ドジョルビ内用液100%を承認 長鎖脂肪酸代謝異常症に新たな治療選択肢
薬の概要
- 販売名
- ドジョルビ内用液100%
- 一般名
- トリヘプタノイン
- 効能・効果
- 長鎖脂肪酸代謝異常症
注目ポイント
LC-FAODは、長鎖脂肪酸の代謝に関わる酵素や輸送体の異常で起こる遺伝性疾患です。横紋筋融解症、低血糖、心筋症などの急性症状を繰り返し、重症化すると生命を脅かすことがあります。国内では、LC-FAODを効能・効果とする承認薬がありませんでした。 本剤は、従来の偶数鎖MCT油とは異なり、代謝によりスクシニルCoAを供給できる点が特徴です。審査では、海外第II相試験で本剤投与前と比べて主要臨床イベント(MCE)の年換算イベント発現率や入院日数が少ない傾向が示され、一定の有効性が認められました。病型別や年齢別でも概ね同様の傾向がみられ、LC-FAODの複数病型で治療選択肢になり得ると判断されています。 ただし、試験は非盲検単群であり、厳密な比較には限界があります。そのため、承認は条件付きとされ、国際共同第III相試験の結果が今後の位置づけを補完することになります。
注意点
実務上は、胃腸障害への対応が重要です。臨床試験では下痢、嘔吐、腹痛などが多くみられ、重篤な胃腸障害や投与中止例もありました。原液のままではなく、食事または間食時に半固形食や液体とよく混ぜて、1日4回に分けて投与することが基本です。 忍容性が不十分な場合は、1日当たりの投与回数を4回より増やして1回量を減らすこと、経管投与では投与時間を20~30分以上に延ばすこと、必要に応じて減量することが推奨されています。MCT油を使用中の患者では、開始用量を直近のMCT油投与量と同量にでき、その後に漸増します。 相互作用では、代謝物のヘプタン酸がOAT1/OAT3を阻害する可能性が示されています。OAT1/OAT3基質薬との併用時は、併用薬の曝露増加に注意し、患者状態を観察する必要があります。妊婦については、非臨床で胎児骨格奇形がみられているため、治療上の有益性が危険性を上回る場合に限って投与する姿勢が求められます。
まとめ
ドジョルビ内用液100%は、LC-FAODに対する新しい治療選択肢として承認されたトリヘプタノイン製剤です。実務では、DCIに基づく投与量計算と胃腸障害への対応、そしてOAT1/OAT3基質薬との併用に注意することが重要です。
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