薬剤師の転職で職場見学をしても、何を見ればよいか分からない方へ。感じの良さだけで決めず、薬剤師と事務の人数、電話・窓口を受ける人、待合の混み具合を見て候補を比べます。今の職場で一番困っている場面を面接で1問確かめる方法も紹介します。
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読者からの相談 調剤薬局で働く32歳の薬剤師です。今の店舗は薬剤師2人で、昼休憩の時間はほぼ毎日一人で投薬と電話を回しています。転職を考えて候補が2つに絞れ、担当者から見学を勧められました。でも見学で何を見ればいいのか分からず、行っても「感じのいい人たちだった」で終わりそうです。それで決めて、また同じことにならないか不安です。
📌 この記事のポイント
薬剤師が転職先を見学するときに見るのは、薬剤師と事務の人数・電話と窓口を受ける人・待合の混み具合の3つ 見学の前に、今の職場で一番困っている場面を1つ決めておく その場面が入職後も起こりうるかを、面接で1問聞いて確かめる 1 まず結論:職場見学では感じの良さより、目で見える事実を3つメモして候補の働き方を比べる 2 職場見学の印象だけでは、候補の職場どうしを比べにくい 3 見学の前に、今の職場で困っていることから「目で見て確かめられるもの」を1つ選ぶ 4 職場見学の頼み方:見たい時間帯は理由を添えて伝える 5 職場見学の当日にメモするのは、薬剤師と事務の人数・電話や窓口を受ける人・待合の混み具合の3つ 6 見学で見えた事実から、入職後にどんな働き方になりそうか考える 7 今の職場で一番困っている場面は、応募先の面接で1問聞いて確かめる 8 まとめ:見学の前に困りごとを1つ決め、当日は人数・電話・待合を見て、面接で1問確かめる まず結論:職場見学では感じの良さより、目で見える事実を3つメモして候補の働き方を比べる 薬剤師の転職で職場見学に行くなら、スタッフの感じの良さより、目で見える事実を3つ 見てくるとよい。薬剤師と事務の人数、電話や窓口を誰が受けているか、待合の混み具合じゃ。店を出たらこの3つをメモして、入職後にどんな働き方になりそうか考えるんじゃ。
見学って、案内についていくだけで終わってしまう人も多そうですよね。見るものが3つに決まっていれば、その場で迷わずに済みそうです。
見学の前に、今の職場で一番困っている場面を1つ決める その場面の時間帯を見せてほしいと伝えて、見学を頼む 当日は3つを見て、見学の最後に配属予定の店舗かを確かめ、店を出てからメモする 候補の店舗ごとにメモを並べ、入職後にどんな働き方になりそうか考える 決めておいた場面が起こりうるかを、面接で1問聞いて確かめる 相談者さんの場合なら、3つのうち特にお昼前後の人数を見ればいい、ということですか?
そうじゃ。3つはどの店舗でも同じように見て並べる。そのうえで相談者さんなら、昼に一人になるかを特に見て、面接でも聞く。
自分の困りごとと関係するところを特に見るんですね。それなら、入職後に「見学で見た様子と違った」となるのも防げそうでしょうか?
見学だけで、入職後のずれを全部防げるわけではない。ただ、見学で見えたことと見えなかったことを分けておけば、面接で確かめることを絞れる。
全部は防げなくても、面接で何を聞けばいいかが決まるなら、聞きそびれは減りそうですね。
なお、病院から調剤薬局へ移る人は、検査値を確認できるか、困ったときに誰に相談できるかなど、病院と薬局で何が変わるかも確かめることになる。そちらは別の記事で扱っておる。ここでは調剤薬局の見学で説明するが、調剤併設のドラッグストアでも、調剤室まわりの3つは同じように見られる。
あわせて読みたい病院薬剤師が調剤薬局への転職で後悔しないために|見学と面接で確認したい5つのこと
病院から調剤薬局へ移る方は、検査値・処方意図・相談相手など、病院で当たり前だったものが薬局でどう変わるかを、見学と面接で確かめる5つの質問をこちらで確認できます。
職場見学の印象だけでは、候補の職場どうしを比べにくい 見学から帰って思い出せるのが「感じのいい人たちだった」だけ、ということはよくある。
候補のどちらも感じがよかったら、決め手がなくなってしまいますもんね。
見学で受けた印象は手がかりにはなる。ただ、印象だけでは候補の職場どうしを比べにくい んじゃ。数十分で見えるのは1日のうちの一場面で、どちらの店舗でも感じよく迎えてもらえれば、印象では差が付かん。
相談者さんが「感じのいい人たちだった」で終わりそうだと感じているのは、見る目がないからじゃない、ということですね。
そう言ってもらえると、相談者さんも少し気が楽になりそうです。でも、雰囲気や人間関係はどう確かめればいいんでしょう。
雰囲気や人間関係は、「この1年で薬剤師は何人入れ替わりましたか」のように数で答えられる質問にして、担当者に確認を頼むか、面接で確かめるほうが確かじゃ。候補どうしを比べるのも、印象ではなく数えられる事実でやろう。
見学の前に、今の職場で困っていることから「目で見て確かめられるもの」を1つ選ぶ 見学の日が決まっても、何を見るかは当日の案内まかせになりがちじゃ。そこで見学の前に、今の職場で困っていることを書き出して、見学で目で見て確かめられるものを1つ選んでおく 。昼に一人になる、電話に追われて投薬が止まる、待合が混んで投薬を急かされる、のように、場面として見えるものが向いておる。
当日に見る人数・電話と窓口・待合とは別に、自分の困りごとを1つ決めておくんですね。
選んだ1つは、見学の時間帯を頼むときと、面接で聞く1問を決めるときに使う。選び方は3ステップじゃ。
① 今の職場で困っていることを3つ書く ② 見学で目で見て確かめられるものに印を付ける ③ 印の中から1つを「見学で見るもの」に決める 自分の困りごとから見るものを決めるなら、見学先で何に注目すればいいかがはっきりしますね。
人間関係・評価・残業時間・応援の頻度のように目で見て確かめられないものは、担当者に職場への確認を頼むか、面接で余裕があれば自分で聞けばよい。
目で見えるものだけを選ぶんですね。相談者さんなら、何を選ぶことになりますか?
相談者さんなら、選ぶのは「昼に一人になるか」じゃろう。
相談者さんの場合は、お昼前後の様子を見せてもらえばいいんですね。
そういうことじゃ。明日できることは、スマホのメモに今の職場の困りごとを3つ書いて、見学で見られるものに印を付けることじゃ。
職場見学の頼み方:見たい時間帯は理由を添えて伝える 見学を頼むとき、忙しい時間は迷惑だろうと遠慮して、示された時間にそのまま行く人も多い。じゃが、昼に一人になる場面のように、前もって選んだ困りごとを見るには時間帯が大事じゃ。見たい時間帯は、理由を添えて伝える とよい。
遠慮して空いている時間に行ったら、困りごとの場面は見られないですもんね。
相談者さんなら「お昼前後の体制を見たい」と伝えればよい。混む時間を見たいなら、門前の医療機関の診療時間から処方箋が集まりそうな時間を見当づけて、「実際の忙しさを見たい」と言えば十分じゃ。担当者経由なら、その希望も担当者に伝えればよい。
理由がはっきりしていれば、時間を指定しても失礼にはならなそうです。
もう1つ、応募の前に見学できるかは会社によって違う。たとえばアイングループの中途採用の「よくある質問」では、店舗見学は選考に応募した人のみ受け付けるとしておる。
応募してからでないと見られない会社もあるんですね。
在職中なら、休みの日か、有給休暇や半休を使って見学の時間を作ることになる。
候補が2つなら、見学の日程もそれぞれ調整する必要がありますね。
そうじゃな。希望の時間帯を断られたら、その時間の様子は面接の1問で聞けばよい。時間帯を頼むのは、困りごとの場面を自分の目で見るためじゃ。
職場見学の当日にメモするのは、薬剤師と事務の人数・電話や窓口を受ける人・待合の混み具合の3つ 見学中は案内の話を聞くだけで手一杯になりやすい。だから見るのは3つだけにする。薬剤師と事務がそれぞれ何人いるか、電話や受付の窓口を誰が受けているか、待合に何人くらい患者さんがいるか。呼ばれるまでの待ち時間は、分かれば書いておけばよい。3つなら覚えていられて、店を出てすぐ書ける 。
人数:調剤室にいる薬剤師と、受付・入力をしている事務の人数。見学した時間帯も一緒に書く 電話・窓口:患者さんからの問い合わせの電話や受付の対応を、薬剤師と事務のどちらが受けているか 待合:座っている人や立って待っている人の人数。呼ばれるまでの待ち時間は、分かれば書く 数えるだけなら、初めての店舗でも見落としにくそうですね。設備や処方科目は見なくていいんですか?
処方科目や設備は、求人票や担当者に聞けば分かる。見学でしか分からんのは、その時間に誰が何をしておるかじゃ。選んだ1つに関わる場面は特に注意して見る。相談者さんなら、昼前後に薬剤師が何人いるかじゃな。
昼前後に何人いるかが分かれば、相談者さんの困りごとが起こりそうかの手がかりになりますね。
調剤室に入れてもらえん見学もある。そのときは待合から見える範囲で確認すればよい。誰が電話を受けているか分からなければ、案内してくれた人に「電話は主にどなたが受けていますか」と一言聞けば分かる。
その一言なら、見学の流れの中でも自然に聞けそうです。
見学の最後には、「今日見せていただいた店舗が、配属予定の店舗ですか」と確かめる。見学した店舗と配属店舗が違うと、3つのメモが入職後の手がかりにならんからじゃ。違うと分かったら、配属予定の店舗も見学できるかを聞けばよい。
見学した店舗と配属される店舗が違うこともあるんですね。最後の一言で、せっかくのメモが無駄にならずに済みます。
人数・電話・待合の3つは、どの店舗でも同じように見られる。だから、候補の店舗どうしを並べて比べられるんじゃ。
見学で見えた事実から、入職後にどんな働き方になりそうか考える 見学から帰ると、見たことをどう判断すればいいか分からず、メモを眺めて終わることがある。3つのメモは、入職後の働き方の手がかり になる。たとえば薬剤師2人の店舗なら、昼休憩を交代で取る間は一人になりうる。昼前後も待合が埋まっていれば、その一人の時間に患者さんが重なる。見学だけで決めつけず、面接で確かめるんじゃ。
見学で見えた事実と、入職後に起こりうること(見学だけで決めつけず、面接で確かめる)
見えた事実 入職後に起こりうること 面接で確かめること 薬剤師2人で、昼前後も待合に人が待っている 昼休憩を交代で取る間、一人で投薬・鑑査を回す時間がありうる 昼休憩の回し方 患者さんからの問い合わせや在庫確認の電話も、薬剤師が受けている 投薬の途中で手が止まる場面がありうる 電話の受け方の分担 見学の時間帯でも待合の席が埋まり、立って待つ人もいる 混む時間帯は、急かされながら投薬する場面がありうる 一番混む時間帯と、その時間の人数
1行目は、相談者さんの今の店舗の「薬剤師2人で、昼は一人」と同じ形ですね。見学で同じ様子が見えたら、入職後も同じことが起こりうるんですね。
そういうことじゃ。逆に、見学の時間帯に空いて見えても、混む時間は別にありうる。見た時間帯をメモに書くのはそのためじゃ。
空いている時間に見ただけで安心しないために、時間帯も一緒に書くんですね。
相談者さんの2店舗で比べてみよう。たとえばA店は昼前に薬剤師2人で待合が埋まり、電話も薬剤師が受けていた。B店は薬剤師3人で、電話は事務が受けていたとしよう。表の1行目に当てはまるのはA店じゃ。
どちらも感じのいい店舗だったとしても、メモを並べると違いがはっきり見えますね。
ただし、ここまでの話は、見学の様子から考えた可能性じゃ。A店で本当に昼に一人になるかは、面接で確かめるんじゃ。
今の職場で一番困っている場面は、応募先の面接で1問聞いて確かめる 面接では聞きたいことが次々に浮かんで、肝心のことを聞きそびれることがある。だから、見学の前に選んだ困りごとについての1問は必ず聞く 。「見学で見えた事実と、入職後に起こりうること」の表の右端にある「面接で確かめること」をもとに、質問を考えればよい。相談者さんなら、2店舗とも「お昼の休憩時間帯は、薬剤師が何人残る体制ですか」と聞く。
同じ質問を2店舗にすれば、答えをそのまま並べられますね。A店で「交代で休憩に入るので、お昼は1人です」と返ってきたら…。
そう返ってきたら、A店では相談者さんの困りごとがまた起こりうると分かる。B店が「お昼も2人は残します」なら、B店のほうが同じことは起こりにくい。
そこまで分かれば、2店舗のどちらにするかの決め手になりますね。
人の入れ替わり・応援・実際の退勤時刻のように、ほかにも確かめたいことがあるなら、聞き方は別の記事にまとめておる。必ず聞く1問とは別に、余裕があれば聞けばよい。
あわせて読みたい薬剤師のホワイトな職場の見分け方|求人票で読む4つと、面接で聞く4つ
昼休憩の回し方・実際の退勤時刻・応援の頻度・薬剤師の入れ替わりを、面接でどう聞けばよいかをこちらで確認できます。
面接は緊張して聞きそびれそうなので、まず1問と決めておくだけで気が楽になりそうです。
もし2店舗とも昼に一人になりそうだと分かったら、今の候補の外にも目を向けるとよい。担当者に別の求人を頼むほか、別の転職サイトでも探すなら、転職サイト診断で自分に合う転職サイトを選べる。登録不要・約30秒じゃから、候補の外も見ておきたいときに使うとよい。
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まとめ:見学の前に困りごとを1つ決め、当日は人数・電話・待合を見て、面接で1問確かめる この記事のまとめ
1 当日は人数・電話と窓口・待合の3つを見て、候補の店舗を並べる 2 見学の前に、今の職場で一番困っている場面を1つ決めておく 3 その場面が入職後も起こりうるかを、面接で1問聞いて確かめる 4 見学の最後に、配属予定の店舗かを確かめる 職場見学は、印象で決める場ではなく、人数などの数えられる事実を確かめる場 じゃ。
これなら、相談者さんも「感じのいい人たちだった」で終わらずに、2店舗を比べて決められそうですね。
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