転職

薬剤師が退職代行を考えたら|管理薬剤師でも辞められる根拠と頼む前の準備

公開日: 監修: 加藤智之(薬剤師)

薬剤師・管理薬剤師でも退職代行で辞められるのか。契約期間の欄で辞められる根拠を確かめる方法、代行に任せられる「伝える」ことと業者には任せられない「話し合い」の違い、管理薬剤師が先に書面で残すもの、次の職場探しの始め方を整理します。

登場キャラクター

登場人物は架空のキャラクターです。セリフに出てくる現場のエピソードは、読者の状況を説明するための架空の例で、特定の人物の体験ではありません。記事の内容は監修者(薬剤師)が確認しています。

薬剤師じいさん

薬剤師じいさん

経験豊富なベテラン薬剤師という設定の案内役。公的データと現場の実情をもとに、若手薬剤師の悩みにズバッと答えます。

みさ

みさ

新卒2年目の若手薬剤師。病院で働いているけど、年収やキャリアに不安を感じている。全国の悩める若手薬剤師を代表して、気になることをどんどん質問していきます!

💬
読者からの相談

調剤薬局チェーンで管理薬剤師をしている33歳です。3か月前、エリアマネージャーに辞めたいと伝えましたが、「新しい管理者が決まってからにしてほしい」と言われたきり、退職日の話が進みません。もう一度切り出そうと思うと前の晩から眠れず、薬局の前で動悸がします。退職代行を調べてみましたが、出てくるのは業者の記事ばかりで、「管理薬剤師は管理職なので労働者ではなく、代行が使えない可能性がある」という情報も見かけました。管理薬剤師でも退職代行で辞められるのでしょうか。使うとしたら、何に気をつければいいですか。

📌この記事のポイント
  • 期間の定めのない雇用なら、管理薬剤師も退職代行で辞められる。申し入れから原則2週間とされる
  • 退職代行に頼めるのは「伝える」こと。話し合いになるなら頼む先は業者から弁護士などに変わる
  • 求人は代行を頼む前から見てよい。退職日が決まれば入社日を約束できる

まず結論:期間の定めのない雇用なら管理薬剤師でも辞められる。退職代行を使うかは、何を代わってもらうかで決める

先生
今日は、調剤薬局チェーンで管理薬剤師をしておる33歳の相談者さんからじゃ。3か月前に辞めたいと伝えたのに、「新しい管理者が決まってから」と言われたきり、退職日が決まらん。退職代行を考えておるが、管理薬剤師でも使えるのか、という相談じゃな。
新人
3か月も待って、もう一度切り出すのを考えるだけで眠れないって…。話をする前から、もう力が残っていない感じが伝わってきます。
先生
先に答えを言うておこう。期間の定めのない雇用なら、薬剤師は管理薬剤師でも、退職の申し入れから原則2週間で雇用が終わるとされておる(民法第627条第1項)。
新人
管理薬剤師でも、なんですね。まずそこが一番気になっていたところだと思います。
先生
そして退職代行を使うかどうかは、辞められるかどうかで決まるんではない。退職の意思を「伝える」ことだけを代わってもらうのか、会社との「話し合い」まで要るのかで決まるんじゃ。
新人
「使えるかどうか」ではなくて、「何を代わってもらうか」で考えるんですね。
先生
そうじゃ。それとな、もう一度切り出そうとするだけで眠れなくなるのは、意志が弱いからではない。3か月待っても話が進まず、職場で話をする余力が残っておらん状態なんじゃ。
新人
自分を責めなくていい、ということですね。でも、眠れないのや動悸が続いているのは、それはそれで心配です。
先生
うむ。眠れない・動悸がすでに続いておるなら、何週間かを数えて待たんでよい。退職の段取りと並行して、受診の予約を入れてほしい。 急に強くなったときは、予約の日を待たずに受診してくれ。先に休むという選択肢は、この記事のいちばん最後に載せた「管理薬剤師のプレッシャーで精神的に限界のときは」で整理してある。
新人
辞める準備と体を守ることは、どちらかを先に、ではなく同時に進めていいんですね。
先生
それからもう一つ。「死にたい」「消えたい」という気持ちがあるなら、退職の段取りより先に、その日のうちに医療機関か公的な窓口につながってほしい。 厚生労働省の「まもろうよ こころ」には、24時間対応の相談窓口も載っておる。これは何より優先じゃ。
新人
はい。読んでいる方にも、そこだけは順番を間違えないでほしいです。
先生
逆に、まだ自分で切り出す余力が残っておって、切り出し方が分からんだけなら、代行より先にこちらを読んでみるとよい。

切り出す相手・時間・最初の一言の決め方は、こちらで整理しています。

あわせて読みたい

薬剤師が退職を言い出せないとき|切り出す3ステップと最初の一言

「辞めます」が言い出せない薬剤師へ。切り出せないのは勇気の問題ではなく、相手・タイミング・最初の一言が決まっていないからです。誰にいつ言うか、10分をもらう一言、引き止められたときの返し方まで、今週動ける形で解説します。

退職代行を使う前に、労働条件通知書の「契約期間」欄で自分が辞められる根拠を確かめる

先生
代行を頼むかどうかの前に、辞める権利が自分にあるかを紙1枚で確かめておこう。見るのは、入社のときに受け取った労働条件通知書(雇用契約書)の「契約期間」の欄じゃ。契約期間は、労働条件通知書に必ず書かれる項目の一つじゃからな(労働基準法第15条、同施行規則第5条第1項第1号)。
新人
入社のときの書類って、しまい込んだままの人も多そうです…。「期間の定めなし」と書いてあるかどうかを、まず見ればいいんですね。

期間の定めのない雇用は、会社が認めなくても退職の申し入れから原則2週間で終わる

先生
正社員など、期間の定めのない雇用の話からじゃ。労働者が退職を申し入れると、原則として2週間の経過で雇用が終わるとされておる(民法第627条第1項)。
新人
でも相談者さんは「新しい管理者が決まってから」と言われていますよね。会社が認めてくれない場合でも、同じなんですか?
先生
厚生労働省の「確かめよう労働条件」が、そこをはっきり説明しておる。使用者が退職を認めないと言っても、退職届を出すなどして申し入れれば、原則として2週間で労働契約は終わる、とな。就業規則でこの期間を大きく延ばす規定や、会社の許可を条件にする規定があっても、無効とされることになる、とも書いておる。
新人
会社が「うん」と言わないと辞められない、というわけではないんですね。それなら、就業規則の「2か月前に申し出ること」も気にしなくていいんですか?
先生
そこは分けて考えてほしい。同じページは、就業規則の退職の手続きを確かめ、ルールを守って進めることがトラブル防止に大切だとも書いておる。予告期間を守れるなら、守るのが安全じゃ。
新人
「無効」と「守らなくていい」は別の話、ということですね。
先生
うむ。それと相談者さんの「3か月前に伝えた」話じゃ。あれが退職の申し入れとして受け取られたのか、相談として受け取られたのかは、会社側の受け止めで分かれることがある。
新人
本人は伝えたつもりでも、会社は「まだ相談の段階」と思っているかもしれない、ということですか…。
先生
そういうこともある。じゃが、どちらだったかを争うより、退職日を書いた書面で改めて出すほうが早く進む。 日付は、予告期間を守れそうならそれに合わせればよい。書き方は、このあと「伝える」の話で出てくるぞ。
新人
過去のやり取りをどう数えるかより、今日から数え直せる形にするんですね。
先生
もう一つ、契約期間の欄に期間が書かれておる場合じゃ。パートや契約社員などじゃな。派遣なら、派遣元との契約期間を見る。この場合は、期間の途中で辞めるときの扱いが違う(民法第628条)。
新人
同じ「辞める」でも、契約の形で話が変わるんですね。
先生
そうじゃ。期間が書かれておった人は、この先を読む前に、総合労働相談コーナーで確かめてほしい。予約不要で、無料で相談できる窓口じゃ。

管理薬剤師も労働者で、「管理職だから退職代行を使えない」ということはない

先生
次は、相談者さんが見かけたという「管理薬剤師は管理職なので労働者ではない」という話じゃ。結論から言えば、これは法律の定義と合わん。労働基準法第9条は、労働者を「職業の種類を問わず」事業に使用され、賃金を支払われる者と定めておる。
新人
管理職は会社側の人、というイメージはありましたけど…。「職業の種類を問わず」なら、管理薬剤師も当然入りますね。
先生
そして「管理監督者」は労働基準法第41条にある言葉じゃが、ここで外れるのは労働時間・休憩・休日の規定だけじゃ。条文そのものが「次の各号の一に該当する労働者については適用しない」と書いておる。
新人
条文の中で「労働者」と書かれているんですね。管理監督者でも、労働者であることは変わらないと。
先生
厚生労働省のパンフレットも、「管理監督者であっても、労働基準法により保護される労働者に変わりはなく」と明記しておる。管理監督者かどうかは、肩書ではなく実態で判断する、ともな。
新人
じゃあ、管理薬剤師は管理監督者に当たるんですか?
先生
管理薬剤師は、薬機法(医薬品医療機器等法)で決められた薬局の役割じゃ。労働基準法の管理監督者に当たるかどうかは、それとは別の話になる。どちらであっても、雇われて働いておる以上、辞める権利の話(民法第627条)とは関係がない、というのがここで押さえたいことじゃ。
新人
「管理監督者かどうか」は労働時間の決まりの話で、「辞められるかどうか」とは別の話だったんですね。
先生
そういうことじゃ。ただし、役員(取締役など)が管理薬剤師を兼ねておる場合や、薬局の開設者本人が管理者の場合は、会社との関係が雇用ではない可能性がある。この記事の対象外になるので、専門家に確かめてほしい。
新人
雇われている管理薬剤師かどうかで、分かれるんですね。

退職代行に代わってもらうのは「伝える」ことで、会社との話し合いは業者に任せられず、頼む先は弁護士などに変わる

先生
ここからが代行の話じゃ。先に言うておく。職場の誰とも話ができんほど消耗しておるなら、退職代行を使ってかまわん。 代行は辞め方の手段の一つで、恥でも非常識でもないぞ。
新人
そう言ってもらえると、ほっとする人は多いと思います。「代行なんて非常識かな」と迷って、動けなくなっている人もいそうなので。
先生
職種を問わない調査じゃが、直近1年に転職した正社員のうち16.6%が退職代行を利用しておった。理由の上位は「退職を引き留められた(引き留められそうだ)から」40.7%、「自分から退職を言い出せる環境でないから」32.4%じゃ(マイナビ、2024年7月調査。薬剤師だけの値ではない)。
新人
相談者さんの「新しい管理者が決まってから」は、まさに1つ目の理由ですね。
先生
そうじゃな。ただ、代行は業者にお金を払って頼むもので、あとで見るように、会社が代行からの連絡を受け付けん場合もある。この記事では業者は紹介せん。代わりに、頼む前に「何を代わってもらいたいか」を1行で書き出してほしい。「退職日と有給の希望日を伝えてほしい」なのか、「有給を認めてもらえないので、会社と話してほしい」なのか。
新人
業者の記事ばかり読んで迷っていた相談者さんには、そのほうが自分で決められそうです。その1行で何が変わるんですか?
先生
その1行で、頼む先が決まる。 表と図にするとこうじゃ。
伝える話し合う
中身退職の意思・退職日・有給の希望日・書類の送り先会社が有給に応じない・未払いの残業代・退職金
誰ができるか本人の書面で伝えられる。代行に頼むこともできる業者には任せられない。頼むなら弁護士など。自分で動くなら総合労働相談コーナー
退職代行を頼む前に、何を代わってもらうかを1行書けば頼む先が決まる。伝えるのは退職の意思・退職日・有給の希望日、話し合うのは会社が応じないときや未払いがあるとき
頼む前に「何を代わってもらうか」を1行書けば、頼む先が決まる

退職の意思・退職日・有給の希望日は、本人名義の退職届でも退職代行でも伝えられる

先生
まず「伝える」ほうじゃ。会社に伝える中身は4つある。退職の意思、退職日、有給を取る日、退職後に届く書類の送り先じゃ。
新人
有給の日まで書くんですね。「◯日から退職日まで、年次有給休暇を取得します」のような書き方ですか?
先生
そうじゃ。有給は、原則として労働者が請求した時季に与えるものとされておる(労働基準法第39条第5項)。希望日を本人の名前で退職届に書けば、希望は会社に伝わる。
新人
口で「有給を使いたいです」と言うより、書いてあるほうが確実に伝わりますね。
先生
そして、この「伝える」は自分でもできる。直属の上司を飛ばして、本部や人事へ直接連絡する道もある。退職届を、届いた記録が残る方法で送る道もある。どちらでも、対面で言う必要はない。
新人
エリアマネージャーの顔を見なくても伝えられる道がある、というのは知っているだけで違いますね。
先生
代行に頼む場合も、この「伝える」は、東京弁護士会が「退職の意思を会社へ伝えるサービス」と説明しておる範囲に収まる。
新人
書面で出すにしても代行に頼むにしても、伝える中身は同じ4つなんですね。
先生
そうじゃ。それと、「連絡した日から出勤しない」ことと、「その日に雇用が終わる」ことは別じゃぞ。雇用が終わるのは申し入れから原則2週間後で、その間に有給の取得も会社との合意も無く出勤しない日は、欠勤(無給)になりうる。
新人
「即日退職」という言葉を見かけたら、その2つのどちらを指しているのか確かめないといけないですね。

有給の希望日を何日からにするかは、残日数から逆算できます。詳しくはこちらで整理しています。

あわせて読みたい

薬剤師の退職、有給は全部消化できる?残日数から退職日を決める使い切りの段取り

退職時に有給を使い切りたい薬剤師へ。使い切れるかは退職日までに有給を充てられる労働日を確保できるかで決まります。残日数の確認から最終出勤日・退職日・入社日の決め方、職場への伝え方、渋られたときの相談先まで解説します。

会社が有給に応じない・未払いの残業代があるなど話し合いになるなら、業者ではなく弁護士などに頼む

先生
次は「話し合う」ほうじゃ。東京弁護士会の非弁護士取締委員会は、退職代行を一般に「業者が本人に代わって、退職の意思を会社へ伝えるサービス」と説明しておる。
新人
あくまで「伝える」サービス、という説明なんですね。
先生
そのうえで、残業代・慰謝料・退職金・残っている有給の取得などは「法律的な問題」で、業者が本人に代わって会社と話し合いをすることは「非弁行為となる可能性があります」と整理しておる。
新人
非弁行為…というのは、どういう意味ですか?
先生
弁護士法第72条が、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を扱うことを業とするのを禁じておる。これに当たりうる、ということじゃ。
新人
だから、有給の希望を「伝える」のと、応じてくれない会社と「話し合う」のとでは、頼める相手が違うんですね。
先生
その通りじゃ。会社が有給の希望に応じない、未払いの残業代がある、退職金の扱いでもめておる。こうして話し合いが必要になったら、業者には任せられん。頼むなら弁護士などじゃ。
新人
未払いの残業代や退職金まで絡むと、たしかに自分だけで会社と話すのは荷が重そうです。
先生
そうじゃ。労働組合が運営する代行もある。団体交渉の仕組みはあるが、東京弁護士会は、労働組合としての実態が伴っておらん組合では団体交渉はできないと注意しておる。有給や残業代のことを、業者に頼まず自分で確かめたいなら、総合労働相談コーナーで相談できるぞ。
新人
組合については言い切らず、有給や残業代のことは自分で確かめる先がある、ということですね。

会社が退職代行からの連絡を受け付けない場合に備えて、本人名義の退職届を用意しておく

先生
もう一つ、代行を頼む人に知っておいてほしいことがある。東京弁護士会は、業者から連絡を受けた会社が「非弁行為ではないか」と連絡を拒否するケースがあり、その場合は本人が改めて会社に連絡する必要が生じる、とも書いておる。
新人
頼んだのに、結局自分で連絡することになる場合があるんですか…。それは不安になります。
先生
じゃから、代行に頼む場合も、退職日と有給の希望日を書いた本人名義の退職届を先に作り、記録の残る方法で送れるようにしておく。そういう場合への備えじゃ。
新人
Yahoo!知恵袋にも「退職代行を使って辞められなかった人はいるか」という相談がありました。手元に1枚用意しておくだけで、その不安への備えになりますね。

管理薬剤師が退職代行を使う前に、引き継ぎメモと管理者の交代日の確認を書面で残す

先生
ここからは管理薬剤師の方に向けた話じゃ。薬局の管理者(管理薬剤師)を指定するのも、管理者を変えたときに30日以内に都道府県知事へ届け出るのも、薬局開設者の義務とされておる(薬機法第7条・第10条第1項)。
新人
開設者というと、会社の側ですよね。管理薬剤師本人の義務ではないんですか?
先生
退職する管理薬剤師本人に後任を確保する義務は、条文には書かれておらん。相談者さんが言われた「新しい管理者が決まってから」も、人を探すのは会社の仕事じゃ。条文の上では、相談者さんの退職日を止める理由にはならん。
新人
「自分が辞めたら薬局が困る」と思っていた人ほど、ここで少し肩の荷が下りそうです。
先生
なお、管理者の「交代日」と「届出日」は別物じゃ。会社が管理者を交代させる日を決め、その日から30日以内に届け出る。
新人
交代の日が先にあって、届け出はその後なんですね。
先生
そうじゃ。ここで、連絡をせずに来なくなった管理薬剤師がいたとしよう。残った薬局は、管理者が来んまま回ることになる。
新人
Yahoo!知恵袋でも、薬局の管理薬剤師が急に来なくなって困っている、という同僚側からの相談を見かけたことがあります。
先生
代行や書面で退職の意思と退職日を届けるのは、それとは違う。届けたうえで、本人にしか書けないものを残しておくのがよい。引き継ぎメモ1枚じゃ。
新人
1枚でいいんですか? 管理薬剤師の引き継ぎって、もっと大がかりな印象でした。
先生
最低限なら次の3行じゃ。実際に残す中身は、薬局の業務と会社のルールで変わる。書ける範囲でよく、書類の在り処だけでも、後から送ってもかまわん。 メモが書けんからといって、退職の意思を届けるのを止めんでほしい。
  • 書類と鍵の在り処
  • 毎月決まって行う業務と、その時期
  • 問い合わせ先
  • 患者対応で続きがあるもの(在宅の訪問予定・継続中の疑義照会など)は、薬局の中の決められた場所・方法で残す
新人
完璧な引き継ぎ書を作れないと辞められない、と思い込まなくていいんですね。
先生
そうじゃ。ただし、患者さんの氏名や処方内容が要る引き継ぎは、薬局の中で、会社の決めた方法で残すこと。私用のメールや自分のスマホに写して持ち出すのは避ける。個人情報保護委員会と厚生労働省のガイダンスでも、薬局の中での医療の提供や管理運営のための利用は、通常の業務で想定される利用目的に挙がっておる。
新人
患者さんの情報は、薬局の外に持ち出さないことが肝心なんですね。
先生
それから退職届と一緒に、「管理者の交代日をいつにする予定か、書面で教えてください」と一行添えておくとよい。
新人
交代日が分かれば、自分が管理者としての責任を持つのはいつまでか、はっきりしますね。

詳しい引き継ぎ書の中身と退職日の決め方は、こちらで整理しています。

あわせて読みたい

管理薬剤師が転職したいのに引き継ぎで辞められないとき|退職日の決め方

「後任が決まるまで待ってほしい」と言われて退職日が決まらない管理薬剤師の方へ。管理者を用意するのも交代時の届出も薬局開設者の仕事です。退職日を確定させる3ステップと、管理薬剤師の引き継ぎ書に何を書けばよいかを整理しました。

次の職場の求人は、退職代行を頼む前から探し始めてよい

先生
最後は、辞めた後の話じゃ。退職日が決まれば、次の職場の入社日を約束できる。 辞めてから探すと焦りやすいから、求人は退職を伝える前、代行を頼む前から見ておいてかまわん。
新人
辞め方で頭がいっぱいだと、次のことまで考えられないですよね。でも、代行を使ったことが次の職場に知られないか、気にする人もいそうです。
先生
相談者さん本人が、退職の手段を転職先に伝えなければならん決まりは確認できん。面接で聞かれやすいのは、辞めた理由と入社できる日じゃ。代行を使っても、会社が出す書類(源泉徴収票など)は変わらん。
新人
知られるかどうかより、自分で準備できることのほうに目を向ければいいんですね。

退職後の手続きや離職期間の見られ方は、こちらで整理しています。

あわせて読みたい

薬剤師の転職は辞めてから探すと不利?離職期間の実データと、退職日から逆算する5つの手続き

薬剤師が辞めてから転職先を探すと不利?厚労省の調査では離職期間なし・1か月未満が半数超、採用理由の主軸は即戦力です。空白期間は理由を聞かれることがあるので答えを用意し、失業給付・健康保険・住民税・年金の期限を退職日から逆算する段取りをまとめました。

先生
辞めたいと思った理由は人それぞれじゃが、次の職場で避けたいことは、その理由から言葉にできる。人間関係がつらかったのか、残業や休みがきつかったのか、管理者の責任が重かったのか。そこが決まれば、探す条件も決まる。
新人
辞めたいと思った理由が言葉になれば、次の職場で同じところでつまずかずに済みそうですね。
先生
転職サイト診断は約30秒で、自分に合う転職サイトが分かる。希望する職場は次に働きたい職場を選び、迷うなら「まだ決めていない」でよい。重視することは、診断にある選択肢から近いものを選べばよい。たとえば「良い人間関係・職場の雰囲気で働きたい」や「残業や休みを見直して無理なく働きたい」じゃ。
新人
転職意欲は「できるだけ早く転職したい」、まだ決めきれない人は「まずは情報収集したい」でもいいんですね。
🎯
無料・約30秒・登録不要

あなたに合う転職サイトは?

かんたんな質問に答えるだけで、マッチ度つきでおすすめ上位3サイトを比較できます。

まとめ:期間の定めのない雇用なら辞める権利は自分にある。退職代行は伝え方の一つとして選べばよい

この記事のまとめ

  1. 1期間の定めのない雇用なら、管理薬剤師でも申し入れから原則2週間で辞められるとされている
  2. 2退職代行に頼めるのは「伝える」こと。話し合いになるなら頼む先は業者から弁護士などに変わる
  3. 3管理薬剤師は引き継ぎメモと交代日の確認を書面で残す。書ける範囲でよい
  4. 4退職日が決まれば入社日を約束できる。求人は代行を頼む前から見てよい
先生
辞める権利は、代行を頼む前から相談者さんの手にある。 退職代行は、その伝え方の一つじゃ。
新人
使うかどうかより、何を代わってもらうかを先に決めるんですね。相談者さんが迷っていたところも、そこから整理できそうです。
先生
退職日が決まるのを待たんでよい。代行を頼む前、退職を伝える前から、求人だけでも見ておくとよい。
🎯
無料・約30秒・登録不要

あなたに合う転職サイトは?

かんたんな質問に答えるだけで、マッチ度つきでおすすめ上位3サイトを比較できます。

言い出せない原因が上司の態度にあるなら、環境を変える判断をこちらで整理しています。

あわせて読みたい

薬剤師がパワハラ上司から逃れるには?転職で環境を変える判断基準

上司のパワハラに悩む薬剤師へ。パワハラは環境の問題であり、あなたの問題ではありません。辞めたいと思ったときの判断基準・パワハラ防止法(労働施策総合推進法)の要件・相談窓口・転職で環境を変える方法を解説します。

管理薬剤師で心身が限界に近いなら、辞める前に先に休む選択肢があります。

あわせて読みたい

管理薬剤師のプレッシャーで精神的に限界のときは|先に休むか、役職を降りる

管理薬剤師のプレッシャーで精神的に限界を感じている方へ。続けるか降りるかを決める前にやること、産業医のいない薬局でも使える無料の相談窓口、有給・休職・傷病手当金の順序、そして管理薬剤師が休むとき薬局の管理体制を整えるのは誰かを解説します。

よくある質問

Q. 管理薬剤師でも退職代行は使えますか?

A. 管理職であることを理由に使えない、ということはありません。労働基準法は労働者を職業の種類を問わず定めており、厚生労働省も管理監督者であっても労働者に変わりはないと説明しています。期間の定めのない雇用なら、退職の申し入れから原則2週間で雇用は終わるとされています。役員が兼ねている場合や開設者本人が管理者の場合は、会社との関係が雇用ではない可能性があり、この説明が当てはまらないことがあるので、専門家に確かめてください。

Q. 退職代行を使っても有給は使えますか?

A. 希望日は本人名義の退職届で伝えられます(有給は原則として請求した時季に与えるものです)。会社が応じず話し合いになるなら、業者には任せられず、頼むなら弁護士などになります。詳しくは有給消化の記事をご覧ください。

Q. 退職代行を使ったことは次の職場に伝わりますか?

A. 伝わるかどうかは断定できません。退職の手段を転職先に伝える義務を定めた条文も、伝えることを禁じた条文も確認できません。面接で聞かれやすいのは辞めた理由と入社できる日なので、辞めた理由を自分の言葉で話せるようにしておくとよいでしょう。

Q. パートや派遣でも同じですか?

A. 契約期間の定めがある場合は、途中で辞めるときの扱いが違います。先に総合労働相談コーナーで確かめてください。