力価計算機
薬の『力価』とは?
意味と計算の基礎を分かりやすく解説
「力価(りきか)」という言葉を聞いて難しそうだと感じていませんか?
実はとてもシンプルな概念です。会話形式で楽しく学びましょう。

先生、そもそも薬の力価とはどういう意味なんですか?いまさら聞くのも恥ずかしいのですが…

ほう、良い質問じゃな。恥ずかしがることはないぞい。今回は力価とはそもそも何なのかについて学んでいこう。
力価とは『薬の効力を基準にした量の表し方』

力価とは、簡単に言うと「薬の効力(有効成分の活性)を基準にして、薬の量を表す方法」のことじゃ。

うーん、ちょっとピンとこないです。もう少し噛み砕いて教えてもらえますか?

よし、順を追って説明しよう。まず前提として、薬というのは有効成分だけで作られておるわけではないんじゃよ。錠剤を固めるための添加物、粉薬を量りやすくするための賦形剤、シロップを甘くするための甘味料など、有効成分以外のものがたくさん入っておる。

あ、そうなんですね。薬の重さ=有効成分の量ではないってことですか。

その通りじゃ。例えば、ある錠剤の重さが1錠200mgだとしよう。じゃが、有効成分はそのうち10mgしか入っておらん。残りの190mgは添加物じゃ。
ここで大事なのは、実際に薬として効くのは有効成分の10mgだけということじゃ。だから、薬の量を表すときに薬全体の重さ(製剤量)ではなく、効力の元になっている有効成分を基準にして量を表す。これが「力価で表す」ということなんじゃよ。
ここで大事なのは、実際に薬として効くのは有効成分の10mgだけということじゃ。だから、薬の量を表すときに薬全体の重さ(製剤量)ではなく、効力の元になっている有効成分を基準にして量を表す。これが「力価で表す」ということなんじゃよ。

なるほど!薬全体の重さ(製剤量)で表すか、有効成分の活性を基準に表すか、という量の表し方の違いなんですね。

そうじゃ!この「製剤量」と「力価」の違いこそが、力価を理解する上での一番のポイントなんじゃよ。
ちなみに、多くの薬では力価はmg(ミリグラム)で表されるんじゃが、抗生物質などでは「単位(IU、USPユニットなど)」という、重さではなく生物学的な活性を基準にした表現が使われることもある。ペニシリンなどが代表例じゃな。
ちなみに、多くの薬では力価はmg(ミリグラム)で表されるんじゃが、抗生物質などでは「単位(IU、USPユニットなど)」という、重さではなく生物学的な活性を基準にした表現が使われることもある。ペニシリンなどが代表例じゃな。

力価=有効成分の「重さ」とは限らないんですね。あくまで「効力を基準にした表現」ということか。

その通りじゃ。ただし、日常の調剤で扱う薬の大半はmgで力価を表すから、まずは「力価=有効成分を基準にした量の表し方で、多くの場合mgで表される」と覚えておけばよいぞい。
ちなみに:薬理学での「力価」

先生、ネットで調べたら「力価が高い薬=少ない量で効く強い薬」みたいな説明も見たんですが、これは今の話とは違うんですか?

よく気づいたのう。実は「力価」という言葉には、もうひとつ別の使い方があるんじゃ。
薬理学では、同じ効果を得るのに必要な用量が少ない薬ほど「力価が高い」という言い方をする。例えばこういうことじゃ。
薬理学では、同じ効果を得るのに必要な用量が少ない薬ほど「力価が高い」という言い方をする。例えばこういうことじゃ。
- 鎮痛薬A:10mg で痛みを和らげる
- 鎮痛薬B:20mg で痛みを和らげる

この場合、同じ効果を少ない量で得られるAの方が「力価が高い」ということになる。

AとBが両方10mg処方されたら、Bの方が効きが弱いってことですね。

そうじゃな。ただし、この「薬の強さの比較」としての力価と、先ほど説明した「製剤中の有効成分を基準にした量の表し方」としての力価は、関連はしておるが別の話じゃ。現場の調剤で「力価」と言ったら、ほとんどの場合は有効成分を基準にした量の表し方を指すということを覚えておくんじゃぞ。

わかりました。まずは「力価=有効成分の活性を基準にした量の表し方」をしっかり押さえればいいんですね。
剤形ごとの力価の表し方

さて、ここからは剤形ごとに力価がどう表されるかを見ていこう。粉薬、液剤、錠剤・カプセルの3つを順に説明するぞい。
01|粉薬の力価

まずは粉薬じゃ。例として「○○ドライシロップ20%」を考えてみよう。

20%って、何の割合なんですか?

粉薬全体の重さに対する有効成分の割合じゃ。粉薬というのは、薬の有効成分だけだとほんの微量で、そのままでは量り取るのが大変なんじゃ。だから乳糖などの賦形剤を混ぜて、全体のかさを増やしておるんじゃよ。

だから%で表す必要があるんですね。有効成分の量はごく少なくても、粉全体としてはある程度の量があるから量りやすくなる、と。

その通りじゃ。では計算してみよう。「○○ドライシロップ20%」が1gあったら、有効成分は何mgになるかの?

1gは1000mgだから…1000mg × 20%…えっと…

%の計算に迷ったら、まず%を小数に直すと簡単じゃぞ。20%は「100分の20」、つまり0.2じゃな。あとはかけ算するだけじゃ。

あ、なるほど!1000mg × 0.2 = 200mg。有効成分は200mgですね。

正解じゃ。つまり、この粉薬の力価は200mg/gということになる。
計算のポイント
① %を小数に直す:20% → 0.2② かけ算する:1000mg × 0.2 = 200mg
力価 = 200mg/g

粉薬の力価はmg/g(1gあたり何mgの有効成分か)で表されるんですね。
02|液剤の力価

次は液剤じゃ。例として「○○シロップ5%」を考えてみよう。

液剤も%で表すんですね。じゃあ粉薬と同じように、1mLの5%だから…0.05mLが有効成分?

おっと、ここが液剤で一番つまずきやすいポイントじゃ。液剤の%は「w/v%」(weight/volume%)と言って、体積1mLあたりに何mgの有効成分が溶けているかを基準にしておるんじゃ。
具体的には、1mLを約1gと見なして、1g = 1000mgを基準に計算するんじゃよ。
具体的には、1mLを約1gと見なして、1g = 1000mgを基準に計算するんじゃよ。

えっ、じゃあ粉薬のときと同じように1000mgに%をかけるんですか?

そうじゃ!粉薬のときと同じように、%を小数に直してからかけ算するんじゃ。やってみるんじゃ。

さっきと同じように、まず%を小数に直して…5%は0.05だから、1000mg × 0.05 = 50mg。1mLあたり50mgってことですか!

正解じゃ。つまり「○○シロップ5%」の力価は50mg/mLということになる。
計算のポイント
1mL ≒ 1g(1000mg)と見なす① %を小数に直す:5% → 0.05
② かけ算する:1000mg × 0.05 = 50mg
力価 = 50mg/mL

粉薬がmg/gで、液剤がmg/mLなんですね。どちらも「1000mg × %」で計算できるのは覚えやすいです。

よいまとめじゃな。ただし厳密には水溶液の比重が1でない場合もあるから、あくまで一般的な計算方法として覚えておくんじゃぞ。
03|錠剤・カプセルの力価

最後は錠剤とカプセルじゃ。例えば「△△錠10mg」なら、力価はそのまま10mgじゃ。「××カプセル250mg」なら力価は250mgということになる。

これはシンプルですね。名前にそのまま力価が書いてあるんだ。

そうじゃ。ただし、ここで一つ注意点がある。錠剤やカプセルの「重さ」と「力価」は別物じゃということを忘れてはいかん。

あ、最初に先生が言っていた話ですね。錠剤が200mgの重さでも、有効成分は10mgしかない、みたいな。

その通りじゃ。例えば「××カプセル250mg」は、カプセル1個の重さが250mgという意味ではなく、有効成分が250mg含まれているという意味じゃ。カプセルの殻や添加物を含めた実際の重量はもっと重いことがほとんどじゃよ。

処方箋に「250mg」と書いてあったら、それは製剤の重さじゃなくて有効成分を基準にした量、つまり力価のことなんですね。

そうじゃ。ここを間違えると調剤ミスにつながるから、しっかり意識しておくんじゃぞ。
まとめ

今日の話をまとめるとこうなるぞい。
| 剤形 | 力価の単位 | 計算方法 | 例 |
|---|---|---|---|
| 粉薬 | mg/g | 1000mg × % | ドライシロップ20% → 200mg/g |
| 液剤 | mg/mL | 1000mg × % | シロップ5% → 50mg/mL |
| 錠剤・カプセル | mg | 製品名の数値がそのまま力価 | △△錠10mg → 10mg |

力価って言葉にビビってましたけど、要するに「有効成分の活性を基準にして薬の量を表す方法」ってことだったんですね。

そうじゃ。製剤量ではなく、効力の元になる有効成分を基準にして量を表す。これが力価じゃ。この考え方さえ押さえておけば、力価計算も怖くないはずじゃ。

力価計算のやり方も知りたいです。次回も教えてもらえますか?

もちろんじゃ。今日の話をしっかり復習しておくんじゃぞ。力価の意味がわかっていれば、計算は自然とできるようになるからの。

はい、復習しておきます。先生、今日もありがとうございました!