働き方・キャリア

「薬剤師になるんじゃなかった」と後悔したら|続けるか辞めるか決める前に確かめること

公開日: 更新日: 監修: 加藤智之(薬剤師)

「薬剤師になるんじゃなかった」と後悔していても、その気持ちは薬剤師という仕事ではなく、今の職場や疲れから来ていることがあります。6年かけて取得した資格がもったいなくて続けるか辞めるか迷うときに、後悔の正体を確かめる方法を整理します。

登場キャラクター

登場人物は架空のキャラクターです。薬剤師じいさんが語る体験談は、監修者(薬剤師)の実務経験をもとにしています。

薬剤師じいさん

薬剤師じいさん

経験豊富なベテラン薬剤師。公的データと現場の実情をもとに、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ

みさ

新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!

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読者からの相談

調剤薬局で働いている薬剤師です。最近、仕事の帰り道に「薬剤師になるんじゃなかった」と思う日が増えました。休憩が取れないまま閉局まで走った日や、患者さんに強く当たられた日は、特にそう思います。朝、白衣に袖を通すたびに「これをあと何十年やるのか」と気が遠くなります。6年間の勉強と学費をかけて選んだ道なのに、選んだこと自体が間違いだったのかと考えてしまいます。でも国家試験のために必死で勉強したことを思い出すと、今さら資格を手放すのはもったいない気もして、辞めたいのか続けたいのか自分でもわからなくなっています。勢いで辞めて後悔するのも怖いし、このまま我慢し続けるのもしんどいです。

📌この記事のポイント
  • 「薬剤師になるんじゃなかった」と思っても、選んだこと自体が間違いだったかは今決めなくていい。まずは、今の職場を変えることで、その後悔がどれだけなくなりそうかを確かめる
  • 薬剤師の資格は、今の職場に残るための鎖ではなく、選択肢を残してくれる保険として考えられる
  • 「辞めたい」を職業・環境・状態の3つに切り分ければ、自分の次の一歩が見えてくる

まず結論:「なるんじゃなかった」と思っても、今すぐ「辞めるか続けるか」を決めなくていい

先生
「薬剤師になるんじゃなかった」「でも辞める踏ん切りもつかん」。そう感じとるなら、まず伝えておきたいことがある。選んだ過去を今ここで否定する必要も、「辞める」「続ける」を決める必要もないんじゃ。
新人
でも、つい「早く答えを出さなきゃ」って焦っちゃいますよね。相談者さんも、辞めたいのか続けたいのか自分でもわからない、と書いていました。
先生
その焦りの正体はたいてい「資格がもったいないから辞められない」という思い込みじゃ。じゃが、それは誤解でな。結論から言えば、薬剤師の資格は、今の職場に残るための鎖ではなく、選択肢を残してくれる保険として考えられるんじゃよ。
新人
資格が「保険」…。手放すもの、じゃなくて、持っておくと安心なもの、ってことですか?
先生
そういうことじゃ。じゃから資格に縛られて我慢する必要も、勢いで決める必要もない。先にやるべきは、その後悔が薬剤師という仕事から来とるのか、今の職場や疲れから来とるのかを見極めることじゃ。職場から来とる分なら、職場を変えれば消えるからの。
新人
「なるんじゃなかった」って、薬剤師そのものを否定する言葉に聞こえますけど、中身は今の職場のことかもしれないんですね。辞めるか続けるかを決める前に、そこを先に確かめるわけですね。
先生
ただし、これだけは最初に言わせてくれ。消えてしまいたいと思うほど追い詰められとるなら、続けるか辞めるかを考えるのは後でええ。厚生労働省が案内しとる「#いのちSOS」(0120-061-338)は24時間つながる。まず誰かに話してほしい。眠れん日が続いとる場合も、辞めるか続けるかを判断するより先に休むことが大事じゃ。その話もあとでするからの。
新人
答えを出す前に、話せる場所があると知っておくだけでも少し安心できますね。

6年と学費は無駄だった?資格は「もったいない」ものじゃなく、むしろ保険

薬剤師の資格は保険。現場を離れても免許そのものはすぐに消えず、薬剤師として働き直す選択肢は残る
先生
「6年と学費をかけたのに」と思うと、選んだこと自体を責めたくなる。「せっかく取った資格がもったいない」と感じるのも自然なことじゃ。6年かけて勉強し、国家試験を越えてきたのなら、そう思うのは当然じゃな。ただ、その資格は「今の職場に残るための鎖」ではなく、「選択肢を残してくれる保険」として考えることもできるんじゃ。
新人
相談者さんも「今さら手放すのはもったいない」と書いていましたね。でも、薬剤師の仕事を辞めることと、免許を手放すことは違うんですか?
先生
薬剤師の免許はな、一度取れば更新がいらん。薬剤師法には免許の取消し等に関する規定はあるが、現場を離れただけで免許そのものが消えるわけではない。法令上の取消し等の処分を受けない限り、免許は手元に残るんじゃ。
新人
2年ごとの届出はありますけど、あれは免許の更新とは別の手続きですもんね。
先生
その通りじゃ。じゃから資格は「捨てる/活かす」の二択を迫るもんじゃない。新しいことに挑戦してみて、もし合わなんだら、薬剤師として働き直す選択肢は残っとる。いわば挑戦のための「保険」じゃな。
新人
失敗しても戻れる場所がある、と思えると、ずいぶん気持ちが軽くなりますね。
先生
むしろ考えてみてほしい。資格がもったいないからと、やりたいことに一歩も踏み出せんまま何年も我慢する。一度きりの人生の時間としては、そっちのほうがよほどもったいないと思わんか。
新人
「資格がもったいない」から辞めない、という考え方だけでなく、やりたいことに踏み出さないほうがもったいない、という見方もあるんですね。
先生
ただ、一つだけ正直に言うておく。「戻れる」と言うても「いつでも簡単に希望条件で再就職できる」とまでは言い切れん。薬剤師の求人は地域やブランクの長さで差があるからの。確かなのは「免許そのものは消えず、薬剤師として働き直す選択肢は残る」ということじゃ。
新人
希望する条件で再就職できるとは限らないけれど、免許は残るという安心材料があるんですね。それなら、怖がりすぎなくてよさそうです。

「辞めたい」の正体を切り分ける

先生
資格の縛りが外れて「踏み出してもいい」と思えたら、次は“どこに”踏み出すかじゃ。「辞めたい」という気持ちは、実は一つじゃない。薬剤師という仕事そのものの問題なのか、今の職場の問題なのか、疲れすぎて判断できない状態なのか。大きく分けると、職業・環境・状態の3つに整理できるんじゃ。
新人
同じ「辞めたい」でも、中身が違うんですね。どう見分ければいいんですか?
先生
わしも調剤薬局におった頃、本気で薬剤師を辞めたいと思った時期があってな。じゃが、よう考えてみたら、嫌だったのは仕事そのものじゃなく、あの職場の人手不足と雰囲気じゃった。職場を変えたら、嘘みたいに気持ちが軽くなったんじゃ。
新人
先生にもそんな時期が…!つまり、「辞めたい」の原因を取り違えないことが大事なんですね。
先生
そういうことじゃ。頭の中だけで考えると堂々巡りになる。じゃから、次の問いに自分の答えを書き出してみるとええ。

!あなたの「辞めたい」はどこから来ている?(書き出してみる)

  • 人員不足、休憩が取れない、上司との相性、シフト、残業、職場の雰囲気が主な不満なら「環境レベル」の可能性が高い
  • 調剤、監査、服薬指導、患者対応、医療事故への責任など、薬剤師業務そのものに強い違和感があるなら「職業レベル」の可能性がある
  • 眠れない、食欲がない、朝起きるのがつらい、涙が出る、休日も回復しないなら「状態レベル」の可能性がある
  • 判断に迷う場合は、辞める・続けるの結論を急がず、先に休む・相談するなど回復を優先する
新人
書き出すだけなら、今日でもできそうです。
先生
うむ。書き出してみると、自分の「辞めたい」がどこから来とるかが見えてくる。3つのケースごとに、次にやることを見ていこう。

環境レベル:今の職場・働き方が嫌なだけ

先生
1つ目は環境レベル。不満の原因が、今の職場の人の数や仕事の回し方にあるケースじゃ。人員に余裕がなくて常に追われとる、仕事の進め方や決まりが整っとらん、職場の雰囲気が合わん。こういうのは、薬剤師という仕事そのものじゃなく、その職場特有のもんなんじゃ。
新人
つまり、職場が変われば解決するかもしれない、ということですか?
先生
そうじゃ。このタイプなら薬剤師という仕事まで辞める必要はない。次の一歩は、今の職場で変えられる点を1つ相談してみるか、別の職場の条件を見てみることじゃ。
新人
職場を選ぶとき、何を見ればいいんでしょう。「調剤薬局かドラッグストアか」みたいなことですか?
先生
いや、「調剤薬局だから」「ドラッグストアだから」で決めんほうがええ。同じ調剤薬局でも、働きやすい職場とそうでない職場の両方がある。確かめたいのは、薬剤師の人数に余裕があるか、休憩が実際に取れとるか、困ったときに管理薬剤師が相談に乗って対応してくれるか、じゃ。そこを見ておくと、移ってから「こんなはずじゃなかった」となりにくい。
新人
お店の種類より、その職場の人の数や休憩の取れ方を見るんですね。
先生
この段階で大事なのは、すぐ転職を決めることではない。今の職場以外にどんな条件の職場があるのかを知って、今の職場と比べられるようにしておくことじゃ。比べて初めて、今の職場で頑張るべきか、環境を変えるべきかが見えやすくなる。
新人
ほかの職場と比べるんですね。でも、今の職場しか知らないと、どんな職場を見ればいいのか迷いそうです。
先生
比べる相手は思っとるより広いぞ。厚生労働省の「令和6(2024)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」では、届出のある薬剤師のうち、薬局で働く人が60.0%、病院が17.5%、医薬品関係企業が10.4%じゃ。同じ免許でも、働く場所はこれだけ分かれとる。
新人
6割は薬局でも、病院や企業で働く人だけで3割近くいるんですね。「薬剤師の仕事」と聞くと、今の職場しか思い浮かばない人もいそうですね。
先生
薬剤師の人数や休憩の取れ方は、実際に職場を選ぶときに確認すればええ。まずは、今の職場と働き方が大きく違う薬剤師の求人を、2〜3件だけ開いてみるんじゃ。忙しい門前薬局におるなら在宅中心の薬局や病院、夜勤のある病院におるなら日勤だけの薬局、という具合にな。職場を選ぶためじゃなく、自分の気持ちを確かめるために見るんじゃ。「この職場でも、なるんじゃなかったと思うか」と自分に聞いてみる。
新人
求人を眺めて「ここなら続けられるかも」と思えたら、後悔の中身は薬剤師じゃなくて今の職場だった、ということですね。
先生
そう読んでええ。逆に、どの求人を見ても気持ちが少しも動かんなら、次の職業レベルの話に近い。
新人
求人を見るだけなら、辞めると決めていなくてもできますね。ただ、どこで探せばいいのかは迷いそうです。
先生
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職業レベル:薬剤師という仕事そのものに気持ちが向かない

先生
2つ目は職業レベル。特定の業務じゃなくて、薬剤師という仕事全体にもう気持ちが向かん、というケースじゃ。
新人
相談者さんの「これをあと何十年やるのか」というのは、こっちに近いのかもしれないですね。
先生
かもしれん。ただ、ここで一度切り分けたいことがある。もし「患者対応が苦手」「ミスが怖い」みたいに、特定の業務が自分に合わんと感じることが中心なら、それは薬剤師という仕事そのものを辞めるかどうかとは別の話じゃ。
新人
向き不向きの話と、職業そのものに気持ちが向かない話は、分けて考えるんですね。
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先生
もうひとつ、切り分けておきたいケースがある。薬剤師の仕事そのものではなく、「カウンターに立って投薬すること」が嫌になっている場合じゃ。そういう場合は、免許を持ったまま投薬の仕事から離れられる可能性があるぞ。
新人
投薬から離れるだけで済むなら、職業ごと辞めるかどうかを決めなくていいんですね。
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先生
それからもうひとつ。「勉強や研鑽がこの先もずっと続くこと」のしんどさが中心なら、それも職業ごと辞める話とは切り分けられる。勉強する内容は、いま担当しとる業務に合わせて決め直せるからじゃ。
新人
「仕事が嫌」と「学び続けるのがしんどい」も、分けて考えられるんですね。
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先生
そうではなく、業務の得意不得意とは関係なく、薬剤師という仕事全体に気持ちが向かんのなら、それは職業レベルの迷いじゃ。このタイプは、一人で考え続けると堂々巡りになりやすい。「辞めたいのか」「環境を変えたいだけか」「そもそも何がしたいのか」が混ざってしまうからの。
新人
たしかに、ぐるぐるして答えが出なくなりそうです。
先生
このタイプの次の一歩は、まず「薬剤師の何が嫌で、もし辞めたら何をしたいのか」を、できるだけ具体的に書き出してみることじゃ。「全然違う仕事に挑戦してみたい」という気持ちが出とる人もおる。その仕事を本当にやりたいのか、それとも今の職場を離れたいだけなのかも、書き出すと少し見えてくる。
新人
書き出したとき、やりたい仕事が具体的に出てくるのか、今の職場への不満ばかり出てくるのかで考えるんですね。一人で考えるより、紙に書く方が冷静になれそうです。
先生
職業レベルの迷いでも、いきなり薬剤師資格を完全に使わない道へ進む必要はない。薬局・病院以外で資格を活かす道もあれば、資格を使わない仕事に少しずつ移っていく道もある。大事なのは、今の職場が嫌なのか、薬剤師業務が嫌なのか、医療職として働くこと自体がしんどいのかを分けることじゃ。
新人
薬剤師を辞めるかどうかの前に、資格をどう使うか、どれくらい使うかも含めて考えればいいんですね。
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状態レベル:疲れ果てて、判断できる状態じゃない

先生
3つ目は状態レベル。慢性的な疲れや寝不足で、そもそも冷静に判断できる状態にない、というケースじゃ。
新人
疲れているときって、何を見ても嫌に思えちゃいますもんね。
先生
そうなんじゃ。「辞めたい」が疲れから来とるときに、疲れた頭で結論を出すと、あとで後悔しやすい。このタイプの次の一歩は、決断ではなく回復じゃ。有給を使う、業務量を相談する、必要なら休職も選択肢に入れる。
新人
まず回復してから、あらためて考えればいいんですね。
先生
うむ。判断は、休んで頭が動くようになってからで十分じゃ。眠れない、食べられない、涙が止まらない、出勤前に強い動悸や吐き気が出るような状態なら、キャリア判断の前に、医療機関や産業医などに相談してほしい。

やってはいけない2つの判断

先生
ここまでの切り分けを飛ばして動くと、陥りやすい罠が2つある。どっちも「後悔」に直結するから、知っておいてほしい。
新人
後悔だけは避けたいです。どんな罠なんでしょう?
先生
1つ目は、疲れた頭で勢いのまま辞めること。本当は疲れによる「状態レベル」の問題なのに、「薬剤師という仕事そのものが嫌だ」と「職業レベル」の問題だと思い込んで辞めてしまうことじゃ。休めば見え方が変わったかもしれんのにな。
新人
さっきの3つの切り分けが、ここで効いてくるんですね。疲れを職業の問題と勘違いしない、というのは大事そうです。
先生
2つ目は、「資格がもったいない」「収入のことが心配」「家族のことも気になる」と理由を並べたまま、それぞれの不安を確かめずに我慢し続けることじゃ。ここで一度、その理由が“本当に辞められない理由”なのか、“整理すれば動ける不安”なのかを分けてみてほしい。
新人
収入の不安なんかは、整理すれば見え方が変わるかもしれない、ということですか?
先生
そうじゃ。たとえば家計に必要な額を具体的に出してみると、思っとったほどの壁じゃないこともあるし、逆に大きいなら、辞める時期や蓄えの準備を考える材料になる。どちらにせよ、2つの罠に共通しとるのは、「辞めたい」の理由を確かめんまま辞めてしまったり、反対に我慢し続けたりすることなんじゃ。
新人
正体を見極める。やっぱり、そこに戻ってくるんですね。

それでも答えが出ないなら、一人で抱えずに整理する

先生
ここまで切り分けの問いを見てきたが、「自分でもどれなのか分からん」「考えるほど混ざる」という人もおる。それは、おかしいことじゃない。
新人
「薬剤師を辞めたい」って、親にも同僚にも言いにくいですもんね。「せっかく薬剤師になったのに」と言われそうで…。相談者さんも、一人で抱えていそうです。
先生
そうなんじゃ。言いにくいから一人で抱える。じゃが一人で考え続けると、たいてい堂々巡りになる。そういうときは、第三者に話してみると、頭の中で考えとったことを言葉にできて、気持ちも整理しやすくなるんじゃ。
新人
話すことで、自分でも気づいていなかった本音が見えてくる、ということですか?
先生
うむ。自分が何に悩んどったのか、話すうちに見えてくることがある。一人で結論を出そうとせず、誰かと話しながら考えを整理するのも一つの方法じゃ。気軽に、考えを言葉にするところから始めてみるとよいぞ。
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まとめ:資格に縛られず、自分の答えに踏み出そう

この記事のまとめ

  1. 1免許そのものは、現場を離れたからといってすぐに消えるものではない
  2. 2資格は、今の職場に残るための鎖ではなく、選択肢を残してくれる保険として考えられる
  3. 3「辞めたい」の正体=職業・環境・状態のどれかを見極めてから動く
  4. 4「なるんじゃなかった」という後悔が今の職場から来ているかを確かめるには、今の職場と働き方が大きく違う薬剤師の求人を2〜3件見る。「その職場でも薬剤師として働きたくないか」と自分に聞いてみる
  5. 5疲れて判断できないなら、辞める・続けるの結論より先に休む。必要なら医療機関や産業医などに相談する
先生
「続けるか辞めるか」は今すぐ決めんでええ。免許そのものは、現場を離れたからといってすぐに消えるものではない。薬剤師として働き直す選択肢を残しながら、必要以上に怖がらず、自分が納得できる道を選べばええ。
新人
「踏み出さないほうがもったいない」。そう思えたら、ちょっと前を向けそうです。まずは「辞めたい」の理由を書き出してみるとよさそうですね。相談者さんにも、それを伝えたいです。
先生
それでええ。もし薬剤師以外の道も含めて進む方向が決めかねるなら、勢いで決める前に、一度考えを整理してみるのもええぞ。自分が納得してから動けばええんじゃ。
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よくある質問

Q. 薬剤師になるんじゃなかったと後悔しています。辞めたほうがいいですか?

A. 後悔の気持ちだけで、今すぐ辞めると決めなくて大丈夫です。先に、その後悔が薬剤師という仕事そのものから来ているのか、今の職場や疲れから来ているのかを確かめます。今の職場と働き方が大きく違う薬剤師の求人を2〜3件見て、「その職場でも薬剤師として働きたくないか」と自分に聞くと見分けやすくなります。眠れないほど疲れているなら、判断より先に休んでください。

Q. 薬剤師を辞めたいけど資格がもったいないです。辞めない方がいいですか?

A. 「資格がもったいない」を理由に我慢し続ける必要はありません。薬剤師免許は更新が不要で、現場を離れただけで免許そのものが消えるわけではありません。資格は、今の職場で働き続けなければならない理由ではなく、薬剤師として働き直す選択肢を残してくれる保険として考えられます。まずは辞めたい気持ちの正体を見極めることが先です。

Q. 薬剤師を続けるか辞めるか迷っています。どう決めればいいですか?

A. 今すぐ決めなくて大丈夫です。「辞めたい」を職業・環境・状態の3つに切り分けるのが先です。職場が嫌なだけなら環境を変える、薬剤師という仕事そのものに気持ちが向かないなら考えを整理する、疲れて判断できない状態ならまず休む、と次の一歩が変わります。

Q. 薬剤師免許に有効期限はありますか?辞めたら資格はなくなりますか?

A. 薬剤師免許に更新の規定はなく、現場を離れただけで免許そのものがなくなるわけではありません。ただし、薬剤師法には免許の取消し等に関する規定があり、2年ごとの届出義務もあります。この届出は免許の更新とは別の手続きです。

Q. 薬剤師を辞めて異業種に挑戦したいですが、後悔しないか不安です。

A. 免許そのものは、現場を離れただけですぐに消えるものではないため、薬剤師として働き直す選択肢は残せます。ただ、その「挑戦したい」という気持ちが、本当に異業種の仕事をやりたいからなのか、今の職場を離れたいからなのかは、一人だと見分けにくいものです。勢いで決める前に考えを整理してから動くと、後悔を防ぎやすくなります。