。実務では、対象患者の確認と、漸増期の前投与、休薬後の再開基準、CRS・ICANSへの対応を確認することが重要です。
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