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薬剤師が時短で給料が上がらないときに確かめたい3つの理由|確認手順も解説

公開日:

時短勤務にしてから給料が上がらない薬剤師へ。時短を理由とした減額は、原則として実際に働かなかった時間の範囲までで、昇給や評価まで止まるのが当たり前とは限りません。上がらない理由を3つのパターンで確かめる手順と、時短年収をフルタイム換算して相場と比べる方法を解説します。

登場キャラクター

薬剤師じいさん

薬剤師じいさん

薬剤師歴70年の大ベテラン。病院・薬局・ドラッグストアすべてを経験してきた生き字引。豊富な経験と公的データに基づいて、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ

みさ

新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!

💬
読者からの相談

調剤薬局で働く薬剤師です。育休から復帰して1日6時間の時短勤務を2年続けていますが、その間、昇給が一度もありません。評価面談も「時短の間はこんな感じで」の一言で終わってしまいました。同期はもう主任になっています。時短にしてもらっている立場なので、給料が上がらないことを自分から聞くのもためらわれて、そのまま2年が過ぎました。

📌この記事のポイント
  • 時短を理由とした減額は、原則として実際に働かなかった時間の範囲まで。昇給まで止まるのが当たり前とは限らない
  • 「フルタイムの同僚は上がっているか」という1つの質問で、最初に確認する先を絞れる
  • 時短の年収は時短率で割り戻せば、薬剤師の平均年収と並べるおおまかな目安になる

まず結論:時短で給料が上がらない理由は3つのパターンで確かめる

先生
給与明細を開いて、去年と同じ基本給の数字が並んでおるのを確かめる。その、ほんの少し息が詰まる感じじゃな。それを何度か繰り返すうちに、「時短なんじゃから、こんなものだろう」と自分に言い聞かせるようになる。
新人
その言い聞かせ方、すごくわかります…。時間を減らしてもらっている以上、文句を言える立場じゃないって思ってしまうんですよね。
先生
そこを先に整理しておこう。時短で毎月の給与が短くなった時間の分だけ減ること、これ自体は原則どおりじゃ。働かなかった時間の賃金を払う義務は会社にはない。ここは受け入れる部分じゃな。時短を理由に減らしてよいのも、原則としてこの範囲までじゃ。
新人
はい、そこは納得している方が多いと思います。
先生
じゃが、「昇給や評価まで止まる」のは、それとは別の話なんじゃ。時短だからという理由だけで昇給の対象から外れるのが当たり前、とは限らん。行き過ぎた扱いには、法律の側にちゃんと線が引かれておる
新人
別の話……。減ることと、上がらないことを、まとめて「時短だから」で片づけていたかもしれません。
先生
そこが分かれ目じゃ。もう一つ言っておくとな、時短にしてもらっておるという負い目があって給料の話を切り出せんのは、その人が気弱だからではないぞ。
新人
気弱だからじゃない、というのは意外です。てっきり性格の問題だと思っていました。
先生
時短を申し出るとき、たいていの人は職場に頭を下げる形で話を始める。その入り方が、そのあともずっと「お願いする側」という関係を続けさせるんじゃ。じゃからこそ、感情ではなく事実で確かめる順番を先に決めておくほうが動きやすい。
新人
順番、ですか。何から確かめればいいんでしょう。
先生
時短で給料が上がらんときに確かめる先は、3つの型に整理できる。1つ目の型は職場に昇給の仕組みがない場合。2つ目は時短を理由に昇給・評価から外されておる場合。3つ目は昇給はしておるが、時短の減額に隠れて見えん場合じゃ。
新人
同じ「上がらない」でも、中身が全然違うんですね。
先生
そうじゃ。どれに当てはまるかで、次に取る行動がまるごと変わる。しかも、たった1つの質問で最初の確認先を絞れる。
新人
1つだけでいいんですか? それなら今日でも確かめられそうです。

給料が上がらない理由は「フルタイムの同僚は上がっているか」から確かめ始める

先生
では3つの理由を順に見ていこう。切り分けの起点になるのは、「同じ職場のフルタイムの同僚は昇給しておるか」という質問じゃ。
「フルタイムの同僚は上がっている?」という1つの質問で、最初に確認する先が2つに分かれることを示した図。いいえなら職場の昇給の仕組みを確認、はいなら時短を理由にした扱いを確認する。昇給の通知が出ているのに手取りが変わらない場合は3つ目の型も確認する
新人
同僚の給料を聞くって、いちばん聞きにくいことじゃないですか…?
先生
金額そのものは要らん。昇給があったかどうか、昇給の面談があったかどうか。それだけ分かれば十分じゃ。
新人
金額じゃなくて「あったかどうか」だけなら、雑談の中でも分かりそうです。

フルタイムの同僚も上がっていないなら、まず職場全体の昇給の仕組みを確かめる

先生
まず1つ目。フルタイムの同僚も同じように上がっておらんなら、まず職場全体の昇給の仕組みと運用のほうを確かめる。時短だけを疑っても先に進まん場面じゃ。
新人
全員が上がっていないなら、自分の時短だけを気にしていても仕方ないんですね。
先生
調剤薬局では、昇給幅が小さい職場や、昇給の規定はあるが実際にはほとんど運用されておらん職場がある。そこに当たっておるなら、時短を解除してフルタイムに戻っても、待っておるほどの昇給は来んことになる。
新人
それはつらいですね……。「時短が終われば元に戻る」と思って耐えている人、多いと思います。
先生
その前提が成り立たんと分かることが、この型ではいちばん大きな収穫なんじゃ。次の一手は、賃金規程・就業規則に昇給の定めがあるかを確認することじゃな。定めがあるのに運用されておらんのか、そもそも定めがないのかで、話の持っていき方が変わる。

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新人
規程を見て、定めが形だけだった場合はどうすればいいんでしょう。
先生
そのときは、この職場で昇給を待つ価値があるかどうかを測る番じゃ。測り方は後半の「フルタイム換算して相場と比べる」の章で扱うから、先に読んでもかまわんぞ。

フルタイムの同僚だけ上がっているなら、時短が理由になっている可能性がある

先生
2つ目じゃ。フルタイムの同僚は上がっておるのに、自分だけ止まっておる。この場合は、時短が理由になっておる可能性がある。
新人
さっきおっしゃっていた「法律の側の線」が、ここで出てくるんですね。
先生
うむ。物差しになるのは育児・介護休業法じゃ。同法第23条の2は、時短勤務——法律の言葉では所定労働時間の短縮措置等じゃな——の申し出をしたことや、その措置を受けたことを理由に、解雇その他の不利益な取り扱いをしてはならんと定めておる。
新人
時短を使ったこと自体を理由にしてはいけない、ということですか。私の病院にも、子どもが3歳を過ぎてから時短を続けている方がいますが、その場合も同じでしょうか。
先生
よい問いじゃ。法律が事業主に義務づけておる時短は3歳未満の子が対象で、23条の2はそこに紐づく条文でな。3歳から小学校入学前については、令和7年10月から「柔軟な働き方を実現するための措置」という仕組みが始まっておる。会社がいくつかの選択肢から2つ以上を用意して、その中から働く人が選ぶものでな、会社がこの措置として短時間勤務を設けておるなら、その申し出や利用を理由とする不利益な取り扱いも同じように禁じられておる。
新人
会社がその措置に時短を入れているかどうかで、変わってくるということですか。
先生
そこは確かめる必要があるな。法律の措置として設けられておるのか、それとは別に会社が独自に延ばしておる制度なのかで、法律の後ろ盾の話は変わる。まずは規程で自分の時短がどちらの位置づけか見ておくとよい。そのうえで、法定の措置に当たる場合の話をしておこう。厚生労働省の「育児・介護休業法のあらまし」では、不利益な取り扱いの例として「減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと」と「昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと」が挙げられておる。
新人
人事考課での不利益な評価まで、はっきり書かれているんですね。それは知りませんでした。
先生
ただし、何もかもが不利益な取り扱いになるわけではない。ここを取り違えると話がこじれるぞ。同じ資料では、時短で現に働かなかった時間について賃金を払わんことや、賞与や退職金の算定で勤務した日数を考慮する場合に、短縮された時間の総和に相当する日数分を日割りで控除することは、不利益な取り扱いに該当しないと明記されておる。
新人
つまり、時間が減った分だけ減るのは、法律も想定している扱いなんですね。
先生
そのとおりじゃ。時間の比率どおりに割ること——按分というが、これ自体は想定された扱いということじゃな。線が引かれておるのはその先でな。同じ資料は、短縮された時間の総和に相当する日数を超えて働かなかったものとして取り扱うことは「不利益な算定」に該当するとしておる。
新人
比例の範囲を超えたら、という線引きなんですね。
先生
それに加えて、実際には労務の不提供が生じておらんのに、申し出をしたことのみをもって申し出をしておらん人より不利に評価することも、「昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと」に該当するとされておる。
新人
整理すると、確かめるのは「時間の比率を超えて減っていないか」と「時短というだけで一律に対象外にされていないか」の2つ、ということですか。
先生
よくまとめたな。その2つじゃ。冒頭のお便りの方でいえば、評価面談が「時短の間はこんな感じで」の一言で終わり、2年間昇給がないという状態は、まさに後者を確認する余地がある形じゃな。
新人
時短の時間分だけ昇給額が按分されているなら想定内ですが、評価そのものが行われていないなら、それは時間の比率の話ではない……ということですね。
先生
そこじゃ。わしが知っておる薬局では、時短勤務に切り替わった人が、そもそも評価面談の対象者リストから外れておったことがある。悪意があったわけではない。評価シートがフルタイムの勤務時間を前提に作られておって、時短の人をどう扱うかが決まっておらんかったんじゃ。
新人
決まっていないから、そのまま流れてしまったんですね…。
先生
決まっておらんものは運用されん。とはいえ、これだけで「違法じゃ」と決めつけるのは早すぎるぞ。評価制度の運用がその年だけ止まっておった、業績連動の部分が大きかったなど、別の事情も考えられる。確かめる方法は次の章にある。

昇給していても、時短の減額に隠れて見えないことがある

先生
3つ目じゃ。昇給の辞令や通知は出ておるのに、振り込まれる額がまったく変わらん。むしろ減っておる。この場合は、昇給そのものは起きておって、別の要因が打ち消しておる可能性がある。
新人
上がっているのに、見えなくなっているということですか。
先生
時短の時間分の控除と、時短で残業代がなくなったこと。この2つが重なると、基本給が数千円上がっておっても手取りには表れん。
新人
言われてみれば、時短にすると残業代は前提から消えますよね。その差は大きそうです。
先生
じゃから次の一手は単純じゃ。昇給の通知に書かれた基本給の改定額と、給与明細の基本給欄を突き合わせる。基本給が上がっておるなら、その職場は昇給を止めておらん。手取りが変わらん理由は別のところにある。
新人
明細を見比べるだけなら、今日できますね。この3つ目って、1つ目や2つ目と同時に起きることもあるんでしょうか。
先生
起きるぞ。この3つはきれいに分かれるものではない。昇給幅が小さい職場で、その小さい昇給がさらに時短の控除に埋もれておる、ということはある。じゃから「自分はこの型だ」と1つに決めつけんでよい。当てはまりそうなものから順に確かめていけばよいんじゃ。
新人
1つに絞らなくていいと思うと、気が楽です。

「給料が上がらない」3つの型と次の一手

上がらない理由見分け方次の一手
職場に昇給の仕組みがないフルタイムの同僚も上がっていない賃金規程に昇給の定めがあるか確認する
時短を理由に外されているフルタイムの同僚は上がっている規程の除外規定を確認し、面談で基準を聞く
昇給が減額に隠れて見えない昇給の通知・辞令は出ている通知の改定額と給与明細の基本給欄を突き合わせる

そもそも時短にしてからの減り方そのものが妥当なのか気になる場合は、下がった額の内訳を分けて確かめる方法をこちらでまとめています。

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昇給・評価の対象から外されていないかは、規程と面談で確かめられる

先生
ここからは2つ目の型に当てはまった人向けの話じゃ。確認は「書面を見る」「聞く」の順で進める。いきなり上司に切り出すより、先に手元で分かることを確かめておくほうが話が具体的になるぞ。
新人
順番があるだけで、だいぶ気持ちが楽になりますね。

就業規則・賃金規程で昇給の条件を確認する

先生
就業規則は、働く人へ周知することが労働基準法で義務づけられておる。職場に備え付けられておらんなら、人事や本部に「就業規則を確認したい」と伝えれば足りる。理由を説明する必要はないぞ。
新人
理由を聞かれたらどうしようって身構えていました。言わなくていいんですね。ただ、小さな薬局だと就業規則そのものが無い、ということはありませんか。
先生
あり得るぞ。作成が義務づけられておるのは、常時10人以上を使用する職場じゃからな。「うちには無い」と返ってきたら、それ自体が1つ目の型に当てはまる材料になる。あるなら、見るのは3か所じゃ。

!規程で確認する3か所

  • 昇給の時期と基準(毎年何月か。評価に連動するのか、一律に上がるのか)
  • 短時間勤務者を除く、といった除外規定の有無(「所定労働時間を短縮している者を除く」等の一文)
  • 評価制度の対象者の定義(誰が評価の対象になると書かれているか)
新人
その3つなら、規程をもらってその日のうちに確認できますね。しかも誰にも知られずに。
先生
そこが大事でな。負い目があって切り出せん状態でも、ここまでは一人で進められる。
新人
ただ、もし「短時間勤務者は昇給の対象としない」と書かれていたら…。そこで諦めてしまう気がします。
先生
実際、取り寄せてみたらその一文が書かれておった、という例がある。読んだ本人はがっかりしておったが、話の出発点はそこで変わったんじゃ。「なぜ上がらんのか分からん」から「この規定の扱いを確認したい」に変わったからの。
新人
たしかに、分からないまま我慢するのと、確認したいことがはっきりしているのとでは全然違いますね。
先生
そして、前の章で見たとおり、時短というだけで一律に評価や昇給の対象から外す扱いは、不利益な取り扱いにあたる可能性がある。規程に書いてあること自体が、その扱いを正当化するとは限らん。規程の記載は話の終わりではなく、出発点じゃ。

評価面談では、将来の話として昇給の扱いを聞く

先生
規程を確認したら、次は聞く段階じゃ。とはいえ、時短勤務中に給料の話を切り出すのは、なかなか勇気がいるものでな。
新人
「時短のくせに」と思われないかな、という心配が先に立ちますよね。
先生
そこで、将来の話として聞く形にするんじゃ。たとえばこう切り出す。「時短の間の評価と昇給は、どういう扱いになっていますか。フルタイムに戻ったときの基準も知っておきたいので、教えてください」とな。
新人
あ、それなら権利を主張しているんじゃなくて、これからの働き方を考えるための確認になりますね。相手も答えやすそうです。
先生
しかもこの質問には、確認以上の意味がある。説明が返ってくるかどうか自体が、職場を測る材料になるんじゃ。
新人
答えの中身より、答えが返ってくるかどうかを見る、ということですか?
先生
基準を説明できる職場なら、その人の昇給が止まっておる理由にも根拠があるはずじゃ。「時短だからね」で終わってしまうなら、評価の仕組みが時短勤務者を想定して作られておらん可能性がある。
新人
じゃあ、返ってこなかった時点で、もう答えが出ているようなものですね。
先生
そういうことじゃ。説明を求めても返ってこん、あるいは内容に納得できん場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に、育児・介護休業法に関する相談窓口が置かれておる。会社と争うためではなく、自分のケースがどう扱われるのかを外部の目で確かめる場として使えるぞ。

時短の年収をフルタイム換算して、職場の水準を相場と比べる

先生
求人票に並んでおる年収と自分の額を見比べて、ため息をついて画面を閉じた——そんな覚えはないかの。あれは比べ方の問題でな。ここまでの確認と並行して、もう一つやっておきたいことがある。今の職場の給与水準そのものを測っておくことじゃ。
新人
昇給が止まっている理由を確かめるのとは、別の話ですか?
先生
別じゃが、つながっておる。昇給が止まっておる期間は、その間の年収が減るだけでは終わらん。基本給が据え置かれたままフルタイムに戻れば、その後の昇給もその低い基本給を起点に積み上がっていくからの。
新人
時短の間だけの話じゃないんですね…。戻ってからもずっと続く差になるということですか。
先生
そうじゃ。「時短が終わるまで待とう」と考えるとき、その待ち時間にどれだけ意味があるかは職場の水準によって変わる。じゃから、どの型に当てはまった人でも一度測っておく価値がある。
新人
測り方は難しいんでしょうか。
先生
割り算ひとつじゃ。時短の年収 ÷ 時短率 = フルタイム換算額。1日8時間の職場で6時間の時短をしておるなら時短率は0.75。時短中の年収が336万円なら、336万円 ÷ 0.75 = 448万円が換算額になる。
新人
割り算ひとつなら、電卓を出すまでもないですね。……でも、そもそもなぜ換算した数字にする必要があるんでしょう?
先生
公表されておる平均年収がフルタイム前提の数字だからじゃ。薬剤師全体の平均年収は566万7,900円。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査の数字でな、これはフルタイムで働く一般労働者のものじゃ。時短の実額をそのまま並べても比較にならん。
新人
土俵をそろえないと、時短の分だけ低く出てしまうんですね。
先生
ただし、換算額を「本来もらえるはずの年収」と考えるのは行き過ぎじゃ。この割り算は、年収の全部が時間の比率どおりに減っておると見なして戻しておるだけでな。実際の年収はそうきれいにはできておらん
新人
きれいにできていない、というのは?
先生
たとえば資格手当のように、時短にしても額の変わらん手当があるじゃろう。あれは0.75で割ると、増えるはずのない分まで一緒に膨らむ。逆に、時短で消えた残業代は割り戻しても戻ってこん。多く出る方向と少なく出る方向が両方あるということじゃ。
新人
ずれる向きが一方じゃないんですね。
先生
比べる先の566万という数字のほうにも残業代が入っておるから、そちらとの差でも少なく出やすい。じゃからこの換算額は、正確な年収ではなく、相場と並べるためのおおまかな目安と思ってくれ。
新人
手当まで分けて正確に見たいときは、どうすればいいですか。
先生
そこまで踏み込むなら、明細を基本給・手当・賞与に分けて、どれがどう減ったのかを一つずつ確かめることになる。手間はかかるが、そのぶん自分の数字で話せるようになるぞ。

手当や賞与まで分けて、下がった額そのものが妥当かを確かめる手順はこちらで解説しています。

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時短で下がった額を「受け入れる分・申請すれば戻る分・根拠を聞いていい分」に分けて確かめる方法を解説しています

新人
おおまかな目安として見る、ということですね。それで、換算額が相場より低かったら?
先生
その場合は、この職場の給与水準そのものが相場より低い可能性が出てくる。目安どうしの比較じゃから、それだけで決めつけることはできん。ただ、もしそうなら、昇給が止まっておる理由が何であれ、待って元に戻ったところで届く先はその水準まで、ということになる。
新人
待っていても変わらないなら、早めに知っておきたいです。自分の換算額が相場のどのあたりか、どうやったら分かりますか?
先生
適正年収診断で確認できるぞ。登録は要らんし、業態・経験年数・地域と年収を選んでいくだけじゃ。ひとつだけ気をつけてほしいのは、診断の年収欄には時短中の実額ではなく、いま出したフルタイム換算額を入れることじゃ。実額のまま入れると、時短で減った分がそのまま「相場より低い」と出て、判断を誤るからの。おおまかな目安どうしの比較になる、と分かったうえで見てくれ。
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まとめ:「時短だから仕方ない」で終わらせない

この記事のまとめ

  1. 1時短を理由とした減額は、原則として実際に働かなかった時間の範囲まで。昇給まで止まるのが当たり前とは限らない
  2. 2「フルタイムの同僚は上がっているか」で最初の確認先を絞り、規程と面談で確かめる
  3. 3一律の対象外扱いは不利益取扱いにあたりうる。「確認する余地がある」と知っておく
  4. 4フルタイム換算額はおおまかな目安。相場と並べれば、この職場で昇給を待つ価値の見当がつく
先生
時短で給料が上がらんとき、いちばん消耗するのは金額そのものより、「これが当たり前なのかどうか分からん」という状態が続くことじゃ。分からんままだと、確かめることも、諦めることもできんからの。
新人
宙ぶらりんのまま2年が過ぎてしまう、というのはそういうことなんですね。型が分かるだけで、やることが決まるのは大きいです。
先生
どれも今日か明日にできることじゃ。そのうえで、規程にも定めがなく、聞いても基準の説明が返ってこん職場なら、そこで昇給を待ち続けるより、時短を続けられる職場を探すほうが早い場合もある。時短勤務のまま受け入れておる職場は実際にあるからの。
新人
子どもが小さいうちは働き方を変えられない、と思って選択肢から外している方は多そうです。知るだけなら、今の職場には何の影響もないですもんね。転職サイトはたくさんありますけど、どこを見ればいいんでしょう。
先生
会社ごとに得意な分野が違ってな。育児と両立できる働き方の求人に強いところ、年収を上げる交渉に強いところ、それぞれじゃ。自分の希望に合うところがどこかは、簡単な診断で確認できるぞ。
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