注射用メソトレキセート 5 mg/50 mgで承認事項一部変更 造血幹細胞移植時の移植片対宿主病の抑制を追加
薬の概要
- 販売名
- 注射用メソトレキセート 5 mg、同 50 mg
- 一般名
- メトトレキサート
何が変わったのか
メトトレキサートは葉酸代謝拮抗剤で、これまで急性白血病や絨毛性疾患、乳癌、尿路上皮癌などに使われてきました。今回、注射用メソトレキセート 5 mg と 50 mg の両方で、造血幹細胞移植時の移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD、移植片対宿主病)の抑制が追加されました。 効能・効果は、5 mg 製剤では造血幹細胞移植時のGVHD抑制が追加され、50 mg 製剤でも同じく追加されています。50 mg 製剤では従来からあったメトトレキサート・ホリナート救援療法、メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法などの記載は維持されており、今回の変更は主に移植時の使用追加です。 用法・用量も、造血幹細胞移植時のGVHD抑制として新たに記載されました。投与スケジュールは次のとおりです。 - 移植後1日目:メトトレキサート 15 mg/m2を静脈内投与 - 移植後3日目:メトトレキサート 10 mg/m2を静脈内投与 - 移植後6日目:メトトレキサート 10 mg/m2を静脈内投与 - 移植後11日目:メトトレキサート 10 mg/m2を静脈内投与 患者の状態に応じて適宜減量するとされています。
実務上のポイント
処方監査では、まず対象が同種造血幹細胞移植後のGVHD抑制であることを確認します。既存の適応症に使う処方と混同しやすいため、移植後の投与日が「1、3、6、11日目」になっているかを見落とさないことが重要です。 投与量は体表面積あたりで示されているため、患者の身長・体重から算出した値と処方内容を照合します。ガイドラインでは、患者の状態に応じて11日目の投与を省略したり、各投与日の投与量を減量した用法も示されているとされているため、実際の運用は最新の診療ガイドラインや施設プロトコルもあわせて確認するとよいです。 また、カルシニューリン阻害薬(calcineurin inhibitors:CNI、カルシニューリン阻害薬)との併用が前提となる場面が想定されるため、他の免疫抑制薬の組み合わせや投与計画も確認が必要です。移植後は全身状態が変動しやすいので、腎機能や骨髄抑制などの安全性モニタリングもあわせて意識しておくとよいです。
まとめ
今回の変更で、注射用メソトレキセート 5 mg/50 mgに造血幹細胞移植時のGVHD抑制が追加されました。実務では、移植後1、3、6、11日目の投与スケジュールと、減量や併用薬の確認が重要です。
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