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薬剤師3年目で辞めたい|残るか迷ったら「次に任される仕事」を確認する

公開日:

薬剤師3年目で辞めたいのは我慢が足りないからではありません。3年目まで続けても変わらなかった、という答えが出ただけです。停滞の正体と、次の半年〜1年で任される仕事から、残るか職場を変えるかを決める手順を解説します。

登場キャラクター

薬剤師じいさん

薬剤師じいさん

薬剤師歴70年の大ベテラン。病院・薬局・ドラッグストアすべてを経験してきた生き字引。豊富な経験と公的データに基づいて、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ

みさ

新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!

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読者からの相談

新卒で調剤薬局に入って3年目の薬剤師です。処方箋の鑑査も投薬も一人で回せるようになって、後輩の質問にも答えています。それなのに辞めたい気持ちが消えません。1年目のときみたいに仕事がつらいわけではなく、去年と同じ一日がこの先も続くのかと思うとしんどいです。3年目まで続けたのに今さら辞めるのは中途半端でしょうか。

📌この記事のポイント
  • 薬剤師3年目の「辞めたい」は我慢不足ではなく、3年目まで続けても変わらなかったという答えが出た状態
  • 残るか迷ったら、次の半年〜1年で名前のついた仕事を任される予定があるかをまず確認する
  • 予定が何も挙がらないなら、次の3年も同じ見込みが高い。求人は「入って1年で何を任されるか」で比べる

まず結論:残るか迷ったら「次に任される仕事を1つ挙げられるか」を確認する

先生
結論から言うぞ。3年目で辞めたいかどうかは、気持ちの強さでは決まらん。次の半年から1年で自分に任される予定の仕事を、名前のついた形で1つ挙げられるかどうかじゃ。挙げられるなら、辞めたい気持ちを期限つきで預ける材料になる。挙げられんなら、次の3年も今と同じ一日が続く見込みが高い。
新人
気持ちではなく、これから増える仕事の有無で決めるということですか。……相談者さん、たぶん「自分の気持ちが本物かどうか」をずっと考えてこられたと思うんです。そこは判断材料にしなくていい、と。
先生
そうじゃ。「あと何年耐えれば変わるのか」を考えるのは、ここでやめてよい。3年目の人は、耐える時間の長さについてはもう十分に払っておる。これから先に何が増えるかの情報のほうが、判断には要る。
新人
たしかに、あと1年頑張るかどうかを考えても、その1年に何があるか分からなければ答えは出ませんもんね。
先生
この記事でやるのは3つだけじゃ。3年目の辞めたい気持ちが何なのかを言葉にすること。今の職場に「次に任される仕事」があるかを確かめること。そして返ってきた答えで、残るか職場を変えるかを決めること。もちろん、これだけで全部が決まるわけではない。じゃが、3年目のあなたが最初に確かめるべきはここじゃ。

眠れない・食欲がないときは、判断より受診と休養を優先する

先生
その前に、一つだけ先に言っておかねばならんことがある。眠れん、食欲がない、朝起きられん、休日に寝ても回復せん。こういう症状が続いておるなら、この記事の判断はいったん脇に置いてくれ。
新人
体調が落ちているときの判断は、あとで自分を苦しめることがありますもんね。
先生
うむ。まずはかかりつけの医療機関を受診してほしい。職場に産業医や健康相談の窓口があるなら、そちらでもよい。どこに相談すればよいか分からんなら、厚生労働省の委託事業として運営されておる「こころの耳」というポータルサイトに、働く人向けの相談窓口がまとまっておる。
新人
キャリアの判断は、体調が戻ってからでも間に合いますしね。焦って決めなくていいというのは、覚えておきたいです。
先生
そのとおりじゃ。体調に大きな問題がないなら、ここから判断の話に戻るぞ。

3年目まで続けても辞めたい気持ちが消えないのは、我慢が足りないからではない

先生
「3年続ければ変わる」というのは、周りから渡された仮説じゃ。慣れれば楽になる、面白さが分かってくる、そのうち好きになる。そう言われて、相談者さんは実際に3年目まで続けた。
新人
それで、変わらなかった……。
先生
そう。答えが出たんじゃ。 これは我慢が足りんかったのではない。逆じゃ。3年目まで自分で確かめ続けたから、この答えが手に入っておる。
新人
あ……。1年で辞めていたら「もう少し続けていれば違ったかも」という迷いが残りますもんね。3年目まで続けた人には、その迷いがない。
先生
よい整理じゃ。相談者さんの「1年目のときみたいに仕事がつらいわけではない」という一文が、まさにその答えになっておる。つらさは実際に減った。減ったのに気持ちが変わらんかった。つまり、気持ちの原因はつらさではなかったということじゃ。
新人
「つらいから辞めたい」だと思って耐えていたのに、つらさが減っても消えなかった。それは、そもそも別のものだったんですね。
先生
数字のほうも見ておこう。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」、令和4年3月卒業者の分(2025年10月公表)によると、大学を卒業して就職した人の3年以内離職率は33.8%じゃ。産業別に見ると「医療,福祉」は40.8%となっておる。
新人
3年以内に職場を離れる人、けっこういるんですね。
先生
ただし射程には気をつけてくれ。まず、これは産業を単位にした統計で、薬剤師だけを対象にした数字ではない。看護師や介護職なども含まれておる。「薬剤師の4割が3年で辞める」とは読み替えられん。それともう一つ、この数字には1年目・2年目に離職した人も含まれておる。3年目だけを取り出した割合ではないぞ。
新人
そこは正確に受け取っておきたいですね。それでも、3年以内に職場を離れる人が特別な少数派ではない、とは言えそうです。
先生
慎重でよい。ところで、ここまで読んで「自分の場合は職場の話ではなく、薬剤師という仕事そのものに気持ちが向いていない気がする」と感じた方もおるかもしれん。

この記事は「今の職場に残るか、職場を変えるか」に絞って進めます。職業そのものを続けるかどうかで迷っている場合は、そちらを先に整理したほうが早く進みます。

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3年目の停滞は、この1年で任される仕事が増えていないことで起きる

先生
では、気持ちの原因が「つらさ」でないなら何なのか。ここを言葉にしていこう。3年目の停滞とは、仕事ができなくなることではない。この1年で、名前のついた仕事が1つも増えなかった状態のことじゃ。
新人
名前のついた仕事、ですか。
先生
1年目は覚えることが毎日増える。つらくても、前に進んでおる感覚だけはあった。3年目は違う。一通り覚え終わったあとは、新しい仕事が入ってこん限り、できることの数が増えん。同じ処方を、同じ手順で、去年より速く裁くだけの1年になる。
新人
速くなったこと自体は成果ですけど……履歴書に書ける形にはならないですね。
先生
そこじゃ。「この先も同じ」という感覚の正体は、そこにある。気持ちの問題ではなく、任された仕事の数が増えておらんという、数えられる事実じゃ。
新人
数えられる、というのが救いですね。気持ちの問題だと言われると、自分の頑張りが足りないみたいに聞こえてしまいますけど。
先生
逆のケースもあるぞ。3年目に在宅の担当が回ってきた、病棟が変わった、後輩の教育を任された。そういう仕事が1つ入っただけで、それまで別々に覚えておった知識が急につながって見えることがある。
新人
それ、分かる気がします。私も病棟に出るようになってから、勉強していたことが実際の患者さんとつながって見えるようになりました。仕事の見え方が変わると、気持ちも変わりますよね。
先生
わしが調剤薬局におった頃も、在宅を任された年に景色が変わった同僚がおった。逆に、長く勤めても任される仕事が入らんかった者もおる。本人のやる気が足りんかったわけではない。渡されるものが無かったんじゃ。
新人
つまり、停滞が続くか抜けるかは、本人の意欲だけでは決まらないということですか。
先生
決まらん面がある、ということじゃ。職場が次の仕事を用意しておるかどうかにも左右される。だとすれば、意欲を奮い立たせようとする前に、確かめるべきものがあるじゃろう。

なお、増えていないのが「仕事の数」ではなく「仕事の手応え」のほうだ、という方もいます。担当は増えたのに、その業務に気持ちが乗らない。それは別の悩みなので、別の整理が必要です。

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今の職場で「次に任される仕事」を確かめる

先生
増えておらんかどうかは、確かめられる。ここからは実際に確かめる手順に入るぞ。やることは2つで、どちらか片方でも答えは出る。
確かめることは1つ。次の半年〜1年で任される仕事を、名前のついた形で1つ挙げられるか。確かめ方は、上司に聞く、4〜6年目の先輩が任されている仕事を見る、の2つ。仕事が挙がったら、いつ・誰の判断で回ってくるかまで確かめる。1つ挙げられれば、辞めたい気持ちを期限つきで預けられる

上司に「次の半年〜1年で任される仕事」を聞く

先生
一番早いのは、直接聞くことじゃ。面談の場でも、日常の会話の流れでも構わん。「次の半年から1年で、自分に回ってくる予定の仕事はありますか」と聞くだけじゃ。
新人
それだけでいいんですね。もっと重い話を切り出さないといけないのかと思っていました。
先生
辞めたい話をする必要はない。大事なのは、返ってきた答えに名前のついた仕事が含まれておるかどうかじゃ。「頑張ってほしい」「期待しておる」は仕事の名前ではないぞ。
新人
言われてみれば、励ましの言葉と業務の予定は別物ですね。

!この中に、次の半年〜1年で自分に回ってくる予定の仕事はあるか

  • 薬局:在宅、無菌調製、かかりつけ薬剤師としての担当、面分業への対応、新規開局や他店舗の応援、後輩の指導
  • 病院:病棟担当の変更、チーム医療(NST=栄養サポートチーム、ICT=感染対策チームなど)への参加、認定・専門の取得支援、製剤や治験の担当
  • ドラッグストア:調剤併設店の管理業務、OTC・売場の担当、新店の立ち上げ、エリアでの応援
  • 共通:挙がった仕事は、いつ・誰の判断で回ってくるかまで確認する
先生
一つコツがある。「来年度」という言い方で聞かんほうがよい。年度の区切りで人事が動かん職場もあるからの。「次の半年から1年」で聞けば、面談の仕組みがない職場でも答えが返ってくる。
新人
面談が制度としてない職場もありますもんね。薬局で働いている友人からも、そういう話を聞いたことがあります。

上司に聞けないなら、4〜6年目の先輩が任されている仕事を見る

先生
その、聞けん場合の話じゃ。面談の仕組みがない、上司との関係がよくない、忙しくて話す時間がない。聞けん事情はいくらでもある。その場合は、聞かずに確かめる方法があるぞ。
新人
聞かずに、ですか。
先生
自分の3年後を歩いておる先輩、つまり4〜6年目の人が、今この職場で何を任されておるかを見ることじゃ。 先輩の1日と自分の1日を並べてみて、やっておる業務がほとんど同じなら、それが答えになる。
新人
……この職場には、3年目より先に渡す仕事が用意されていない、ということですか。何年いても、任される仕事の数は変わらない。
先生
そういうことじゃ。聞くより確実なこともある。実際に渡されておるものを見ておるわけじゃからな。
新人
もし4〜6年目の先輩自体がいない職場だったら、どう考えればいいんでしょう。
先生
その場合は、見る相手がおらんのじゃからこの方法は使えん。1つ目の「上司に聞く」に戻るしかない。ベテランの管理薬剤師と自分だけ、という職場は珍しくないからの。そこで聞いても何も挙がらんかったなら、この職場に次の仕事は用意されておらん見込みが高い。

次に任される仕事があるかを、残るか職場を変えるかの判断材料にする

先生
確かめた結果は、3通りに分かれる。それぞれで次にやることが違うから、自分がどれに当てはまるか見てくれ。

確かめた結果の読み方

返ってきた答え読み方次にやること
名前のついた仕事が挙がった次の仕事の供給があるいつ・誰の判断で始まるのかまで確かめ、その時期まで判断を預ける
まだ決まっていないと言われた供給の有無がまだ分からない誰が・いつ決めるのかを確かめ、その時期を自分の期限にする
何も挙がらなかった次の仕事の供給が見込めない次の3年も同じ見込みが高いと考えて、求人を見始める
新人
「いつ辞めるのがベストなタイミングか」を気にする人も多いと思うんですが、そこはどう考えればいいですか。
先生
暦で考える必要はない。求人が増える時期やボーナスの支給月ではなく、この確認の答えが出た時点が、その人にとってのタイミングじゃ。

名前のついた仕事が挙がったら、いつ・誰の判断で始まるのかまで確かめる

先生
「在宅をやってもらうつもりじゃ」と言われたら、そこで安心せずにもう一段聞くぞ。いつから始まるのか、誰の判断で決まるのかの2つじゃ。
新人
言われて嬉しくなって、そこで終わりにしてしまいそうです。
先生
「来年の4月から、エリアの管理薬剤師が決める」まで分かれば、それは判断を預けられる材料になる。辞めたい気持ちを消す必要はないぞ。4月まで期限を切って預けるだけじゃ。
新人
気持ちを否定しないで、期限だけ決めるんですね。それなら受け入れやすい気がします。
先生
期限を決めておくことには意味がある。その時期が来て実際に始まったなら、その職場には次の仕事の供給があったということじゃ。始まらんかったなら、その時点でこの手順にもう一度戻ればよい。
新人
「そのうち」で待ち続けて4年目、5年目になってしまうのが、いちばん避けたい形ですもんね。

任される仕事を「まだ決まっていない」と言われたら、決まる時期を自分の期限にする

先生
実際にいちばん多いのは、この答えかもしれん。上司自身が知らん、本部や法人の人事が決める、まだ白紙。どれもよくある返答じゃ。
新人
それを聞くと、「やっぱり何もないんだ」と受け取ってしまいそうです。
先生
そこじゃ。決まっておらんことと、ないことは違う。 ここで「=何もない」と判断してはいかん。
新人
……たしかに違いますね。まだ決まっていないだけなら、決まる可能性は残っています。
先生
聞くのは1つだけじゃ。「それは誰が、いつ決めるんですか」。11月の人事会議で決まる、年明けに本部から下りてくる。そこまで分かれば、その時期を自分の期限にできる。期限が来たら、もう一度同じ質問をすればよい。
新人
待つのではなく、期限を決めて待つ。それなら宙ぶらりんになりませんね。
先生
ただし、期限まで待てんほど消耗しておるなら、待つ必要はない。その場合は判断より体調が先じゃ。この記事の前半に戻ってくれ。

任される仕事が何も挙がらなかったら、次の3年も同じだと考えて求人を探し始める

先生
「特にないかな」「今のままで十分だよ」。この答えが返ってきたなら、それはその人の評価が低いという意味ではない。その職場に、渡す仕事のストックがない可能性が高いという意味じゃ。
新人
自分の問題ではなく、職場の側に用意がない、と。
先生
そうじゃ。ここで初めて、職場を変える側に判断を寄せてよい。3年目まで続けた時間は、この答えを手に入れるために必要じゃった。
新人
ただ、3年で職場を変えるとなると「早期離職と見られないか」が気になる人もいそうです。
先生
持ち物はあるぞ。厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」では、専門的・技術的な仕事に就く転職者を採用した事業所が挙げた採用理由として、「経験を活かし即戦力になるから」が66.1%、「専門知識・能力があるから」が52.7%となっておる。3つまでの複数回答じゃ。
新人
経験と専門性が見られやすい、ということですね。
先生
ただしこの数字にも射程がある。令和2年、2020年の調査じゃし、経験年数別の数字でもない。「3年目だから有利」と読める統計ではないぞ。中途採用では経験と専門性が見られやすい、という程度に受け取ってくれ。
新人
有利だと言い切れるものではないけれど、3年目までやってきたことが見られない世界ではない、ということですね。

次に任される仕事がない職場だと分かったら、求人で何を比べるか

先生
さて、求人を見るときの話じゃ。年収と通勤時間だけで比べると、次の職場でも同じことが起きるぞ。3年後にまた、同じ一日を繰り返しておる自分がおるかもしれん。
新人
せっかく変えたのに、それは避けたいですね。何を見ればいいんでしょう。
先生
比較軸に1つ足すんじゃ。「入って1年で何を任されるか」。そして見るのは、業務内容のラベルではなく職場の構造じゃ。「在宅あり」と書いてある求人でも、自分が担当できるかは別の話じゃからな。
新人
ラベルではなく構造、ですか。具体的にはどこを見るんですか。
先生
3つある。1つ目は人員。自分より上の年次の薬剤師が複数おって、担当が分かれておるか。渡す側の人がおらんければ、仕事は下りてこん。
新人
さっきの「4〜6年目の先輩を見る」の話と同じ見方ですね。今の職場で確かめたことを、次の職場でも聞けばいいんだ。
先生
そのとおりじゃ。2つ目は制度。認定や専門の取得支援、在宅や無菌の体制が、制度としてあるだけでなく実際に動いておるか。3つ目は運用で、今その職場に入って1年目の人が、どの業務まで任されておるかじゃ。
新人
3つ目は生々しいですね。1年後の自分の姿にいちばん近い情報だから、ですか。
先生
そういうことじゃ。ただしこの3つ、求人票にはほとんど書かれておらん。面接で聞くか、転職サイトの担当者を通じて確かめることになる。
新人
逆に言えば、この3つを聞ける相手を持てるかどうかが、次の職場選びの分かれ目になりますね。

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まとめ:3年目まで続けたからこそ、次の3年を選べる

この記事のまとめ

  1. 13年目の「辞めたい」は、3年目まで続けても変わらなかったという答えが出た状態
  2. 2停滞の正体は、この1年で名前のついた仕事が1つも増えなかったこと
  3. 3残るか迷ったら、次の半年〜1年で任される仕事があるかをまず確認する
  4. 4何も挙がらないなら、求人は「入って1年で何を任されるか」で比べる
先生
最後に一つ言っておきたい。ここまで続けてきた時間は、無駄にならんぞ。それがあったから、「この職場では変わらない」という答えを、推測ではなく確認として持てておる。1年目の自分には出せんかった答えじゃ。
新人
耐えた時間だと思っていたものが、答えを出すために必要だった時間だった……そう考えると、見え方がまるで違いますね。
先生
そして次の職場を選ぶときは、今度は最初から確かめられる。入って1年で何を任されるのか。それを聞ける状態で選べるのが、3年目まで続けた人の強みじゃ。
新人
同じ迷い方をしなくて済むんですね。3年目の相談者さんが手にしているのは、迷いじゃなくて判断材料なんだと思えてきました。

いきなり応募する必要はありません。求人の見方や、条件をどう伝えればいいかを知っておくだけでも、次の職場の選び方は変わります。

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よくある質問

Q. 薬剤師3年目で辞めたいのは甘えですか?

A. 甘えではありません。3年目の「辞めたい」は我慢が足りない状態ではなく、「3年続ければ変わる」という仮説を3年目まで自分で確かめて、変わらなかったという答えが出た状態です。1年で辞めた場合に残る「もう少し続けていれば」という迷いが、3年目まで続けた人にはありません。

Q. 薬剤師3年目で辞めるか続けるか、どう判断すればいいですか?

A. まず、次の半年〜1年で自分に任される予定の仕事を、名前のついた形で1つ挙げられるかを確認します。上司に「次の半年から1年で回ってくる予定の仕事はありますか」と聞き、在宅・無菌調製・病棟担当の変更・後輩の指導など具体的な業務名が挙がるかを見ます。何も挙がらなければ、次の3年も同じ業務が続く可能性が高いということです。

Q. 薬剤師が3年目で転職するベストなタイミングはいつですか?

A. 暦ではなく、今の職場に次に任される仕事があるかを確認できた時点がタイミングです。求人が増える月やボーナスの支給後といった時期から逆算する必要はありません。上司に聞いた結果が「まだ決まっていない」だった場合は、誰がいつ決めるのかを確かめ、その時期を自分の期限にして再確認します。

Q. 3年目で辞めると早期離職と見られて不利になりませんか?

A. 不利になるとは限りません。厚生労働省の令和2年(2020年)転職者実態調査では、専門的・技術的な仕事の転職者を採用した事業所の採用理由として「経験を活かし即戦力になるから」が66.1%、「専門知識・能力があるから」が52.7%となっています。経験年数別の数字ではないため「3年目だから有利」とは言えませんが、中途採用では経験と専門性が見られやすいことは分かります。

Q. 上司に次の仕事の予定を聞けない職場では、どう確かめればいいですか?

A. 自分の3年後を歩いている4〜6年目の先輩が、今その職場で何を任されているかを見ます。先輩の1日と自分の1日を並べて業務がほとんど同じなら、その職場には3年目より先に渡す仕事が用意されていない可能性が高いということです。4〜6年目の先輩自体がいない小規模な職場ではこの方法が使えないため、上司に聞く方法に戻ってください。