薬剤師5年目の転職を今にするか1年待つかは、年数ではなく、転職で持って行けるもの(経験年数・研修の単位・取得済みの認定)と、移った先で振り出しに戻るもの(在籍期間の要件)の差し引きで決められます。「5年」の目安と、動く時期の決め方を公的資料で解説します。
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読者からの相談 調剤薬局に新卒で入って5年目の薬剤師です。転職することはほぼ決めていて、あとは時期だけで迷っています。在宅の担当まで一通り回せるようになりましたが、先輩には「管理薬剤師を経験してからの方が有利」、同期には「認定を取ってからにしたら」と言われ、転職サイトの記事には「5年目がラストチャンス」と書かれていて、今動くかもう1年待つか決められません。管理薬剤師の話は来ていないし、研修認定もまだ申請していません。5年もいて持ち物がない自分の経歴で、転職はいつ動けばいいのでしょうか。
📌 この記事のポイント
薬剤師5年目の転職時期は年数でなく、持って行けるものと振り出しに戻るものの差し引きで決める 経験年数・研修の単位・取得済みの認定は持って行ける。かかりつけや管理薬剤師の在籍期間は数え直し 数か月以内に確定した節目(認定の申請・退職金・賞与や昇給)が無ければ、5年目の今動いてよい 1 まず結論:5年目の転職時期は、持って行けるものと振り出しに戻るものの差し引きで決める 2 管理薬剤師の「5年」は公的資料の目安で、資格要件ではない 3 「5年目がラストチャンス」の根拠は、採用と年収の公的統計からは確認できない 4 転職で持って行けるのは経験年数・研修の単位・認定、数え直しになるのは在籍期間の要件 5 動く時期は、認定の申請・退職金・賞与や昇給の節目が数か月以内に確定しているかで決める 6 移った先で数え直しになる期間は、面接で「在籍何か月で要件がそろうか」と聞く 7 まとめ:経験年数と研修の単位は持って行ける。待つ理由がなければ5年目の今動いてよい まず結論:5年目の転職時期は、持って行けるものと振り出しに戻るものの差し引きで決める まず結論じゃ。薬剤師5年目の転職の時期は、年数ではなく、転職で持って行けるもの と移った先で振り出しに戻るもの の差し引きで決める。持って行けるのは経験年数・研修の単位・取得済みの認定。振り出しに戻る、つまり移った先で数え直しになるのは、その職場での在籍期間を条件にした要件じゃ。
「何年目だから」じゃなくて、持って行けるものと数え直しになるものを比べるんですね。
そうじゃ。そのうえで、申請受付期間があって全要件を満たせる認定、退職金の支給率、賞与や昇給のように、今の職場で数か月以内に確定している節目が無ければ、待っても持ち物は増えん。今動いてよいぞ。相談者さんが言われた3つのことにも、この記事で順に答えていく。
「管理薬剤師を経験してから」→ 公的資料の「5年」は管理者選びや加算の目安で、資格要件ではない。管理経験が無いことが転職で不利かは、その資料からは判断できない(「5年」の節) 「5年目がラストチャンス」→ 今回確認した公的統計(採用理由・経験年数別の年収)からは、5年を過ぎると急に不利になる根拠は確認できない(採用と年収の節) 「認定を取ってから」→ PECS(薬剤師研修・認定電子システム)に記録される研修認定薬剤師の単位は、転職しても消えない。申請に要る40単位に届いていれば、申請だけ出して動けばよい(持って行けるものの節・動く時期の節) 3つとも、待つ理由になりそうで、実はならないかもしれないってことですか?
待つ理由になるかどうかは、相談者さんの経歴で決まる。今すぐ動けとも、もう1年待てとも言わん。時期が決まる手順を渡すんじゃ。
自分の経歴で決まるなら、人の意見に振り回されずにすみそうです。
ただ、この記事は転職すると決めた人向けでな。辞めるかどうかからまだ迷っている人は、先にこちらを読んでほしい。
あわせて読みたい薬剤師3年目で辞めたい|残るか迷ったら「次に任される仕事」を確認する
転職の時期より前に、今の職場に残るか職場を変えるかで迷っている人向けに、どちらにするかを決める手順をまとめています。
管理薬剤師の「5年」は公的資料の目安で、資格要件ではない 管理薬剤師については、公的資料にも「5年」という目安がある。1つは厚生労働省のガイドライン(薬生発0625第13号・令和3年6月25日)じゃ。薬局の管理者を選ぶときの考え方として、「原則として、管理者は薬局における実務経験が少なくとも5年あり、…認定された薬剤師であることが重要」と書いてある。
公的な資料にも5年が出てくるんですね。ということは、5年ないと管理薬剤師にはなれないんですか?
そうではない。これは薬局の開設者向けの、管理者を選ぶときの考え方じゃ。資格要件ではなく、薬機法に一律の年数要件も無い。 「原則として」「重要」という書き方なのもそのためじゃ。もう1つ、地域支援・医薬品供給対応体制加算の管理薬剤師要件にも「薬局経験5年以上」がある(令和8年度改定の概要 p.23)。これも加算を算定する薬局の要件で、法令上の管理者の要件ではない。
「5年ないとだめ」じゃなくて、管理者を選ぶときや加算の条件としての目安なんですね。
そうじゃ。ただ、この資料から分かるのはそこまでじゃ。5年目で管理経験が無いことが転職で不利かどうかは、この資料だけでは判断できん。
資料の「5年」は管理者の選び方の話で、転職の有利・不利を決める数字ではない、ということですね。
もちろん、管理経験があると有利になる場面はあるじゃろう。ただ、打診が来ておらん人にとって「経験してから」は、待っても手に入る保証が無い。相談者さんが先輩に言われた「管理薬剤師を経験してからの方が有利」は、来るか分からない打診を待つ理由にはならんのじゃ。
相談者さんも「管理薬剤師の話は来ていない」と書いていました。来るか分からないものを待つのは、たしかに苦しいです。
なお、管理薬剤師の候補になる時期も、移った先の在籍期間で見られることがある。どのくらいが目安かは、後で表にしよう。
移った先の在籍期間で見られることもあるんですね。表で確かめたいです。
管理薬剤師の打診がすでに来ていて、引き受けるか断るかで迷っている人もおるじゃろう。その人は、こちらで判断の材料を確かめてほしい。
あわせて読みたい管理薬剤師になりたくない・断れない|「代わりがいない」と言われたときの断り方
管理薬剤師の打診を受けて迷っている人向けに、断ってよい根拠と、返事の前に確認することをまとめています。
「5年目がラストチャンス」の根拠は、採用と年収の公的統計からは確認できない 「5年目がラストチャンス」という言い方には、年を取ると採られにくくなる、という含みがある。採る側が年齢と経験のどちらを見ているかと、経験年数で年収がどう変わるかを、公的な統計で確かめておこう。
専門職の中途採用の理由は「経験を活かし即戦力になる」64.1%が1位 令和7年転職者実態調査に、転職者を採った理由が出ておる。専門的・技術的な仕事に転職者を採った事業所では、「経験を活かし即戦力になるから」が64.1% 、「専門知識・能力があるから」が51.2% じゃった(3つまでの複数回答)。職種の大きなくくりの値で、薬剤師だけの数字でも、経験年数別の数字でもない ことは押さえておこう。
薬剤師だけの数字ではないけれど、専門職の中途採用ではやっぱり経験が1位なんですね。年齢のほうはどうなんでしょう。
同じ調査で、転職者の賃金を決めるときに考慮した要素も見ておこう(全産業・複数回答)。「これまでの経験・能力・知識」が59.2%、「年齢」が35.3%、「賃金の世間相場」が34.2%じゃった。
年齢を考える事業所は3分の1くらいで、経験・能力・知識のほうが多いんですね。
ただ、これは全産業の値で、採るかどうかの基準ではなく、賃金を決めるときの考慮要素 の数字じゃ。それでも、年齢だけで決まる話ではないことは読み取れる。
じゃあ、5年目の人は何を売りにすればいいんでしょう。年数だけ言われても、ぴんとこない気がします。
採用理由の上位が「経験を活かし即戦力になる」なら、面接で話せるのは、5年で回せるようになった業務の中身じゃ。鑑査、投薬、在宅や病棟の担当、後輩指導の一部。相談者さんの「一通り回せる」が、そのまま中身になる。
本人は「持ち物がない」と感じていても、毎日の仕事そのものが売りになるんですね。
経験年数別の年収から「5年目がラストチャンス」の根拠は確認できない。5年目の多くは統計上「1〜4年」に入る 次は年収じゃ。令和7年賃金構造基本統計調査から、薬剤師の年収を経験年数別に年換算した。1〜4年が約477.9万円、5〜9年が約516.1万円、10〜14年が約555.4万円、15年以上が約610.2万円じゃ。区分で見ると、経験年数の長い区分ほど高い。
令和7年 薬剤師の経験年数別の年収(万円・企業規模10人以上・所定内給与×12+年間賞与で算出)
経験年数 年換算の年収 1〜4年 約477.9 5〜9年 約516.1 10〜14年 約555.4 15年以上 約610.2
階段みたいに少しずつ上がっていて、5年を過ぎた区分で下がっているわけではないんですね。
そうじゃ。この表から、5年を過ぎると急に不利になる「5年目がラストチャンス」の根拠は確認できん。 ただ、5年目そのものを4年目と比べた数字ではないし、自分の職場の賞与や昇給の時期まで分かる表でもない。そこは、後で動く時期を決めるときに確かめよう。
統計は全体の傾向で、自分の職場の事情は別に見る、ということですね。
表を読むときの注意が3つある。1つ目は、経験年数が6月時点の満年数だということ。5年目の多くは、まだ満4年なので「1〜4年」の階級に入る。
5年目だから「5〜9年」の行を見るわけではないんですね。うっかり読み違えそうです。
2つ目は、所定内給与×12に年間賞与を足した計算値で、残業代を含まない こと。3つ目は、同じ年に違う人を並べた横断データで、「同じ人が5年たつとこう伸びる」という数字ではないことじゃ。
表の読み方が分かると、自分の年収がどのあたりなのかも気になってきます。
自分の年収が、経験年数・業態・地域の相場と比べてどうかを確かめたい人は、適正年収診断を使ってみるとよい。
表で自分が「1〜4年」に入るなら、診断でも同じように選べばいいんでしょうか。
そうじゃ。経験年数は満年数で選ぶので、5年目なら多くは「1〜4年」じゃ。今の年収は、賞与込み・税引き前、つまり源泉徴収票の支払金額で入れる。
上の表は残業代を含まない計算値でしたよね。診断の結果とはそのまま比べないほうがいいですか?
そうじゃ。表は全国の傾向、診断は自分の地域と業態での相場として分けて見ればよい。約30秒で、登録も要らんぞ。
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転職で持って行けるのは経験年数・研修の単位・認定、数え直しになるのは在籍期間の要件 ここからが記事の中心じゃ。転職を考えると、「5年いたのに、移ったらまた一番下から」と身構える人は多い。じゃが、薬剤師が転職で持って行けるのは、経験年数 、PECSに記録された研修の単位 、取得済みの認定 の3つ。一方、かかりつけ薬剤師や管理薬剤師のように、その職場での在籍期間を条件にした要件は、移った先で在籍期間を数え直す。
数え直しって聞くと、転職したら損をするように聞こえてしまいます…。
そこは人によって違う。今の職場ですでにかかりつけ薬剤師をしている人は、移った先で在籍期間を数え直すことになる。まだしていない人、相談者さんを含む多くの人は、失うものは無い。 表の期間は「移った先で要件がそろう時期の目安」として読めばよいんじゃ。
まだ持っていない人にとっては、「移った後、いつそろうか」の話なんですね。
そういうことじゃ。持って行けるものと、移った先で数え直しになるものを表にまとめた。
転職で持って行けるもの・移った先で数え直しになるもの
項目 転職すると 何で決まるか 経験年数 持って行ける かかりつけ薬剤師の要件「保険薬局勤務経験3年以上」は、前の薬局の分も数えられる。統計(賃金構造基本統計調査)でも、同じ職種の年数は通算して扱う。給与を決めるときに前職の年数をどう見るかは職場ごとなので、面接で確かめる 研修の単位 持って行ける PECSに個人で記録される。職場に紐づかない 取得済みの認定 持って行ける 個人の資格。更新の条件は認定ごとに確認する かかりつけ薬剤師 移った先で数え直し 移った先の薬局に継続して6か月以上の在籍が要件(研修認定の取得なども要件に入る) 管理薬剤師 移った先で数え直し 在籍1年後が目安になりうる。薬局経験5年以上・在籍1年以上を管理薬剤師の条件にする加算があるため(加算を算定しない薬局もある) 退職金 移ると勤続はゼロから 勤続年数で支給率が変わる規程がある。節目まで待てば、今の職場から持ち出せる額が変わる
※かかりつけ薬剤師の行は服薬管理指導料の「かかりつけ薬剤師が行った場合」、管理薬剤師の行は地域支援・医薬品供給対応体制加算の要件によります。どちらも厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」の記載で、留意事項通知や疑義解釈で解釈が変わることがあります。病院から薬局へ移る場合の経験年数の数え方は、次の小見出しで扱います。
上の3行は、職場じゃなくて自分についてくるものなんですね。反対に、かかりつけと管理薬剤師の行は、移ると数え直しになると。
そうじゃ。ただ、これを「今辞めると損」と読まんでほしい。薬局から薬局へ移るなら、要件がそろうまでの目安は半年〜1年 じゃ(病院から移る人は次の小見出しで見る)。
ずっと失うわけじゃなくて、移った先でまた数えればいいんですね。最後の退職金の行は、ほかと少し違う感じがします。
よく気づいた。退職金は、上の5行と違って「待てば持ち出せる額が変わる 」側の行じゃ。就業規則の退職金規程で節目を見ておく。これは、動く時期を決めるところでもう一度使う。
相談者さんは「5年もいて持ち物がない」と書いていましたけど、さっきの表で見ると…。
相談者さんが持って行けるのは、経験年数と、これまで受けた研修の単位じゃ。管理経験や認定が無くても、持って行けるものは空ではない。 かかりつけもまだなので、数え直しで失うものも無い。
「持ち物がない」んじゃなくて、自分についてくるものがちゃんとあるんですね。
そうじゃ。ただ、病院から薬局へ移る人は、持って行ける経験年数の数え方が少し違う。次で見ておこう。
病院5年目の薬剤師が薬局へ移るとき、持って行けるものと振り出しに戻るもの 病院で5年働いた薬剤師が薬局へ移ると、かかりつけ薬剤師の要件では、病院での勤務経験は1年までしか数えない。 薬局経験がない人なら、病院経験を1年算入しても、保険薬局での勤務経験があと2年要る。それから、病院や診療所での従事を条件にする病院の認定は、薬局へ移ると従事期間を積めなくなる。
病院から移る人には、気になるところですね…。病院の5年は、薬局では1年分にしかならないんですか?
かかりつけの要件の数え方では、そうなる。保険薬局勤務経験3年以上のうち、病院の薬剤師としての勤務経験は、1年を上限に含められる(令和8年度改定の概要)。病院5年・薬局経験なしの人なら、移った先で2年勤めれば、その間に「同じ薬局に継続して6か月以上在籍」も満たす。つまり期間の要件は、2年たった時点でそろうんじゃ(研修認定など、ほかの要件は別に要る)。
要件の上での数え方なんですね。もう1つの、病院の認定のほうはどうなるんでしょう。
例えば、日本病院薬剤師会のがん薬物療法認定薬剤師じゃ。申請資格に「病院または診療所に勤務し、がん薬物療法に3年以上、かつ、申請時に引き続いて1年以上従事していること」がある。薬局へ移ると、この従事期間を積めん。
申請の直前まで来ている人が移ってしまうと、もったいないですね。
ただ、申請できるのは、申請時に病院や診療所に勤めていることも含めて、病院薬学認定薬剤師であること、講習の単位、症例の実績、認定試験の合格など、全部の申請資格を満たしたときじゃ。申請の受付期間も決まっておる。申請年度の募集要項と締切を確かめて、受付期間が数か月以内にあり、その時点で全要件を満たせるなら、申請してから動く選択肢がある。別の病院へ移る場合も、移る前の従事期間がどう数えられるかは、申請先の案内で確かめておきたいところじゃ。
数えられないものばかりだと、病院の5年が無駄だったように感じてしまいそうです…。
持って行けるものもある。経験年数そのもの、PECSの単位、取得済みの認定。そして、病棟で患者の状態を見てきた経験 じゃ。給与を決めるときに病院の年数をどう見るかは職場ごとなので、面接で確かめればよい。
薬局で働いている友人から、病院から移ってきた人は最初「未経験」の扱いだったと聞いたことがあります。
要件の数え方とは別に、最初は薬局の業務でも未経験の扱いから始める職場はある。知恵袋にも、最初は鑑査に入らなかったという声がある。ただ、それは移った先の運用の話で、病棟で患者の状態を見てきた経験が消えるわけではない。どこから任せる運用かは、見学や面接で確かめられる。
移る前にそれを知っていれば、最初の扱いに驚かずにすみますね。
病院から薬局へ移ると決めた人は、見学や面接で確かめることを、こちらで押さえておくとよい。
あわせて読みたい病院薬剤師が調剤薬局への転職で後悔しないために|見学と面接で確認したい5つのこと
病院から調剤薬局へ移ると決めた人向けに、見学と面接で後悔しないか確かめるポイントをまとめています。
動く時期は、認定の申請・退職金・賞与や昇給の節目が数か月以内に確定しているかで決める いよいよ時期の決め方じゃ。「区切りのいいところまで」と思っているうちに、1年が過ぎてしまう人は少なくない。5年目の薬剤師が動く時期は、認定の申請、退職金の支給率、賞与や昇給のように、今の職場で数か月以内に確定している節目があるか で決める。研修認定は、単位が届いていれば申請だけ出しておけばよい。
「なんとなくもう1年」じゃなくて、確定している節目があるかで決めるんですね。
そうじゃ。確かめるのは4つ。どれも、書類や画面を見れば「はい・いいえ」で答えられる。
! 今の職場で数か月以内に確定している節目があるか
PECSの研修単位が、すでに40単位に届いている(研修認定の新規申請は、申請日から遡って4年以内に40単位以上)
病院の認定で、数か月以内に実際の申請受付期間があり、その申請時点で全要件を満たせるものがある(申請年度の募集要項・締切を確認する)
就業規則の退職金規程で、勤続年数によって支給率が変わる節目が数か月以内にある
賞与の支給日・昇給・在籍を条件にした手当など、給与の節目が数か月以内に確定している
1つ目のPECSは、単位数を見ればすぐ分かりますね。
1つ目は、届いているかどうかだけで判定する。届いていれば、動く前に申請だけ出しておく。結果を待たずに動いてよい。 研修認定の申請は個人で出せて、研修センターの案内では、審査が始まってから概ね1か月で結果が知らされ、認定証はその概ね1か月後に届く。
移った先でかかりつけの要件がそろう在籍6か月より、ずっと早く結果が出るんですね。
そうじゃ。だから研修認定は、待つ理由にはならん。届いていなければ、なおさら待たない。 単位はPECSに個人で記録されて転職しても消えんし、申請は移った後でもできる。
単位が消えないなら、移った先で積み足せばいいですもんね。
1つ注意がある。PECSに登録する前に受講した研修は、あとからPECSに記録できん。申請の単位にも数えられんので、未登録なら今日登録することじゃ。ほかの団体(認証を受けた別の研修プロバイダー)の単位も、申請日から遡って4年以内のものなら20単位まで使える。ただしPECSには表示されんので、受講シールと、その団体が出す受講証明書を保管しておくことじゃ。
登録していないだけで、受けた研修が単位に反映されないのはもったいないです。
2つ目は、病院の読者だけに関係する。さっきの病院の認定の話を受けた項目で、従事期間だけでなく、受付期間と全要件で見る。3つ目は、表の退職金の行を受けておる。規程を開いて、勤続何年で率が変わるかを見るんじゃ。
4つ目は、給与規程や就業規則で、賞与の支給日・昇給の時期・在籍を条件にした手当を確かめる。どれも、日付や条件が確定しているものだけを数えるんじゃ。
「たぶん上がるはず」ではなく、規程に書いてあることで見るんですね。
判定は二択じゃ。2つ目から4つ目のどれかに当てはまるなら、それを済ませた時点を動く時期にする。 それまでの間も、求人を見ておくことはできる。どれにも当てはまらなければ、今動く。 1つ目は、申請だけ出して動けばよい。
待つ理由になるのは、数か月以内に確定している節目があるときだけなんですね。
移った先で数え直しになる要件は、薬局から移るなら半年〜1年でそろう目安が立つ。一方、今の職場で管理薬剤師の打診を待っても、いつ来るかの目安は立たん。
移った先でまた数えられるものと、来るか分からないもの。並べると、なんとなく待つ理由は無いと分かりますね。
相談者さんに当てはめてみよう。研修認定は未申請じゃったな。まずPECSで単位数を見て、40単位に届いていれば申請だけ出しておく。届いていなければ、そのまま動く。病院の認定は関係なく、退職金や賞与・昇給に数か月以内の確定した節目が無ければ、今動くことになる。
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移った先で数え直しになる期間は、面接で「在籍何か月で要件がそろうか」と聞く 最後に面接の話じゃ。入ってみたら、かかりつけの届出の時期も、管理薬剤師の候補の話も誰も教えてくれない、というのはよくある。面接では、在籍何か月でかかりつけ薬剤師の要件がそろう運用か 、管理薬剤師の候補にするのは在籍何年目からか 、を聞いておくと、移った後の1年の見通しが立つ。
面接でどう聞けばいいか迷いそうです。そのまま使える言い方があると助かります。
「かかりつけ薬剤師の届出は、入社後どのくらいの在籍で出す運用ですか」 「管理薬剤師の候補にするのは、入社して何年目くらいからですか」 (病院から別の病院へ移る人、薬局から病院へ移る人)「がん薬物療法など、認定の申請に必要な従事期間は、入職後いつから数えられますか」 管理薬剤師になりたいと思っていない人が聞いても、大丈夫なんでしょうか。
大丈夫じゃ。管理薬剤師やかかりつけになる気が今なくても使える。在籍要件を運用として把握している職場かを見るための質問じゃからな。かかりつけの届出の時期は、本人の在籍だけでなく、薬局側の施設基準でも変わることがある。
答えがはっきりしない職場だったら、ちょっと不安になりそうです。
答えが具体的な職場は、在籍要件を運用として把握しておる。答えが曖昧でも、それだけで不合格にはせんことじゃ。
相談者さんが言われた「管理薬剤師を経験してから」とも、この質問で比べられそうですね。
その通りじゃ。移った先で候補になる時期を聞けば、今の職場で打診を待つのと並べて考えられる。
まとめ:経験年数と研修の単位は持って行ける。待つ理由がなければ5年目の今動いてよい この記事のまとめ
1 管理薬剤師の「5年」は管理者選びや加算の目安で、資格要件ではない 2 経験年数・研修の単位・取得済みの認定は、転職しても持って行ける 3 かかりつけ・管理薬剤師の在籍要件は、移った先で数え直しになる 4 研修認定は申請だけ出せばよい。数か月以内に確定した節目が無ければ今動いてよい 数え直しになる要件は、移った先でまた数えればよい。待っても持ち物が増えないなら、持って行けるものを持って動けばよい。
年数じゃなくて、何が持って行けて何が数え直しになるかで決めればいいんですね。「5年もいて持ち物がない」と感じている人にも、ちゃんと持って行けるものがあるって分かりました。
持って行けるものを確かめたら、次は移る先の候補を見ておくとよい。転職サイト診断は約30秒で、「まずは情報収集したい」でも使えるぞ。
PECSと就業規則を見て、移る先の候補も並べておけば、動く時期が来たときに迷わずにすみそうです。
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薬局5年目で病院へ移りたい人は、動く時期が決まっても、病院の中途募集の出方や応募要件に左右されます。応募できる時期と要件を、先に確かめておいてください。
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調剤薬局から病院へ移りたい人向けに、病院の中途募集の出方と、年齢・経験の要件をどう確かめるかをまとめています。
応募の段階で提示された年収をどう受けるか、希望額をいくらにするかで迷ったら、こちらも参考にしてください。
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