働き方・キャリア

24時間対応の電話当番がきつい薬剤師へ|手当と残業代の確かめ方と、当番の少ない薬局の探し方

公開日: 監修: 加藤智之(薬剤師)

薬剤師の24時間対応の電話当番がきついのは、休日も行動が縛られるため。一部の加算やかかりつけ・在宅の指導では休日・夜間の体制が要件ですが、1人に当番を持たせる決まりではありません。待機手当と残業代の確認、相談、応募前の調べ方を紹介します。

登場キャラクター

登場人物は架空のキャラクターです。セリフに出てくる現場のエピソードは、読者の状況を説明するための架空の例で、特定の人物の体験ではありません。記事の内容は監修者(薬剤師)が確認しています。

薬剤師じいさん

薬剤師じいさん

経験豊富なベテラン薬剤師という設定の案内役。公的データと現場の実情をもとに、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ

みさ

新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!

💬
読者からの相談

調剤薬局チェーンで働く7年目、31歳の薬剤師です。店舗は常勤の薬剤師3人で、閉局後と休日の電話を受ける24時間対応の電話当番があり、携帯を週替わりで持ち帰っています。パートさんは当番に入らないので、月に1〜2週は私の番です。先月の当番の週は電話が11回あり、日曜に1回、薬が足りなくなった患者さんのために薬局へ行きました。手当は1日500円で、行った時間が残業になっているのかは分かりません。当番の週は飲みにも遠出にも行けず、お風呂にもスマホを持って入ります。上司に相談すると「加算の要件だから仕方ない」と言われました。薬剤師の仕事は続けたいのですが、この当番がずっと続くと思うときついです。我慢するしかないのでしょうか。

📌この記事のポイント
  • 24時間対応の電話当番がきついのは、休みも縛られる待機のせい。我慢が足りないのではない
  • 休日夜間の体制は一部の加算やかかりつけの要件だが、特定の薬剤師1人に電話当番を持たせる決まりではない
  • 手当と残業代を明細で分けて確かめて相談し、変わらなければ当番の少ない薬局へ移ってよい

まず結論:24時間対応の電話当番がきついのは我慢不足ではなく、調剤報酬の要件も1人に当番を持たせる決まりではない

先生
閉局後や休日に薬局の携帯を持つ24時間対応の電話当番がきついのは、我慢が足りないからではないぞ。休日・夜間の体制は調剤報酬の要件じゃが、特定の薬剤師1人に当番を持たせる決まりではないんじゃ。
新人
我慢するしかない、というわけではないんですね。相談者さんは上司に「加算の要件だから仕方ない」と言われて、出口がないように感じていたと思います。
先生
ただし、かかりつけの患者さんの電話だけは、原則その担当の薬剤師が受けることになっておる。
新人
かかりつけの電話は原則本人が受けますが、それ以外の電話まで1人で全部を抱える決まりではないんですね。それが分かるだけで少し楽になります。
先生
1つ断っておくと、ここで扱うのは、患者さんからの電話を受ける当番のことじゃ。休みの日に同僚から業務の確認で電話が来る悩みとは別の話になる。
新人
休日に同僚から業務の確認が来るのは、また別のつらさですね。

ドラッグストアで、同僚や店舗から休日に電話が来て困っている人は、こちらの記事が合っています。

あわせて読みたい

ドラッグストア薬剤師が休日に職場から電話|出たくないときの対処法と根本解決

休日に同僚や店舗から電話が来て気が休まらないドラッグストア薬剤師向けに、電話が来る原因と、今の職場でできる改善策・環境を変える選択肢を整理しています。

24時間対応の電話当番がきつい本当の理由は、鳴る回数より、休みの日も行動が縛られる待機にある

先生
まず、なぜきついのかを見ておこう。電話当番のつらさは、着信の件数より「いつ鳴るか分からない」待機にある。鳴らない日も、外出や飲酒、入浴まで縛られるんじゃ。
新人
相談者さんの「お風呂にもスマホを持って入る」が、まさにそれですね。鳴らなくても、休みが休みにならない…。
先生
そうじゃ。そして、これは少数の弱音ではない。厚生労働省の委託調査では、薬剤師608人のうち、週に複数回以上、夜間・休日の対応をしている人が27%おった。令和5年度の調査で、令和6年度の改定前の数字じゃ。
新人
4人に1人以上が、週に何度も対応しているんですね。休みの日に重なるのが、いちばんつらそうです。
先生
じゃから「おかしい」と感じるのは自然なことじゃ。一方で、24時間対応の体制自体を持たない薬局もある。2025年夏の調査では、回答した薬局の20.0%が体制なしじゃった。
新人
5つに1つは当番がない、ということですか?
先生
そこは気をつけてほしい。この調査には、休日・夜間の対応体制が必要な加算を届け出た薬局が多く含まれておる。じゃから全国の割合ではなく、全国では体制なしがこれより多い可能性もある。どこでも当たり前の仕事ではない、とは言える。
新人
全国の数字ではなくても、体制を持たない薬局が実際にある、というのは心強いです。

薬局に24時間対応の電話当番があるのは、休日・夜間の体制が調剤報酬の要件になっているから(令和8年度改定後)

先生
次は、上司の言う「加算の要件」を確かめよう。令和8年度の調剤報酬改定(2026年6月施行)の後も、休日・夜間の体制はいくつかの加算などの要件に残っておる。ここからは、厚生労働省が算定のルールを示した通知をもとに話すぞ。
新人
じゃあ、上司の言うことは間違いではないんですね。
先生
要件があるのは本当じゃ。ただし、誰が電話当番を担当できるかは要件ごとに違う。主なものを表にまとめた。

休日・夜間の対応を求める主な要件(令和8年度)

要件求めている体制対応できる薬剤師・薬局の範囲
地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5休日・夜間を含む開局時間外の調剤・在宅業務と、相談に応じる体制その薬局だけ、または近隣の薬局と連携(地域の輪番への参加を含む)
服薬管理指導料(かかりつけ薬剤師が行った場合)休日・夜間を含む時間帯の相談に応じる体制原則かかりつけ薬剤師。同じ薬局のほかの薬剤師でも差し支えない
在宅薬学総合体制加算1・在宅患者訪問薬剤管理指導料開局時間外の在宅業務に対応できる体制在宅協力薬局との連携を含む

地域支援・医薬品供給対応体制加算1(医薬品の供給への対応だけを評価する区分)には、休日・夜間の体制の要件はありません。ただし、加算の届出がなくても、かかりつけ薬剤師の服薬管理指導や在宅患者訪問薬剤管理指導を行っていれば、休日・夜間の体制は求められます。

新人
「かかりつけ薬剤師指導料」ではなく「服薬管理指導料」になっているんですね。
先生
よく気づいた。かかりつけ薬剤師指導料は令和8年度に廃止されて、服薬管理指導料の「かかりつけ薬剤師が行った場合」に組み込まれたんじゃ。かかりつけの仕組み自体は残っておる。表の3つの要件を、地域の体制・かかりつけ・在宅の順に見ていこう。

地域の夜間・休日の調剤と相談に応える体制は、近隣の薬局との連携や地域の輪番でもよい

先生
1つ目は、地域支援・医薬品供給対応体制加算の2〜5じゃ。算定の条件として、その薬局だけで、または近隣の薬局と連携して、休日・夜間も調剤や在宅業務に対応できる体制を求めておる。
新人
自分の薬局だけで抱える形のほかに、近くの薬局と分ける形も認められているんですね。
先生
そうじゃ。地域の薬局が日を決めて順に受け持つ地域の輪番に参加している場合も、これに含まれる。
新人
近くの薬局と日を分け合えるなら、1つの薬局の数人だけで毎晩を受け持たなくて済みますね。
先生
うむ。あとは、患者さんに時間外の連絡先を文書で渡し、連携薬局と自局の連絡先を薬局の外側に掲示する決まりじゃ。この掲示は、あとで職場を探すときにも役に立つ。
新人
外から見て分かるようになっているなら、応募前の手がかりにもなりそうです。

かかりつけ薬剤師への電話は原則本人が受けるが、同じ薬局のほかの薬剤師が受けてもよく、やむを得ず出られなければ折り返せばよい

先生
2つ目は、かかりつけ薬剤師じゃ。休日・夜間を含む相談に応じる体制をとる。ここは正直に言っておくと、原則はかかりつけ薬剤師本人が対応するんじゃ。
新人
本人が原則なんですね…。かかりつけの患者さんを多く持っている人ほど、電話が集まりそうです。
先生
そうなる。ただ、同じ薬局のほかの薬剤師が対応しても差し支えない、とも書かれておる。その場合は、受けた内容をかかりつけ薬剤師と共有するんじゃ。やむを得ず出られなかった電話は、速やかに折り返す体制でよい。
新人
だとすると、かかりつけの患者さんが多い人ほど、誰が代わりに受けるかを決めておく相談が必要ですね。
先生
その通りじゃ。なお、国の通知では、やむを得ず電話に出られなかったときも、速やかに折り返せる体制が求められておる。一方、何分以内に電話に出るかといった当番のルールは、薬局ごとに別に決まっていることがある。
新人
相談者さんがお風呂にもスマホを持ち込むのは、薬局のルールのほうかもしれませんね。国の通知と自分の薬局のルールは、分けて確かめる必要があるんですね。

在宅患者への開局時間外の対応も、在宅協力薬局と分担してよい

先生
3つ目は在宅じゃ。在宅薬学総合体制加算1と在宅患者訪問薬剤管理指導料も、開局時間外の対応体制を求めておる。これも在宅協力薬局との連携でよいとされておる。
新人
在宅でも、ほかの薬局と分け合えるんですね。
先生
そうじゃ。在宅患者訪問薬剤管理指導料では、令和8年度から、時間外の連絡先を文書で渡すことと、やむを得ず出られなかった電話に速やかに折り返すことが要件に加わった。
新人
在宅を担当している人は、電話に加えて、訪問そのものの負担も重なっていそうです。

在宅担当で、訪問の件数も含めて減らしたい人は、こちらの記事が合っています。

あわせて読みたい

薬剤師が在宅医療をやりたくないとき|今の職場で減らす相談と、在宅の少ない職場の選び方

在宅の訪問件数や当番の回数を書き出して、今の職場で担当件数と当番を減らす相談の仕方と、在宅の少ない職場を見分ける確認項目をまとめています。

待機手当と呼び出し対応の残業代は別の手当なので、給与明細と賃金規程で分けて確かめる

先生
ここからはお金の話じゃ。電話当番のお金には2種類ある。携帯を持っていること自体に払う待機手当(携帯当番手当)と、呼び出されて電話や出勤で対応した時間に払う賃金じゃ。法定時間外などにあたれば、割増の残業代(時間外手当)になる。
新人
相談者さんの「1日500円」と「行った時間が残業か分からない」は、別々の話だったんですね。
先生
そういうことじゃ。給与明細と賃金規程で、この2つを分けて確かめる。順に見ていこう。
電話当番のお金は2つに分けて確かめる。携帯を持っていることに払う待機手当(携帯当番手当)と、電話や出勤で対応した時間に払う賃金(法定時間外などは割増の残業代)を、給与明細と賃金規程で別々に見る

待機手当の額を決めた法律はなく、金額は就業規則と賃金規程の定めで決まる

先生
待機手当の有無や額を定めた法令はない。会社の就業規則、その中の賃金規程で決まるんじゃ。
新人
会社ごとに違うんですね。でも、賃金規程って見たことがない人も多そうです…。
先生
見たことがなければ、閲覧を求めてかまわん。就業規則は、使用者が労働者に周知しなければならないと、労働基準法106条に定められておる。
新人
見せてほしいと言っていいものなんですね。それなら頼みやすいです。
先生
まず給与明細で「携帯当番手当」「待機手当」と「時間外手当」の欄を探す。そのうえで賃金規程で、1日いくらか、呼び出されたときの加算があるかを確かめるんじゃ。
新人
明細の欄を見るだけなら、相談者さんも手元の明細ですぐ確かめられますね。

自分の当番の待機が労働時間に近いかは、4つの問いで確かめる

先生
次は、待機が労働時間に当たるかじゃ。先に言っておくと、手当を払っているかどうかで、労働時間に当たるかどうかは決まらん。
新人
手当があるから労働時間ではない、とは言えないんですね。
先生
そうじゃ。労働時間は、会社の指揮命令の下にあるかどうかを、就業規則の書き方ではなく実態で判断すると最高裁の判決が示しておる。すぐ対応する義務があって、行動が縛られているほど労働時間に近くなるんじゃ。
新人
規則に「待機は労働時間ではない」と書いてあっても、それだけでは決まらないんですね。
先生
うむ。厚生労働省は医師の自宅でのオンコール待機について、呼び出しの頻度、どれだけ早く駆けつける義務があるか、行動の制限をもとに個別に判断するとしておる。自分の当番を、次の4つの問いで確かめてみるとよい。

!自分の当番を確かめる4つの問い

  • 当番の間、電話が月に何回も鳴る
  • 何分以内に出る・折り返すという決まりがある
  • 飲酒・外出・遠出を禁止または制限されている
  • 当番は会社の指示で持たされている(薬剤師同士の自主的な取り決めではない)
新人
相談者さんは、飲みにも遠出にも行けないと書いていました。3つ目に当てはまりそうです。
先生
4つ目は、厚生労働省の労働時間のガイドラインにある「使用者の指揮命令下」にあるかを見るものじゃ。
新人
会社に言われて持っているのか、自分たちで決めたのかで、見方が変わるんですね。
先生
そうじゃ。4つのうち「はい」が多いほど、待機中も仕事から離れられていない状態に近いと言える。ただし、労働時間に当たるかは個別に判断されるもので、ここで断定はできん。
新人
4つで白黒が決まるわけではなく、自分の当番の重さを測る物差しなんですね。

呼び出されて電話や出勤で対応した時間は労働時間なので、記録したうえで残業の扱いを確かめる

先生
待機と違って、はっきりしている部分もある。呼び出されて電話や出勤で対応した時間は、労働時間じゃ。法定労働時間は、原則として1日8時間・週40時間。これを超えた分は2割5分以上、法定休日の労働は3割5分以上の割増賃金の対象になる。22時から5時の深夜も、2割5分以上の割増じゃ。
新人
相談者さんの日曜の出勤も、その対象になりうるんですね。
先生
なりうる。ただ、日曜がその薬局の法定休日かどうかで率は変わる。法定休日でない休みの日でも、原則として1日8時間または週40時間を超えた分には、2割5分以上の割増賃金が必要じゃ。変形労働時間制などでは、判定の仕方が違うこともある。
新人
同じ日曜の出勤でも、その日が法定休日かどうかで割増率が違うんですね。
先生
また、会社の所定労働時間は超えても法定労働時間の内に収まる分は、割増はなくても通常の賃金の対象じゃ。じゃから、割増になるかどうかにかかわらず、当番中に対応した時間はメモに残すとよい。電話の通話時間と、出勤した時間じゃ。
新人
割増になるかどうかと、賃金が払われるかどうかは別なんですね。スマホの着信履歴なら通話時間も残っていますね。
先生
うむ。会社の残業申請の手続きも、上司か就業規則で確かめておく。ただ、手続きは手続きで、実際に働いた時間に賃金が払われるべきかは、労働時間かどうかで決まるんじゃ。
新人
手続きと、払われるべきかどうかは分けて考えるんですね。払われていなかったときは、どうすればいいんですか?
先生
そのときは、記録を持って、まず会社に確認し、次に労働問題の相談窓口で確かめる順番になる。

対応した時間の残業代が払われていなかったら、記録と相談の手順はこちらの記事にまとめています。

あわせて読みたい

薬剤師の残業代が出ない2つの理由|みなし残業が何時間分か、給与明細で計算する方法

残業代が出ない理由の見分け方と、給与明細から固定残業代が何時間分かを計算する方法、会社と相談窓口に確かめる順番を解説しています。

今の職場で当番を減らす相談は、先月の当番の週数と着信・出勤の回数を書き出してから始める

先生
お金を確かめたら、次は相談じゃ。当番を減らしたいなら、先月の当番の中身を数字にしてから話すとよい。数字があると、「つらい」ではなく、人数と頻度の話として聞いてもらえるんじゃ。
新人
気持ちだけだと「みんなやっているから」で終わってしまいそうですもんね。何を書き出せばいいですか?
先生
書き出すのは5つじゃ。相談者さんの場合で書くと、こうなる。

先月の当番で書き出すこと

書き出すこと相談者さんの記入例
当番の週数月に1〜2週
着信件数11回
出勤回数1回(日曜)
対応にかかった時間電話の合計時間と、出勤した時間
手当額待機手当(1日500円)と、時間外手当の有無
先生
この数字を持って、相談することは3つある。1つ目は、当番を持つ人数と頻度の偏りじゃ。
新人
相談者さんの薬局は常勤3人で、パートさんは入らないんでしたね。回す人の数が少ないのが、そもそもの原因かもしれません。
先生
2つ目は、対応した時間を残業として扱ってもらえるか。3つ目は、かかりつけの患者さんの電話を、担当が出られないときに誰が代わりに受けるかじゃ。
新人
お金と、かかりつけの代わり。どちらも、さっき確かめた話ですね。でも、切り出し方が難しそうです…。
先生
記入例で言えば「先月は当番の週に、電話が11回、日曜に1回出勤しました。当番の回し方と、対応した時間の扱いを相談させてください」と言えばよい。
新人
数字だけを伝える言い方なら、文句を言っているようには聞こえませんね。
先生
根拠もある。国の通知では、かかりつけの患者さんの電話は同じ薬局のほかの薬剤師も対応でき、地域の休日・夜間の体制は近隣薬局との連携も認められておる。
新人
相談者さんの薬局は、もう週替わりで回していますよね。それでも相談する意味はありますか?
先生
ある。薬剤師608人に聞いた調査では、負担を減らす策として多く挙げられたのが、薬局内で当番を回す輪番制じゃった。地域の輪番とは別の話じゃ。回すこと自体はできておるから、相談するのは回す人数と頻度じゃ。
新人
回す人が3人のままか、増やせるかで、月の当番の週数が変わるんですね。

相談しても当番の人数や手当が変わらないときは、当番の少ない薬局へ移ると決めてよい

先生
相談しても変わらないこともある。次のどれかに当てはまるなら、当番の少ない薬局へ移ると決めてよい。

!当番の少ない薬局へ移ると決めてよい目安

  • 数字を見せて相談しても、当番の人数・頻度が変わらない
  • 対応した時間を残業として申請できない、または申請しにくい空気がある
  • 当番のある週の睡眠や体調に影響が出ている
  • 当番の負担が、入社時に聞いていた条件と違う
新人
3つ目の睡眠や体調は、我慢しているうちに見過ごしてしまいそうです。
先生
そうじゃな。睡眠や体調に影響が出ているなら、相談の結果を長く待たんでほしい。
新人
移るときに、失うものはないんでしょうか?
先生
ありうる。当番の手当の分だけ収入が減ることもあるし、かかりつけや在宅の少ない薬局では、任される仕事の幅が変わることもある。それでも、睡眠や体調を優先してよいんじゃ。
新人
失うものも分かったうえで決めれば、移ってから迷いにくそうです。

当番の少ない薬局へ移るなら、応募前に「当番がある薬局か」を調べ、当番の重さは面接で聞く

先生
移ると決めたら、探し方じゃ。求人票に「携帯当番なし」と書かれていても、それだけでは休日・夜間の電話対応の体制まで分からないことが多い。応募前に電話当番がありそうな薬局かどうかを自分で調べ、当番の重さは面接やエージェントに聞くんじゃ。
新人
調べれば、当番がない薬局がすぐ見つかるんですか?
先生
調べて分かるのは、当番がある薬局かどうかの見当までじゃ。加算の届出があっても、地域の輪番や近隣の薬局との連携があれば1人で持つとは限らん。加算の届出がなくても、かかりつけや在宅をしていれば体制は求められ、当番もありうる。
新人
届出だけでは、当番のあるなしは決めつけられないんですね。

応募前に、医療情報ネット(ナビイ)の薬局機能情報・薬局の掲示・厚生局の届出名簿で、当番がありそうかを調べる

先生
応募前に自分で調べられることは3つある。医療情報ネット(ナビイ)では、薬局が都道府県に報告した薬局機能情報を見られる。やりやすい順に並べた。
  • 厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で、気になる薬局の薬局機能情報にある「開店時間外で相談できる時間」を見る
  • 見学や通りがかりで、薬局の外側に夜間・休日の連絡先や連携薬局の掲示があるかを見る。地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5では、この掲示が要件です
  • できれば、地方厚生局が公開している「施設基準の届出受理の名簿」も確認します。名簿では、地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5、在宅薬学総合体制加算、服薬管理指導料の注1(かかりつけ薬剤師)、在宅患者訪問薬剤管理指導料の届出があるかを見ます。都道府県ごとのファイルなので、探すのに手間がかかります
新人
さっき出てきた外側の掲示が、ここで役に立つんですね。
先生
そうじゃ。夜間・休日の連絡先の掲示があれば、時間外の電話に対応する体制のある薬局と見てよい。そのうえで、当番の重さは次の聞き方で確かめるんじゃ。
新人
見当をつけてから聞けば、面接でも話を切り出しやすそうです。当番のほかにも、確かめておきたいことがありそうですね。

当番以外の残業・休日・人間関係にも、確かめる項目を広げたい人はこちら。

あわせて読みたい

薬剤師のホワイトな職場の見分け方|求人票で読む4つと、面接で聞く4つ

求人票で読める4つの項目と、面接で聞かないと分からない4つの項目で、働きやすい職場を見分ける方法を解説しています。

当番の重さは、当番を持つ人数・月の回数・着信と出勤の実績・手当の内訳を、面接やエージェントに聞く

先生
当番の重さは、聞かないと分からん。面接やエージェントに聞く項目を、理由と一緒にまとめておこう。

面接やエージェントに聞くこと

聞くこと聞く理由
当番を持つ薬剤師の人数と、1人あたりの月の回数当番の回ってくる頻度が分かる
当番1回あたりの着信回数と出勤回数(先月など)鳴る回数と、出勤まである当番かが分かる
手当の内訳と、残業申請のルール待機に払うものと、対応した時間の残業代が分かる
地域の輪番・連携薬局・グループの電話窓口の有無1人で抱える体制かどうかが分かる
新人
面接で「当番は月に何回ですか」と聞くのは、少し勇気がいりそうです…。
先生
直接聞きにくい項目は、転職エージェントに確かめてもらう方法がある。どのサイトを使うかは、転職サイト診断で選べる。希望する職場は「調剤薬局」じゃ。
新人
重視することとサポートは、どれを選べばいいでしょう?
先生
重視したいことは「残業や休みを見直して無理なく働きたい」、サポートは「求人紹介から面接対策まで手厚くサポートしてほしい」を選ぶと、それに合うサイトが分かる。当番の有無は、登録したあとで担当者に確認を頼むとよい。無料・30秒・登録不要じゃ。
🎯
無料・約30秒・登録不要

あなたに合う転職サイトは?

かんたんな質問に答えるだけで、マッチ度つきでおすすめ上位3サイトを比較できます。

まとめ:電話当番がきついのは我慢不足ではない。手当と残業代を確かめて相談し、変わらなければ当番の少ない薬局を調べて移る

この記事のまとめ

  1. 1電話当番がきついのは休みの日も縛られる待機のせいで、我慢が足りないのではない
  2. 2休日夜間の体制は一部の加算やかかりつけの要件だが、特定の薬剤師1人に電話当番を持たせる決まりではない
  3. 3待機手当と残業代を明細で分けて確かめ、先月の当番を数字にして相談する
  4. 4変わらなければ、当番がある薬局かを応募前に調べ、当番の重さは面接で聞く
先生
相談者さんは、まず給与明細の欄を見ることから始めればよい。
新人
当番の着信や出勤を回数で記録し、お金を待機手当と残業代に分けると、相談も職場選びも具体的にできるんですね。薬局で働いている友人にも、まず明細の欄を見てみてと伝えてみます。
先生
それでよい。転職を決めていなくても、診断では「今の職場に残るか迷っている」「まずは情報収集したい」を選べるぞ。
🎯
無料・約30秒・登録不要

あなたに合う転職サイトは?

かんたんな質問に答えるだけで、マッチ度つきでおすすめ上位3サイトを比較できます。

よくある質問

Q. 電話当番は労働時間として扱われますか?

A. 呼び出されて対応した時間は労働時間です。待機の時間全体が当たるかは、呼び出しの頻度、応答の速さの決まり、行動の制限、会社の指示かどうかで個別に判断され、一律には言えません。

Q. 薬局の24時間対応の電話当番に、手当は必ず出ますか?

A. 待機手当の有無や額を決めた法律はなく、就業規則と賃金規程しだいです。呼び出されて対応した時間は労働時間で、法定時間外(原則1日8時間または週40時間を超えた分)・法定休日・深夜にあたれば割増賃金の対象です。割増にならない時間も通常の賃金の対象なので、対応した時間を記録し、会社の申請手続きも確かめてください。

Q. 2026年の改定で、かかりつけ薬剤師の24時間対応はなくなりましたか?

A. かかりつけ薬剤師指導料は廃止され、服薬管理指導料に組み込まれました。休日・夜間の相談体制は今も要件です。原則はかかりつけ薬剤師本人が対応しますが、同じ薬局のほかの薬剤師の対応も可能で、やむを得ず出られなかったときは速やかに折り返す体制でよいとされています。

Q. 24時間対応の電話当番がない薬局はありますか?

A. 体制を持たない薬局もあります。休日・夜間の体制が要件になっている加算の届出薬局を多く含む2025年夏の調査でも約2割が体制なしと答えました(全国の割合ではありません)。応募前に薬局機能情報や掲示で調べ、当番の重さは面接で聞いてください。